
著者:姜尚中
販売元:集英社
発売日:2008-05-16
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たまたまですが、『鈍感力』(渡辺淳一著、集英社)を読んだ次の日に、『悩む力』(姜尚中著、集英社新書)を読みました。両方ともとても面白い内容ですが、書いてあることが正反対。
『鈍感力』は、小泉純一郎元首相が安倍元首相に対しアドバイスを送った言葉の通り「鈍感力が大事だ」という内容に対し、『悩む力』は、わざと鈍感になってみたりせずに、悩み、苦しみながら考えろ、と。
誰しも多くの悩みを持っていると思います。悩み過ぎて体を壊す人も多くいます。悩み過ぎるぐらいなら鈍感過ぎる方が良いと思いますが、もちろん鈍感なだけではダメであり、また鈍感になれない人もいるでしょう。
『悩む力』は、
『まじめに悩み、まじめに他者と向かいあう。そこに何らかの突破口があるのではないでしょうか。とにかく自我の悩みの底を「まじめ」に掘って、掘って、掘り進んでいけば、その先にある、他者と出会える場所までたどり着けると思うのです。』
と書かれているように、悩み多き現代社会において「まじめ」に悩むことが生きていくうえで大切なことだということに気付かせてくれます。
『鈍感力』と『悩む力』、どちらも必要なことであり、どちらの「力」もバランス良く持つことが必要だと思いますが、特に「悩む」ということに目を背けずに強く生きていく方法を提唱する『悩む力』はお薦めしたい一冊です。

著者:渡辺 淳一
販売元:集英社
発売日:2007-02
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