先週札幌でお会いした千紗さんと、今日、オンラインで1時間ほどお話しした。
ルワンダでのタイ料理店を売却し、日本に帰国してからは「英語コーチ」として英語学習の新事業を立ち上げようとされている。興味があるので詳細を教えてもらったら、とても腹落ちする話だった。
日常英会話は、英単語4000語も知っていれば8割はカバーできる。高校受験や大学受験を経験した人なら、既に8割はカバーできているということになる。しかし、英語を話せる人は少ない。
なぜか。日本人の多くは「書き言葉」で学習しているが、それは日常英単語(話し言葉)とは異なる。日本語でも、日常会話の中で「私は〜してしまいました」なんて言わない。「〜しちゃったー」となる。英語も同様に、書き言葉では話さない。"I must go now."ではなく、"I gotta go now."を使う。
英語を話せないもう一つの理由がある。この話が腹落ちしたのだが、「正しい発音で喋れていないから」だという。「自分で発音できない音は聞き取れない」と言われるが、発音できないから聞き取れず、聞き取れないから話せず、話せないから会話にならない。
なので、千紗さんの開発している新事業のプログラムは、徹底して「正しい発音で喋る」という訓練をするらしい。これは、pronunciation(発音)の訓練だけでなく、inflection(抑揚)の訓練も含む。
「シャドーイング」は英語学習の王道であるが、これだと「個人のクセ」が直らない。英語学習の最初の段階から、「正しい発音に寄せる」という訓練をし、正しい口の筋肉の使い方を覚えることだ大事だと。
言われてみれば、おっしゃるとおりで、頷くしかない。中1から英語を勉強してきたが、pronunciation(発音)やinflection(抑揚)を真剣に教えてもらったことは一度もない気がする。この事業がローンチしたら、真っ先に入会させてもらうことにした。
発音を矯正してくれるアプリもインストールした。
ナイスタイミングで千紗さんに会えて、いい話を伺うことができた。
我々の人生は、大いなる何かに導かれている、ってやつかな。
(田坂広志著『すべては導かれている』より)