モチベーション


















今朝の日経PLUS1より引用。
全国の成人男女へのアンケート結果。仕事のやる気の源は「収入」という回答が70%もあったらしい。「仕事って、そんなもんなんか…」という感じだった。

以前、ある若手会計士と食事をする機会があった。監査法人で監査実務に携わって4年が経ったし、ある程度監査の経験も積んだので転職を考えている、と言う。ただ、色々話を聞いていると何か違和感があった。コンサル会社や投資銀行の方が今より収入がよさそうだから…という言葉が彼の口から発せられたからだ。そこで、私は聞いた。「監査を一通りやりきった? 収入は自分の価値に収束していくもんだよ。自分の望む報酬をもらうだけの価値が自分にあると言える?」と。
この食事をきっかけに、彼は転職活動をやめ、再び監査の世界で自分の価値を高めることに没頭した。今日、その彼からメールが届いた。監査法人の海外事務所での赴任が昨日決まった、ここまで辿り着けたのはあの時の食事があったからだと。しかも赴任先は、私が監査法人にいた頃は最も難易度が高い場所だ。非常に嬉しいことだ。彼が目先の収入だけで動いていたら、そんな貴重な経験はできないだろう。

カネのために働くのは虚しい。やる気の源は、自分の能力や価値が上がることの知的興奮や、自分が属している組織が社会を動かしていることのワクワク感のようなものであるべきだと思う。