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おすすめの本

【異端のリーダーシップ】 平井一夫著『ソニー再生』(日本経済新聞出版)




CBSソニーの新卒社員が、ソニーグループのトップまで登りつめ、4年連続赤字だったソニーをターンアラウンドさせたという話が役に立たないはずがない。

めっちゃくちゃ勉強になった。


本書の中で、リーダーに不可欠な素養として、「異見(異なる意見)を求めること」「EQが高い人間になること」が何度も何度も強調されている。

「異見をどう発見するか、どうやって経営戦略に昇華させて実行させるかは、私の経営哲学の根幹をなす思考法の一つだ」(P33)というほどに、「異見」を大切にしているらしい(最終的にはリーダー自身が方向性を決めなければならない、とも書かれている(P212〜))。

平井一夫氏が社長になった時も「異見」を求めた。社長に遠慮することなく「異見」をぶつけてくれる人として、平井一夫氏のひとつ年上で、当時、子会社のソネット社長だった吉田憲一郎氏をスカウトし、ソニー再建の相棒に割り当てる(吉田憲一郎氏は後にソニーグループのCFOとなる)。

赤字続きだったエレクトロニクス事業を黒字転換させ、VAIOを売却し、次に映画事業をターンアラウンドさせなければならない時は、経営トップの平井一夫氏が東京を不在にし、数ヶ月間アメリカに乗り込むという大胆な行動に出る。吉田憲一郎氏に絶対の信頼を置き、東京を任せたという(P227〜)。

EQを高め、「異見」を聞き、最後はトップが決断し、決めたことは言い訳をせずに実行をし、結果を出す。「それが私に与えれた役目なのだ」(P219)という。社長かくありき。

2018年3月期に20年ぶりに最高益を更新し、平井氏は社長を吉田憲一郎氏へ譲る。その後も、ソニーグループは売上、利益、株価を上げ続けている(末尾図表参照)。行動派平井氏の撒いた種が、頭脳派吉田氏によって理詰めで枝を伸ばしていった、という印象がある。

ソニーグループの元社長が本を書くということ自体がすごいことだが、本書は、そのソニーグループの元社長が、会社や事業をどうやって成長・再生させ、経営トップがどのように経営し、マネジメントをするのかということを教えてくれるすごい一冊。単なる経営本ではなく、平井氏の半生を振り返りながら、巨大企業グループのトップに登り詰めるまでの軌跡を追えるのも面白い。

最近読んだビジネス書でNO.1。超オススメです。


SONY

【記録より記憶】 横田慎太郎『奇跡のバックホーム』(幻冬舎)

奇跡のバックホーム (幻冬舎単行本)
横田慎太郎
幻冬舎
2021-05-11



横田慎太郎。元プロ野球選手の父を持ち、2013年(18歳)にドラフト2位で阪神タイガースに入団。2016年(3年目、21歳)で開幕スタメン入りを果たすが、2017年(4年目、22歳)で脳腫瘍が発覚する。2度の手術を行い、半年に及ぶ闘病生活を経て復帰を目指したが、一度失われた視力が完全に戻らず、2019年(24歳)に現役引退を表明。

引退表明の4日後、育成選手では異例の「引退試合」が行われる。阪神鳴尾浜球場で行われたウエスタン・リーグにおけるチームのシーズン最終戦に、8回ツーアウトからセンターの守備に付く。3年ぶりの試合出場。横田慎太郎の引退試合のために、鹿児島から家族が駆けつけ、甲子園から鳥谷敬選手ら一軍選手が駆けつけた。

なぜ8回ツーアウトというイニングの途中で守備についたのかといえば、平田勝男2軍監督が、横田慎太郎が守備につく時に必ずダッシュする姿が好きだったから。平田監督がそれを最後にファンに見せたかったという粋な計らい。

相手チームは、ボールが十分に見えない横田慎太郎のところには打たず、ライトかレフトに打つように配慮したらしい。しかし、そんなにうまくはいかない。打者が打った球は、いきなりセンターに飛んできて、センターオーバーの2塁打となる。

そして、次の打者もセンターへヒットを打つ。横田慎太郎はこの時もボールが見えていなかったが、ワンバウンドでボールを拾い上げると、そのままバックホーム。ノーバウンドでキャッチャーミットにおさまり、2塁ランナーを刺し、アウトに。

