公認会計士武田雄治のブログ

公認会計士武田雄治のもう1つのブログです。

経営のはなし

気が付いたらお金が消えていたという話

『しくじり先生』というテレビ番組、面白いので時々見ます。

2月20日に放送された新庄剛志さんの『しくじり』は非常に面白かった。詳しい内容はこちらのブログに書かれているのでご覧頂ければと思いますが、簡単にいえば、44億円稼いだけど、気づいた時には預金残高が2200万円しか無かった・・・という絶望的なお話し。

ちょうど同じタイミングで、某社社長から不正調査の依頼がありました。話を聞くと、新庄選手と内容が全く同じでした。信頼してお金の管理をしてもらっていた人がいた、何年も通帳を見ていなかった、その人にお金を使い込まれた、気づいた時には会社の預金が無くなっていた、その人に逃げられた・・・と。

「なんで自分のお金や通帳を人に預けるんだ!」って思うのですが、中小企業の社長さんで自社の預金残高を知らない人って少なくないんですよね。「経理に任せているから」とか、「税理士に任せているから」などといって。でも、信頼したらダメだと思いますね。私は基本的に人を信頼してませんから、自分のお金を人に預けることはしませんし、契約書を交わさずに仕事をすることもありませんが、結構脇が甘いひとが多いです。黒字社長塾のクライアント様にも、売上10億円弱の会社なのに、経理部長に1億円抜かれていたことがありました。社長は数年間気がつかなかったのです。

新庄選手の話、TV番組としては面白いのですが、他山の石以て玉を攻むべしです。

カルロス・ゴーン氏の考える”リーダーの条件”とは何か ー「リーダーは周囲からリーダーだと認識されないとなれないもの」

今月もあと2日。カルロス・ゴーンさんの「私の履歴書」もあと2日。連載に最後に近づくにつれ、読者としてもテンションが上がってきます。

今日は『リーダーの条件』について。リーダー必読です。一部抜粋しておきます。

私が考えるリーダーの条件とは何か。1つは、結果を出せる人だ。トップはどんなに厳しい状況でも常に結果を出さなくてはならない。また、経営、組織の問題点をはっきりさせ、時には周囲が「右」と思っているところを「左」と言う必要がある。

日本人には簡単なことではないかもしれない。控えめなことを美徳と考える文化があるからだ。日産とルノーの「アライアンス・ボード・ミーティング」を初めて開いた時、会議でずっとしゃべっていたのはフランス人だった。日本人は静かに聞いていた。だから私はフランス人に「仲間の意見も聞こう」と言い、日本人には「もっと意見を言って」と促したものだった。意見を積極的に言い合うことは結果を出す上で重要だ

第2に、リーダーは人々とつながる能力を身につけないといけない。堅苦しい、冷たいなどの印象を持たれては話を聞いてもらえないし、部下たちの働く意欲も損なわれる。リーダーは「共感(empathy)」される能力を磨くべきだ

最後に、新しいことを常に学ぶ姿勢だ。ゼロエミッション(無公害)や自動運転、インターネットとつながる技術は進歩が著しい。自動車産業は今、転換期を迎えており、新しい技術や動きに精通し、行動していなければ、たとえどんなに結果を出すリーダーでも行き詰まる

そして、最後は以下のように締めくくっております。
生まれながらのリーダーなど存在しないと私は思うリーダーは周囲からリーダーだと認識されないと、なれないものだ。私も1999年に日本に来た時は懐疑的に見られていた。信頼を得たのは、従業員との対話を欠かさずともに結果を出し常に学び続けているからである

ノートに貼っておきました。

成功している人たちというのは、信じがたい努力をしてる

日本電産永守社長のインタビュー記事。

[週刊現代]日本電産・永守重信会長「ダメな経営者はすぐ分かる」

共感できることが多い記事です。

成功は、まず夢を見ることから始まると思っています。会社のトップが小さい目標を持つのはダメですよ。経営者の最大の仕事は、夢を形にすること。それができない経営者の下には、将来のある若者や人材は集まってきません。

若い経営者たちに言いたいのは、人は人を裏切ることがあるけど、努力は絶対にその人を裏切らないということです。私はいろんな方とお会いしてきましたが、結局、努力した人が最後まで勝ち残っています。一度成功したからといって六本木に飲みに行ったり、遊んだりしていたら、それはダメな経営者。それ以上の成功は望めません。

