chatan

今日は宜野湾の方でヨットレースでもやっているのだろうか。



午後から久しぶりに英会話教室のメンバーと嘉手納基地へ。

嘉手納基地(正式名称は「嘉手納空軍基地(Kadena Air Base)」)は、3,700mの滑走路2本を有する国内最大の基地であり、日本最大の空港である羽田空港の約2倍ある。滑走路の周りの居住地区は、学校、図書館、野球場、ゴルフ場、映画館、スーパーマーケット等、米軍関係者のひとつの「街」が出来上がっている。この「街」を含む基地の総面積は、北谷町の面積を超える。とにかくデケーのだ。

北谷町にある私の自宅は、嘉手納基地とフェンスひとつで隔てられている。フェンスの向こうは(日本の領土だが)日本人が勝手に入ることはできない。勝手に入ったらおそらく捕まる。

今回、英会話教室に通ってる米軍関係者のご厚意により、上半期打ち上げを嘉手納基地内で開催することになり、特別にPassを発行して頂けることになった。基地は品川区と同じ位の広さらしく、当然に車で移動することになる。基地の外は人口が密集する北谷町・嘉手納町であるが、基地に入ったらまるでカリフォルニア。広大な芝生が一面に広がり、庭付きの平屋の家が建ち並ぶ。道路も看板も信号機も何もかもアメリカ(製)。サンディエゴにホームステイをしている時を思い出す。ちなみに、嘉手納基地の住所は「KADENA AIR BASE APO 96239」らしく、この郵便番号はカリフォルニア州を指すらしい。つまり(郵便上は)嘉手納基地はカリフォルニア州の扱いになっている(普天間基地はワシントン州)。

何分か車で走ったところにボーリング場があり、そこでクラスの皆とボーリングをすることになった。当然、すべて英語表記で、靴のサイズはインチ表示。売店で売ってるものや、自販機で売ってるものまでアメリカ製。全てドルしか使えない。トイレの便座もTOTOやINAXではなく、アメリカ製。ここは完全にアメリカなのだ。

kadena

久しぶりのボーリングなので、スコアはボロボロだったが、楽しかった。楽しければそれでいい。

ボーリングの後、基地内にある大型ショッピングセンターに連れて行ってもらった。ここもアメリカ製のものばかりが売っており、日本で買えないものも売ってたので、色んなものをまとめ買い。



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日が暮れてからは、北谷(基地の外)に住んでる米軍の友達のアパートメントのラウンジで飲み会。クラスの中では話したことがなかった人ともたくさん喋ることができた。あっという間の3時間。ボーリングから含めると8時間。It's been a long day!

とにかく楽しい1日だった!



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戦略的暇
森下彰大
飛鳥新社
2025-04-24



森下彰大著『戦略的暇』(飛鳥新社)読了。

めちゃオススメ。

大半の人が平均で1日3〜4時間スマホを見ている。これに仕事でPCを見ている時間を加算すると1日9時間45分以上スクリーンの前にいる。PCを見ているのが平日だけだとしても、1年のうち3ヶ月はスクリーンの前にいることになる。(P86〜参照)。

また、スマホユーザーは、寝ている時間を覗き、平均5分おきにスマホをチェックしている。集中力は分散し、脳は疲労状態になり、パフォーマンスも成績も悪化する(P88〜参照)。

さらに、スクリーンの前では呼吸が浅くなる「スクリーン無呼吸」になったり、スマホ老眼・斜視、デジタル目まいなどの異変が起こる人も少なくない(P103〜参照)。

我々現代人は、戦略的に「何もせずにぼんやりする時間」が必須なのだ。

我々はそこまでスクリーンに向かわなければならないのか? ブラジルでは、2004年にX(Twitter)を全面的に停止する措置が講じられたが、Xの停止から1ヶ月後に約3割の利用者がメンタルヘルスの改善を感じ、4人に1人が再開後もXを利用しないと答えたらしい(P148参照)。シカゴ大学の研究によると、人々がSNSに誘引されるのは「皆が使ってる」という集団圧力・同調圧力であり、実は多くの人がSNSのない世界に住みたいと思っているという(P147〜参照)。

本書の中で特に印象に残っているのが、コスパやタイパを追求する人は、その行為自体が目的になってしまっている(手段が目的化している)という話。映画を「早送り」「倍速」で観る人が増えているようだが、本来、映画鑑賞は仕事や雑用をさっさと終わらせた後の余暇を謳歌するためのものではないのか。余暇だけでなく、食事も人間関係も、コスパやタイパを追求することにより、健康を害し、孤独感を覚え、自由も楽しみも失うことになる。著者はいう。「『効率の良い趣味』なんてあるのでしょうか?」(P224)と。

これまでの資本主義社会では、知らず知らずのうちに効率性を求められてきたが、本来は、ゆっくり映画を観たり、楽器を演奏したり、登山をしたり、サーフィンをしたりと、非効率な時間を謳歌すべきではないのか

今こそ、能動的に「暇」を得にいこう、というのが本書『戦略的暇』の提案である。

全体を通して、本当に面白く、有益な内容だった。