この瞬間、横田本人も鳥肌が立ったという。

試合はおろか、練習でもノーバウンドで返球したことがなかったのに、プロ生活6年目の最後の最後に、生涯ベストプレーを見せることができたのだ。

「野球の神様」が舞い降りた伝説の試合は、ニュースでも大きく取り上げられた。

そして、「奇跡のバックホーム」はファンの記憶にこびりつくことになった。


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試合後、さらに感動が待ち受ける。

引退セレモニーが開催されたのだ。育成選手の横田の背番号は「124」だったが、引退セレモニーにために(1軍で活躍していた時の)背番号「24」のユニフォームが用意されていたのだ。

横田は涙が止まらなかった。

さらに、セレモニーが始まると、スコアボードには、かつてスタメンに名を連ねた2016年開幕戦のオーダーが映し出された。「1番高山、2番横田・・・」と。

すべての人からの愛を感じる。

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鹿児島実業高時代から誰よりも練習し、前2軍監督の掛布監督からも将来のホームランバッターと期待された選手だったが、人生は何が起こるか想定外なものだ。誰よりも野球が好きだった青年が、ボールが見えないということになろうとは。悔しかったに違いない。

24歳という若さで現役を引退し、地元の鹿児島に戻ったらしい。阪神球団のアカデミー(少年向けベースボールスクール)のコーチのオファーも断り、あれ以来ボールも握っていないという。野球人としての人生に区切りを付け、新しい人生を踏み出すという決意なのだろう。

「6年間のプロ野球生活でもっとも思い出に残っているのはどんなことですか?」という引退会見で、横田慎太郎は「病気をしてからの3年間です」と答えている。試合にも出れず、手術、抗癌剤治療、リハビリ…と、もっとも苦しい時期であったのに。


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人生、どんなことが起こるか分からないけど、それも人生なのだ。思い通りにならないのが人生。それでも、前を向いて「生きる」しかない。それが人生の新たな1ページを作り、振り返れば思い出になるかもしれないし、周りの人に影響を与えるかもしれないし、社会に足跡を残すことになるかもしれない。我々ファンにとって、横田慎太郎を忘れることがないように。

「どんなにつらいこと、苦しいことがあっても、たとえ小さな目標でもいいから、それを見失わず、がんばってほしい。」(P189)と本書の最後に書かれているが、この一文が本書のメッセージだと思う。

ご両親、球団、チームメンバー、ファン、そういった人の支えもあったから横田慎太郎も6年間の人生に彩りを添えることができた。大切な人を大切にして、依りそって生きていくことの大切さも教えてくれる本だった。

ブレイディみかこ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮文庫)




2019年のノンフィクション本屋大賞受賞作。

いつか読みたいと思っていたら、もう文庫化。ならばと購入。
読みだしたら止まらなかった。面白かった。

日本人の母ちゃん(著者)と、アイルランド人の父、「ハーフ」の息子の3人は、イギリスで暮らす。息子は、小学校は市内ランキング1位のカトリック校に通っていたが、中学校は(息子の希望により)「底辺中学生」へ通う。学校に通う生徒達も、地域の人達も、国籍、民族、宗教、肌の色が違うし、裕福な人・貧しい人、両親が揃ってる人・シングルの人など、多様な人が玉石混交といる。そんな環境の中で、「ハーフ」の息子も(当然に?)差別的なコトバを浴びせられる。

息子の部屋にあったノートの端に、小さく、息を潜めているような筆跡で、落書きがしてあるのを、母ちゃんは見つける。

『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

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本書は、全体を通して、「エンパシー」(empathy)=「他人の感情や経験などを理解する能力」の大切さを教えてくれる (エンパシーについて書かれているのは4ページだけなのだが、全体を通してのテーマとなっている)。

「多様性」はいいことだと言いながら、差別や偏見がなくなることはない。人と違って当たり前だし、人と違うことは素晴らしいことなのに。

息子が母ちゃんに疑問を投げかけるシーンがある。
「多様性っていいことなんでしょ? 学校でそう教わったけど?」

これに母ちゃんは、このように答える。
「多様性ってやつは物事をややこしくするし、喧嘩や衝突が耐えないし、そりゃない方が楽だけど、無知を減らすからいいことなんだと思う。」(注:一部編集した)

人は、人と違うから、理解しようとする。理解しようしないから、無知のまま差別や偏見や喧嘩や争いが生まれる。「人の関心に関心を持つ」ということの大切さを改めて本書から教えてもらった。