成功している人たちというのは、信じがたい努力をしています


【関連記事】
2016/4/5 成功者は努力を習慣化している。だから努力を努力と思わない。

経営の神様




今週の「週刊東洋経済」は松下幸之助特集。約50ページの大特集です。

松下幸之助は、私が最も尊敬する経営者の一人です。

特に真新しいことが書かれているわけではありませんが、経営者の方は手元に置いておいてよい一冊かと思います。

『戦後の歴史の中で完璧なリーダーは二人しかいないと思っている。
一人は読売ジャイアンツ監督として「V9」を達成した川上哲治さん。もう一人は幸之助さんだ。よいリーダーの条件として、圧倒的な実績と、人をうならせる理屈、そして人徳が必要だと思うが、二つ持っている人はひてもすべて備えているのは私の知るかぎり、この二人しかいない。』

(カルビー会長兼CEO 松本晃、P40〜)


【関連記事】
2016/4/28 世のため人のために何かを残す
2011/8/4 エピソードで読む松下幸之助

マイホームを購入するか、賃貸に住むか、という話。

資産運用の話の続きです。

もはや古典的な論点ですが、相談が多いものが、マイホームを「購入」するか、「賃貸」に住むかかという話。

都内で3LDKに住もうと思うと、「賃貸」なら月10万円以上必要になるけど、35年ローンを組んで「購入」すれば(購入金額や頭金にもよるけど)月10万円を下回る場合もあります。

だから、「購入の方が得だ!」と考える人が多い。

これは、目先の収支しか見ていないビンボー人の発想。

細かい話は省きますが、長い目でみたときの収支は「購入」と「賃貸」の間に違いはないはずです。

仮にそこを理解してもらったとしても、「賃貸」の場合、賃料を払い続けても手元に何も残らないけど、「購入」の場合、ローンの返済は「貯金」の一種で、完済すれば手元に不動産が残るから、「やっぱり購入の方が得だ!」と考える人も多い。

ビンボー人の、ビンボー人による、ビンボー人のための発想です。

ここでも細かい話は省きますが、マイホームの「購入」は、長年の夢かもしれませんし、幸せな家族の結晶かもしれませんし、”特別な何か”かもしれませんが、「不動産投資」に過ぎません。こういうことを言うと、詐欺まがいの投資用ワンルームマンション投資などをイメージされる方から、「自宅の購入は不動産投資とは違うんです!」と全力で否定されますが、感情面・心理面の違いを除き、経済合理性・使用価値といった点から一体何が違うというのでしょうか。自分が住むか、他人に貸すかと違いだけで、マイホームの「購入」は不動産投資そのものです。

マイホームを「購入」して益々ビンボーになっていく人は、マイホームがリスク商品であるということを考えたこともなかったのではないかと(つまり、目先の収支しか見ていなかったのではないかと)思います。だから、出口(EXIT)なんて考えたこともなかったのではないかと思います。商品の価値は、時間とともに劣化していき、築20年経つと上モノの価値はゼロ評価されることが多い我が国の特殊事情を鑑みれば、35年ローンをコツコツ返済した後に「手元に不動産が残った」といえるのか。そして、そもそも、あなたは35年後に築35年の家に住みたいのか、40年後に築40年の家に住みたいのか。

決して私はマイホームの「購入」を否定しているわけではありません。私もマイホームを「購入」した人間です。しかし、他の不動産と共に、自宅も不動産投資の一貫としてです。投資の鉄則は、できる限り安く買って、できる限り高く売ることです。今は購入の方が有利になるような税務面での優遇措置もありますから、その辺も活用すべきでしょう。金持ちがわざわざ借金してまでマンションを購入するのは、利息を支払う以上のリターンがあるからです。

この論点はどれだけ説明してもなかなか理解してもらえないので、これくらいにしておきます。

脱税は違法だが、節税は義務だという話

昨日の続き

お金を増やすためには「知識」(フィナンシャル・リテラシー)が必要だという話は昨日書いた通りです。まずは「原理」を掴むことが大切です。

その先に必要なことは「税務」の知識です。具体的には、税金を減らすための知識が必要です。これは会社経営でも、個人でも同じです。お金を増やすためには、税金を減らすための方法を勉強する必要があります。

