4月3日、まだ海に入るには寒いが、やっと20℃を超えた。北谷の海岸では、ダイバー、シュノーケラー、サーファーが増えてきた。
沖縄は春がないと言われる。冬の後に夏が来る。きっと今が境目なんだろう。四季の中で圧倒的に夏が好きな私にとって、4月から11月頃まで続く長い夏が待ち遠しかった。
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今日は、関西学院大学の入学式だった。
もちろん呼ばれていないが。
今年は6600人を超える新入生を迎え入れたらしい(2024年の学部の在籍学生数は約25000人)。
120年以上の歴史を持つ関西学院グリークラブによる合唱。生で聴くと感動ものなんだよね。
([出所]関西学院大学サイトより抜粋)
中道院長の祝福の言葉。
「あなたが関学の授業で言ってることと同じだね」とパートナーからいわれた。そうかもしれない。
大学に入った途端にモチベーションが下がる学生が多い。授業が下らなさすぎるし、休憩時間が短すぎるし、生徒数が多すぎて友達できないし、何のために通っているのか分からない、ってな感じで、簡単に単位が取れる授業を履修して、卒業だけすればいいやー、ってなるのだろう。
そもそも、なぜ大学に進学しようと思ったのか。なぜ関学を選んだのか。なぜその学部を選んだのか。そして、その先に、どういう人生を描いたのか。それこそが生きる「目標」であり「目的」であろうはず。
授業が始まると、その壮大な「目標」も、明確な「目的」も、すっかり忘れてしまうのだ。そして、単位を取ることが目的になってしまう。モチベーションは限りなく下がり、生きる意味すら見失う。
今日入学した6600人超の多くが、きっとそうなる。
単位を取ることも大切だが、それ以上に大切なことがあるんじゃないだろうか。入学前に描いたことを思い出してほしい。そして、社会人になってどうなりたいのかをじっくり考えてほしい。
大学4年間でしかできないことを、この4年でやらならければ、一生後悔する。大学受験は終わったのだから、もう弱点補強をする必要はない。弱点は捨てたらいい。これからは強み・長所・個性・生まれつきの才能だけをトコトン伸ばすべきだ。そして、専門分野を早く見つけ、深く学ぶことだ。
6600人と友達になれる訳がないが、4年間の中で出会いはめちゃくちゃある。優秀な人もたくさんいる。自分から心を開ければ、かけがえのない友達を1人や2人は作ることができるはず。そうした友達との交流の中から、色んなことを哲学していってほしい。
そして、"Mastery for Service”を生涯かけて実践できる人間になってほしい。きっとそれが「幸福」なんだと思う。関学に来て良かったと思えるキャンパスライフを送ってほしいと思う。それだけの環境は整っているはずなので。
(※ 関学の写真は、関学のInstagramから拝借した)
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勅使河原真衣著『学歴社会は誰のため』(PHP新書)読了
「学歴」で個人の能力を図ることは是か非か。就活で「学歴」を問わない企業が出てきているが、「学歴社会」がなくならないのはなぜか。そういうことを多角的に論じている。
「学歴社会」なんてクソ喰らえと思っているが、我が国から学歴社会がなくなることはないだろう。いまだに多くの企業が、新卒一括採用、年功序列、メンバーシップ型雇用から抜けられない中で、履歴書から学歴欄だけを消したところで、本質的には何も変わらないと思う。
私が採用する側であれば、学歴なんて問わないが、履歴書や職務経歴書ではなく、「これまでの人生で書いた最も長い文章」を提出させる。それを見たら、その人が仕事で使える人間かどうか分かる。本書と関係ないことだけど、本書を読みながらそんなことを考えた。
関学は世間的には高学歴な扱いかもしれないが、世界的に見れば「下」だし、そんな学歴は武器にもならないということは学生に百万回くらい伝えてきた。それよりも自分だけの武器を4年間で見付けるべきだね。