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そしてもう一つ、本書が教えてくれたのは、子供への向き合い方だ。

中学生の男子は、ホルモンバランスが崩れやすく、感受性もブレやすい年頃だと思うが、母ちゃんは同じ目線で正面から一人の人間として向き合う。ひたすら続く2人の会話が面白いのだが、その中にぽろっとポリティカル・コレクトネス(PC)のことを伝えたりする。「ハーフ」の意味が分からない息子に、その意味や、それがPC的に問題あることや、「ダブル」と言ってる人が増えていることなどを伝える。息子は、自分が「ハーフ」や「ダブル」と言われることに違和感を持つ。「半分」でも「2倍」でもなく、「half +half =1」なんじゃないの? と。

そうやって、親子で向き合いながら、エンパシーを持ちながら、息子が成長していくことが本書を読みながらも見えてくる。子供には、子供っぽいところもあるが、大人っぽいところもある。子供と思って接するといつまでも子供のままだが、大人として接すると大人に近づいていく。著者(母ちゃん)は、そのバランスの取り方がうますぎる。もっと早くに読んでおきたかった。

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最近、ブレイディみかこさんの新刊書『他者の靴を履く』が発売された。本書は、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の続編といってもいいと思う。

新刊書の冒頭で、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』に4ページしか書いていない「エンパシー」のことが話題になったことが「謎」だというようなことが書かれているが、新作『他者の靴を履く』も、(そのタイトルからも分かるように)エンパシーがテーマになっている。どちらから読んでもいいと思うが、どちらもオススメ。




【すぐ痩せた】牧田善二『医者が教えるダイエット 最強の教科書』(ダイヤモンド社)




1.太る原因は「糖質」である(P31)
  (※ カロリーや脂質ではない)

2.「糖質」の摂取を1日60g以下にすれば誰でも痩せる(P54)
  (※ 太っている人は300g摂取している)

3.「糖質量早わかり表」を参考にされたし(P184〜189)

糖質量早わかり表

糖質量早わかり表


で、「糖質量早わかり表」を参考に、7日間、「糖質摂取量」を1日60g以下に抑えてみたら、3kgも痩せてビックリしてる。1日1食にしても、週3回ジムに行っても、定期的にジョギングしても、1kgも痩せなかったのにねぇ〜。

頻繁にタイ料理屋でカオマンガイを食べ、王将で炒飯を食べ、好物は寿司と蕎麦という、糖質大好き人間だったので、そりゃ痩せねーわ。

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先日紹介した青木厚著『「空腹」こそ最強のクスリ』(アスコム)と、今回紹介した本の、それぞれの結論を組み合わせると、こうなる。

連続16時間の断食 +糖質摂取量60g以下 +適度な筋トレ +ナッツ

ただ、過度な糖質制限は筋肉量まで減らす。何事もほどほどに。
(※ 青木厚先生は、糖質制限より空腹が大事だと述べている。)


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牧田善二先生が4年前に出した『医者が教える食事術 最強の教科書』も併読したが、こちらも健康でありたい方にはオススメ。総じて、糖質減らせ、変なものを口に入れるな、運動する前に体重を減らせ…という内容。




【健康の結論!】 青木厚『「空腹」こそ最強のクスリ』(アスコム)

「空腹」こそ最強のクスリ
青木 厚
アスコム
2019-01-26



中田敦彦のYouTube大学」で本書が紹介されているのを見て、「こりゃすごい話かも」と即購入、即読破。

本書に書かれていることの【結論】を先にいえば、【16時間空腹の時間を作る】というもの。それだけで、病気知らずの体が手に入る。ガンも、糖尿病も、高血圧症も、認知症も、アレルギーも、感染症も、老化も、あらゆる病気を予防できる

連続16時間は長いと感じるかもしれないが、睡眠時間を含めて良い。なので、下図のように18時までに夕食を食べ終えれば、翌朝10時以降に食事をしてもOK。朝食を抜いて、1日2食にすればOKということになる。

空腹こそ最強のクスリ


なぜ、連続16時間空腹の時間を作らなければならないのか? それは、最後にものを食べてから16時間を超えると「オートファジー」とう仕組みが働くから。

オートファジーとは、「細胞内の古くなったタンパク質が、新しく作り替えれる」というもので、細胞が新しく生まれ変わることにより、病気を遠ざけ、老化の進行を食い止めることができるという効果がある(P22参照)。内臓を休め、脂肪を減らし、血液をサラサラにするという効果もある。より詳しい医学的説明はここでは省略するが、本書でめちゃくちゃ易しく書かれているので、興味ある方は本書を参考にされたし。