「税金を減らす」なんていうと、道徳的に良くないことのように感じる方がいるかもしれません。しかし、脱税は違法ですが、節税は義務です。払うべき税金はきちんと納税すべきですが、(合法的に)守れるものは守らなければならないという話です。誰も無知を救ってくれません。

「税務」の知識習得のためには、昨日紹介した橘玲さんの本が一番良いと思います。

資産運用の話

経営者からも、個人からも、「資産運用」の相談をよーく受けます。

大学に行っても、社会に出ても、資産運用について教えてくれる人なんて殆どいません。だから、どうやってカネを使うか、どうやってカネを増やすか、どうやって富を得るか、といったことに関する「知識」がない人が余りにも多すぎるという印象があります。そこそこの収入があるのに、なんでそんなにビンボーなんだ、という人もいます。

人より100倍働いたら、100倍の富を得られるかというと、もちろんそんなことはない。
金持ち父さんと、貧乏父さんの差は、「知識」(フィナンシャル・リテラシー)の差だと思います。

自分で勉強するしかないと思いますが、とりあえずはこの3冊が王道です。相談を受けた場合も、まずこの3冊を熟読することを薦めています。ロバート・キヨサキ氏の本は、翻訳本であり、日本では使えないノウハウが多すぎるのですが、ここで書かれている「原理」を掴めれば十分です。








ユニクロの柳井正氏「経営者が経営をしていない」

柳井正氏が、母校の早稲田大学で、学生ら約を相手に行った勉強会を行ったようです。

とても良い内容なのでシェアしておきます。

[GQ] ユニクロの柳井正氏「経営者が経営をしていない」


「経営者はだれよりも高い目標を持たないとダメだ。低い目標だと絶対成功しない。100メートルを9秒9で走ろうと思う人しか、そのように走ることはできない。100メートルを13秒で走ろうと思っていてはできない。経営者は9秒9で走れる可能性の人を集めて会社を作る。そのための仕組み、方針を作る。そういうビジネスチャンスに資金を投入し、人を育成することだ」


【オススメ本】
柳井正著 『経営者になるためのノート』(PHP研究所)

『なんとなく』、『たまたま』 という話

今年に入ってから、不思議なくらい多くの問い合わせを頂いてます。
『たまたま』 だと思いますが、上場企業、上場準備企業、中小企業、起業したばかりの個人事業主まで幅広く。独立直後にひょんなご縁で知り合った方から突然ご指名頂いたりも。

黒字社長塾を初めてから中小企業の支援も多くさせて頂いてます。飲食店とか、病院とか、工務店とか、町工場とか・・・、上場企業さんとは全く異なる業種・業態のお客様もおられます。

そのようなクライアントの社長さんに、『技術への過剰なこだわりはやめた方がいい』というアドバイスをすることがあります。例えば、飲食店オーナーであれば食材などに過剰にこだわりすぎたり、病院オーナーであれば医療器具に過剰にこだわりすぎたり、という傾向があります。小さな会社の職人気質のオーナーであれば仕方ありません。

しかし、その技術へのこだわりが利益率を悪化させたり、資金繰りを苦しめたりする場合があります。

技術へこだわりたい気持ちは十分に分かりますが、その技術を理解しているお客様がいったいどれだけいるとのかという話です。

普段通っているレストランの食材がいつもより少し良くなったとか、歯科の機械がいつもより良くなったとか、そんなことは大半の人が気付きません。

こんなことを職人気質のオーナーにいうとプライドを傷付けることになるかもしれませんが、お客様があなたを選ぶ理由は、『なんとなく』じゃないのか。例えば、店に入った時の雰囲気がなんとなく良かったとか、店員の接客がなんとなく感じ良かったとか。リピーターになってくれるかどうかは、その『なんとなく』が最大の理由なのではないかと思います。

最近、ビジネスホテルの予約が取りづらいし、値上がりが半端ないので、開き直って高級ホテルに泊まってますが、高級ホテルが高級ホテルたる所以はハードウェアの素晴らしさではありません。ハードウェアが素晴らしくても、サービスが三流であれば、所詮三流ホテルですし、私はそういうホテルにリピートすることはありません。でも、仮にハードウェアがイマイチだとしても、ほんの些細なおもてなしの心があるだけで、超一流ホテルだという印象を受けますし、私はそういうホテルをリピートします。私はホテル業界には詳しくないので、超一流か三流かの判断は主観ですし、『なんとなく』 です。でも、『なんとなく』でリピートするホテルを選んでいることは事実です。

