私に売れないモノはない! (Forest 2545 Shinsyo)私に売れないモノはない! (Forest 2545 Shinsyo)
著者:ジョー・ジラード
販売元:フォレスト出版
発売日:2010-04-08
おすすめ度:4.5



●営業担当者必読!

「世界一の落ちこぼれ」とはこの人のことだ。
高校は退学させられ、35歳までに40余りの仕事を辞めさせられ、2度も拘置所に入り、破産に追い込まれ、多額の借金を抱え・・・、読みながら「この人、悲惨やなぁー」と思った程、壮絶な人生。

それが、本書の著者、ジョー・ジラード氏の35歳までの人生。
本書の「はしがき」に書かれている人生の長すぎる助走部分。

その後、どうなったか。
なんと、彼は、年間に自動車を一人で600台以上売る「世界NO.1のセールスマン」となり、12年連続ギネス記録を保持することになるのだ。その「どん底」から「世界一のセールスマン」へなった秘訣が書かれているのが本書。全米でベストセラーになったらしい。

本書は20章から構成されているが、大きくわけると、
(1)どうやって接客の数を増やすか(=来店する顧客を増やすか)
(2)どうやって買ってもらうか(=クロージング率をあげるか)

の2つについて書かれている。

言われてみれば当たり前だが、接客する顧客が倍になれば売上は倍になるだろうし、クロージング率が倍になれば売上はさらに倍になるはずだ。だから、(1)と(2)を大真面目に考えて、実行しなければならない。「計画を立て、立てたら実行せよ(plan your work and work your plan.)」(P146)である。

では「世界一のセールスマン」は、この(1)と(2)について、何をどのようにやっているのかということについて、本書で詳細に書かれているのだが、結論を言えば、何一つとして特別なテクニックはないのである(ただし、特別なテクニックはないといっても、万人が実践しているテクニックというわけではない)。

例えば、本書で最も重要だと思ったのが次の文章。
『私は、セールスで非常に重要な決めてとなるのは、セールスマン自身が顧客に気に入られ、信用され、信頼してもらえるかどうかだと思っている。これができなかったら、おそらくセールスも失敗する。』(P155)

これも当たり前のことが書かれているが、実際に顧客から気に入られ、信用され、信頼されているセールスマンがどれだけいるかというと、割合は少ないのではないかと思われる。むしろ、顧客から煙たがれる存在である人のほうが多いのではないか。「万人が実践しているテクニックというわけではない」というのはこういうことだ。

では、著者が他のセールスマンと違うところは何かというと、(普遍的なテクニックを)「実践している」ということだ。
つまり、、
・原始的テクニックが1つや2つというレベルではなく、考えうるあらゆる手段を実践している
・仕組み化している
・それを毎日、何度も何度も実践している(習慣にしている)
・そして、顧客・見込客から気に入られ、信用され、信頼されている

ということだろう。
気合いで体を動かしているだけでなく、際限なく頭を働かせているということも分かる。

モノが売れない時代だからこそ、世界一のセールスマンから、こういった普遍的テクニックを、どういう「プロセス」で行っているのかということを学んでみる価値はあると思う。


【目次】
第1章 敗け続けた人生の終わり。勝ち続ける人生の始まり
第2章 「欲求」それがすべての始まり
第3章 売り手も人間。買い手も人間
第4章 ジラードの二五〇の法則
第5章 「仲良しクラブ」は時間のムダ
第6章 身内に売り終わった後、誰に売る?
第7章 観覧車の席を絶え間なく埋め続ける
第8章 ジラード流、商売道具の使い方
第9章 ダイレクトメールを読ませる効果的な手法
第10章 顧客をつかむには顧客を使う
第11章 モーレツよりもスマートに働く
第12章 正直が一番だ。ただし……
第13章 トップセールスマンは一流の役者である
第14章 商品の「におい」を売れ!
第15章 顧客をとことん知るための諜報活動
第16章 顧客を絶対に逃がさないために
第17章 売った後も勝ち続けるために
第18章 自らの限界を知り、あらゆる助けを利用する
第19章 金と時間は賢く使う
第20章 最終章はない