なお、連続16時間の断食に耐えられなければ、ナッツ、生野菜、チーズ、ヨーグルト等は食べてもよいらしい(P115)。

ただ、本書にも書かれているが、1日の糖質摂取量が減ると筋肉量が減ってしまうため、必ず筋トレをした方が良い(P132〜、P164〜参照)。

ということで、
連続16時間の断食 +適度な筋トレ +ナッツ
を実践すれば、健康な身体を手に入れることができるかも、ということになる。

私は、20時までに夕食を食べ終え、、翌日12時までは水分以外は取らないようにし、基本的に1日1食にしている。ナッツを持ち歩いていれば何とかなる(もちろん味の付いていない素焼きのナッツ)。最近は週3日くらいジムに通っている。今後も習慣にしたい。

肥満で長生きしている人を見たことがないが、筋肉ムキムキで長生きしている人も見たことがないので、何事も適度にするのが良いと思う。ただ、1日3食は明らかに食べ過ぎだと思う。「朝ごはんを食べないと死んでしまう〜!」と言う人がいるが、朝からマーガリンやジャムを塗りたくっている食パンを食べる方が身体に悪いはず。本書を読めば習慣を変えるキッカケになると思う。

なお、2016年に東京工業大学の大隅良典栄誉教授がオートファジーのメカニズムを発見した功績でノーベル賞を受賞している。amazonで「オートファジー」と検索すると、何冊かの本があるので、それらも読んでみようと思う。


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ちなみに、『LIFE SPAN』という本にも、老化を防ぐ、もしくは健康を増進させるためには、食事の量と回数を減らすこと、と書かれている。約600ページの分厚い本だが、老いない身体を手に入れたい方はこちらもオススメ。


LIFESPAN(ライフスパン)―老いなき世界
マシュー・D・ラプラント
東洋経済新報社
2020-09-01

【人口激減】河合雅司『コロナ後を生きる逆転戦略  ー縮小ニッポンで勝つための30カ条』 (文春新書)




将来は読めないが、例外的に読めるものがある。人口動態だ。よほどのことがない限り、100年以上先まで人口の推移は分かっており、データが公表されている現在、約1億2000万人の日本の人口は、2053年に1億人を割り、2100年には5000万人を割る

では、日本の人口が激減するとどのような事態が起きるのか。ってことが書かれた河合雅司著『未来の年表』が4年前に発売された。これはなかなか衝撃的な内容で、ベストセラーになった。その後刊行された『未来の年表2』、『未来の地図帳』もベストセラーとなり、累計で100万部近く売れたらしい。

その河合雅司さんが最新刊『コロナ後を生きる逆転戦略』を出した。
本書の帯に惹かれて購入した。

コロナ後を生きる逆転戦略


本書も、これまでの書籍と同様に、人口減少 →高齢者増加 →働き手減少 →マーケット縮小 →豊かさの縮小 →国の衰退…という「避けられない未来」に向けて、「戦略的に縮む」ことを提唱している。

人口が減少し、一人暮らしが増えていく時代に、住宅の価値は減っていくと予想できる。そういう時代にローンを組んでマイホームを購入すべきなのか。50代を超えると毎月の収入が減る人が多いが、そうなると住宅ローンの負担が大きくなる(老後破産の主要原因のひとつが住宅ローン返済らしい)。著者は、老後の生活設計を破綻させないためにも、住宅ローンは早期に完済すること、もしくは、マイホームを売却することを提案している(クルマの売却も提案している)。特に著者は、終の棲家としてタワーマンションを購入することは「危険」だと警鐘を鳴らす。埼玉県の55階建てのタワマンの場合、1回の大規模修繕に12億円(1戸あたり約200万円)を要したらしい(築17年目に実施)。タワマンを終の棲家とする人は、複数回の大規模修繕を負担しなければならないリスクがある。しかも修繕積立金は「段階増額積立方式」を採っているケースが多い。それでも修繕積立金が不足しているマンションも多い。生き地獄だ。

