沖縄移住82日目。
梅雨入りして3日目。
雨降らず。
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1週間が早い。
大学授業の前乗りで、大阪へ。
大阪福島のマリオット系ホテル「moxy」へチェックイン…しようと思ったが、BARやん!?
腕に思いっ切り入れ墨を入れたBARの兄ちゃんに、「ホテルのフロントはどこですか?」と聞いたら、「ここですよ」と。ここ⁉︎ おー、確かに、BARカウンターの上に「Marriott Bonvoy」の見慣れたボードがあった。
音楽ガンガン。外国人観光客だらけ。ウェルカムドリンクでビールも飲める。珈琲は飲み放題。BARもラウンジも自由に使ってくださいと。
個性的でよろしいな。
部屋には机も椅子もない。あえてそうしてるんだろうね。BARやラウンジで過ごしてね、ってことやろね。夕方まで時間があったので、ラウンジで珈琲を頂きながら、仕事をさせて頂いた。
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夜、福島の行きつけの焼肉屋「布上 2nd.」へ。
私の授業を受講してくれている学生と。
大学は、パワハラ、セクハラ、アカハラについては相当敏感になっており、ハラスメント防止のためにあらゆる対策を取っている。大学教職員がプライベートへの付き合いに強要することもアカハラに該当するため、私から学生達を食事に誘うこともできない。
ただ、私としては学生達と講義時間以外も「対話」したいと思うし、学生達も現役社会人・現役会計士と「対話」する機会は少ないだろうから、「私から君達を誘うことはできないけど、君達からランチやディナーに誘ってくれる分には問題ないし、その時間は作るから、いつでも連絡してね」と第1回目の授業で伝えていた。
すると、一人の学生がメールをくれたのだ。そして今日、実現した。
彼は、商学部以外の学部に在籍しているが、家業を継ぐことを決めており、経営や会計の勉強もしなければと私の授業を履修してくれたらしい。簿記の基礎知識もないので授業についていけるか不安だったけど、1回目の授業から、「ノートとペンを出せ」、「気づいたことはなんでも書き留めろ」、「社会人になってからも人と会う時に手ぶらでは絶対行くな」、「したいことをノートに100個書き出せ」、「寝る前の3分でいいからノートを振り返れ」、「ノートが君達の人生を変える、騙されたと思って日々ノートを持ち歩け」…みたいなことを言われ、「すごい授業をする先生だなぁ〜と思って、毎週月曜日が楽しみになりました。あれからずっとノートを持ち歩いてます」と、そのノートを見せてくれた。私の授業の内容だけでなく、バイト先のお客様の名前や、お客様との会話も書き留めている。お客様の名前などを覚えてるだけで、お客様から喜んでもらえます、と彼も素晴らしい笑顔で喜んでいた。
彼は、1回目の授業は最後尾の席で授業を聞いていた。しかし、2回目の授業の時に、私が(あまりにも皆が後ろの座席に座ってるから)「現役会計士がここにいて授業をしている訳で、この縁を大切にしたいとか思わんか?」、「最後尾に座っててもいいし、寝ててもいいけど、私は最後尾の人の顔が見えてない。名前も覚えられない。私に顔と名前を覚えてほしいとも思わんか? 前の方の席に誰も座ってないけど、なんでここに座らんのや?」みたいなことを言ったので、彼はそれ以降、ずっと最前列に座り、授業の前後に話しかけてきてくれる。当然、記憶力の悪い私も、彼の顔と名前を一番最初に覚えた。
何度も書いているが、私は学生達に会計知識を植え付けるような授業をするつもりはない。授業の半分は雑談だが、会計の楽しさや、勉強の楽しさ、大学の楽しさ、生きる楽しさなどは伝えているつもりだし、それを十分に感じてくれているのではないだろうか。
「小学校から今にいたるまで、武田先生の授業以外に、人生を変えてくれるような授業はありませんでした。今日は御礼が言いたかったのです。私の両親にも武田先生のことを伝えたら、両親もすごく喜んでくれて、家業で使ってる商品を持っていくように言われ、荷物になると思うのですが持ってきました」と、袋一杯にお土産を持ってきてくれた。ありがとう。愛用させて頂きます。
焼肉を食べながらも、ノートとペンを机に置いて、いろんなことを書き留めてくれていた。私のたった14回の授業や、今日の「対話」の時間の中で、何らかのawarenessとinspirationを掴んでくれたらと思う。
楽しく、思い出に残る1日だった。
「教育とは、知識を与えることではなく、インスピレーションを与えることだ」
(恩師 平松一夫)