今から10年位前のこと、リッツ・カールトンの元日本支社長の高野登さんの講演を聞く機会があったのですが、その際に、リッツ・カールトンが大切にしているのは1人1人のお客様との『情緒的な繋がり』だ、というようなことをおっしゃられていました。先日、京都のリッツ・カールトンに宿泊した時、(ホテルではなく)敷地に入った直後に、「おかえりなさいませ、武田様」と言われた時は感動しました。どこぞのホテルで、玄関のボーイが過去の宿泊客の名前を覚えてるでしょうか。しかも私みたいな人間の。

私も、技術へのこだわりが強い社長さんには、(技術の向上はもちろん大切ですが)お客様との『情緒的な繋がり』を大切にしてください、と言うことがあります。飲食店オーナーには、挨拶する時は料理の手を止めてお客様の目を見て挨拶して下さいとか、病院オーナーには、治療後に御礼状を出して下さいとか・・・、こういう些細なことを習慣化して1人1人のお客様と『情緒的な繋がり』を持つことが技術の向上よりも大切だと思っています。

『たまたま』のご縁で出会った方でも、『情緒的な繋がり』を持ち、『なんとなく』の安心感や感じの良さを与えることができれば、リピーターになってくれたり、指名してくれたりするんじゃないかと思います。


【関連記事】
2015/11/13 商売の基本

大気圏を越えたら無重力

続き


3ヶ月に及ぶ『新規事業創出塾』が終了して10日が経ちました。



『新規事業創出塾』の最終日の講義の最後の最後に、

「大気圏を超えたら無重力」

という話をしました。



私の家の数軒隣に、私とほぼ同じ年で、6億円の豪邸を建て、スーパーカー5台を保有する人がいます。年収は軽く億を越えてます。その方と初めて会った時に言われて突き刺さったのが、「大気圏を越えたら無重力」というコトバ。

大気圏を越えるまでは何万馬力というエンジンが必要でだけれども、大気圏を越えてしまったら無重力になれる。年収が億を超えたあたりから、無重力感を味わうことができる。そんな話でした。



『新規事業創出塾』を受講した方は、講義を聴き終わった瞬間はものすごくテンションが上がっていました。しかし、ここで一気に高いところまで行かなければ、しばらくするとまた元の位置に戻って、日常に流されてしまう可能性があります。

そうやって、上がっては元に戻り、上がっては元に戻り・・・、ということを繰り返す人が多い。

『新規事業創出塾』を受講した方には、そうなってほしくないのです。

だから、「大気圏を突き抜けろ!」というメッセージを最後に送りました。



一部の受講生は、既に『新規事業創出塾』でまとめ上げた事業計画を実行に移しています。受講生どおし、飲みに行ったり、連絡を取り合ったりしながら事業を作っている人もいるようです。私も何名かの受講生と飲みに行きましたが、私が数年前に「大気圏を越えたら無重力」というコトバと聞いて人生が変わったように、受講生の中にもこのコトバでマグマが溢れ出している人がいるようです。嬉しい限りです。

是非とも大気圏を超えるまで一気に突き抜けて欲しいと思います。


セミナー開催情報
【上場企業向けセミナー】

■プロネクサス主催
 (5月25日(水) @東京)
『先行事例から学ぶIFRS導入プロジェクトの実務』

■ラウレア主催
 (5月25日(水) @東京)
『決算早期化実務の最新情報』

■日本経営協会主催
 (7月開催予定@東京)
 (8月開催予定@大阪)


【中小企業向けセミナー】

■黒字社長塾主催
 (5月29日(月) @大阪)
『社長のためのセールス・マーケティング実践セミナー』


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プロフィール
武田雄治



公認会計士 武田雄治


●武田公認会計士事務所 代表
●中小企業支援の「黒字社長塾」代表
●中小企業のコスト削減・業務効率化支援の「バックオフィスサービス株式会社」取締役
●海外展開・クロスボーダーM&Aの「OneAsia」アライアンスメンバー
●起業支援の「一般社団法人スタートアップエンジン」理事



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