謝苅そば

昨日(3月1日)に沖縄入りし、セカンドハウスにきた。
3月4日に新居の鍵の引き渡し、5日が新居での荷物の受け取りで、今日・明日は特に予定はない。


朝から『謝苅そば』(「じゃーがる」と読む)へ。今のところ沖縄県内で一番好きな沖縄そば屋。何度食べても飽きない。

随分前に沖縄に移住してきた友達曰く、「沖縄料理や沖縄そばを食べるのは最初の2年だけ」らしい。大阪にいてもタコ焼きを頻繁に食べないのと同じなのかな。まぁ、飽きるまで食べ続けようと思う。


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午後、沖縄県内最大のショッピングモール「イオンモール沖縄Rycom店」(「ライカム」と読む)へ。

昨日納車したばかりのカレラちゃんと。以前も同じ年式のカレラ4Sカブリオレに乗っていたので、すぐに慣れた。やはり良いクルマだわ。


porsche911




イオンモールの中にはアクエリアムまである。水槽の中にひな人形と桜。
ちなみに、沖縄の桜はもう散った。

aeon



まぁとにかくデカいショッピングモールの端から端まで、1万歩くらい歩いた。自宅の近くにこんなのがあると助かる。新生活に必要なものはほぼ揃う。


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夕方、近くのビーチをジョギング。
沖縄西海岸はサンセットがとてもキレイ。

今後は、晴れた日はジョギングを習慣にしたい。
で、体脂肪率を1ケタに戻す。コミットメント。


hamabe



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母という呪縛 娘という牢獄
齊藤彩
講談社
2022-12-15



話題作『母という呪縛 娘という牢獄』(講談社)を読んだ。読みだしたら止まらず、一気に読んだ。衝撃だった。

いまから5年前、私はあるニュースに釘付けになったのを憶えている。琵琶湖の南側の野洲川河川敷で、切断された遺体が発見されたのだ。後日、近くに住む女性の遺体と判明し、その娘(31歳)が逮捕された。

これだけならニュースに釘付けになることはない。この娘、母親から超難関の国立大医学部への進学を強要され、なんと9年にわたって浪人生活を送っていたのだ。父とは別居し、母と二人暮らし。20代になっても一緒に風呂に入り、リビングで勉強・生活を監視され、一切の自由を奪われ、異常ともいえる干渉・監視・呪縛を繰り返してきた。娘はモンスターの母からの「囚人のような生活」から解放され、自由になりたいと、眠りについた母親の首を刺し殺害したのだ。

本書は、共同通信で司法担当記者だった著者が、娘の留置所時代から取材を続けてまとめた上げた渾身の作品。娘の日記、母とのLINEのやり取りも掲載されており、異常で狂気な親子の実態を知ることができる。

事実は報道の何百倍も凄まじいものだった。この母親は、世間に見栄をはるために娘を利用し続けた。干渉・監視・呪縛のみならず、命令・罵倒・拘束・詰問・脅迫・怒声を繰り返し、娘の人格を徹底的に、完全に破壊していく。成績が90点以上取れないと皮膚が溶けるほどの熱湯をかけ火傷を負わせ、模試の偏差値が志望校のそれに足りないと、四つん這いにし、足りない偏差値の数だけ鉄パイプで「お仕置き」を施し背中をアザだらけにする。プライベート用のスマホを持っていると分かるや、岩で叩き壊し、庭で土下座をさせる(それも夜中3時過ぎに…)。自由になりたいと家を飛び出すと、私立探偵を雇い、連れ戻す。浪人生活を終わりにしたいと、こっそり就職活動をすると、内定が出た会社に断りを入れる。書き出したらキリがないが、これほどまでに我が子の人格を無視し、奴隷のように使い、パフォーマンスのために利用する親がいるのかという衝撃しかない。

「私か母のどちらかが死ななければ終わらなかった」という生活を高校時代から10年以上も続け、娘は琵琶湖の橋から飛び降り自殺を図ろうとするも成し遂げられず、母を刺した。

娘は懲役10年を言い渡され服役中。いったい何を償うというのか。どうか残りの人生は自由に、自分らしく生きてほしいと願うばかり。

私も中学3年間だけではあるが、某私立学校で同様の「囚人のような生活」を送った経験がある。過去の過干渉・監視・体罰・暴力に耐え続けたアウシュヴィッツのような生活を思い出し、読んでいて苦しくなったが、親とは何か、子とは何か、教育とは何か、生きるとは何か、愛とは何か、罪とは何か、改めて多くのことを考えた。

著者がまだ20代で、本書がはじめての著作というのに驚かされる。渾身のノンフィクションだ。こういう本を残してくれて感謝。是非多くの人に読んでほしい。