私は運良く40代でマイホームもクルマも売却することができた。今後、マイホームを購入することはないと思う(クルマも今のところレンタカーで足りている)。ローンを抱えることのリスクを負ってまで、所有することの安心感を手に入れるべきなのかはよく考えるべきではないか、と著者も言う(P194)。

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本書は、企業の生き残り術(第2章)、ビジネスパーソンの生き残り術(第3章)も書かれている。こちらも参考になる。

そこそこ衝撃だったのは、以下の図表(P27より)。赤ちゃん用の紙おむつより、大人用の紙おむつの方が伸びているのね…。

コロナ後を生きる逆転戦略


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個人も法人もビジネスパーソンも、今までの常識を捨てなければ、茹でガエルになるだろう。

著者は言う。「日本がいつまでも先進国だという思い込みは、一刻も早く捨てなければならない」(P23)と。ノルタルジーに浸ることは、死を意味する。「戦略的な断捨離」(P214)をして、知的に生きていかねばと思う。

2021年上期 良かった本

半期に一度のエントリー。

今年1月〜6月までに読んだ本の中で、良かった本をピックアップしておきます。
(この期間に発売された本ではありません)



世界を変えたくて僕を変えた

ISBNのコードが付いていない自費出版の140ページ程の小冊子だが、これは良かった。食のカラダへの影響、環境への影響、動物・地球への優しい選択などがとても分かりやすく説明してくれている。エシカル(ethical)でサステナブル(Sustainable)な生活をするキッカケにもなると思う。
但し、本書を読んで肉が食べられなくなった人(=ヴィーガンになった人)が何人もいるので、覚悟して本で欲しい。でも、めちゃくちゃ売れて欲しい本。
(購入方法は著者のブログをご覧ください。)





ただただ衝撃だった。今でも地球上に「強制収容所」が存在し、奴隷労働、拷問、レイプがなされている。全世界が団結して彼らを救うことはできないのか。なぜ日本は見て見ぬ振りをしているのか。国境とは何なのか。
書評はこちら





kindleで買ったものを、紙で書い直したくらいの良書。この人、テレビでよく見るぼんやりしたコメンテーター? くらいにしか存じ上げていなかったが、もしかして天才なのか? 古代から現代までの日本史が一気に俯瞰できる。



ルワンダでタイ料理屋をひらく
唐渡千紗
左右社
2021-04-01


こんな日本人がいるのね。こんな冒険があるのね。
それにしても、とんでもない冒険をされたもんだ。
著者に会いたい。
書評はこちら



生きるぼくら (徳間文庫)
原田マハ
徳間書店
2016-08-05


小説も何冊か読んだ。
林真理子著『小説8050』、町田そのこ著『52ヘルツのクジラたち』なども良かったが、個人的には原田マハ著『生きるぼくら』が一番良かったかなぁ。この3つの小説は、いずれも、いじめ、引きこもり、虐待といった現代の大きな社会問題を取り上げ、生きる力を与えてくれるような物語なのだが、『生きるぼくら』は特に生きる原点を教えてくれる感動の書だった。
書評はこちら



これからも本と向き合う時間は大切にしたい。
人生二度なし。
良い本で、良い人生を。
No Fun,No Life !!


【過去に紹介した良かった本】
2020年下期 良かった本
2020年上期 良かった本
2019年下期 良かった本
2019年上期 良かった本
2018年下期 良かった本
2018年上期 良かった本
2017年下期 良かった本
2017年上期 良かった本
2016年下期 良かった本
2016年上期 良かった本
2015年下期 良かった本
2015年上期 良かった本
2014年下期 良かった本
2014年上期 良かった本
2013年下期 良かった本
2013年上期 良かった本
2012年下期 良かった本
2012年上期 良かった本
2011年下期 良かった本
2011年上期 良かった本
2010年下期 良かった本
2010年上期 良かった本
2009年下期 良かった本
2009年上期 良かった本
2008年 良かった本

【幸せとは】陰山英男『子どもの幸せを一番に考えるのをやめなさい』 (SB新書)




子育て本も結構読んできたけど、やはりこれだと思う。

子どものためにやりたいことを我慢するなんて馬鹿げています。子どものためにこそ、自分にこだわり、成功し、幸せのモデルを示すことです。
子どもの幸せを願わない親はいません。それなら親が今すぐやるべきことは一つ。まずは、親自身が幸せになることです。

これが陰山英男さんの「子育て最終結論」だというが、この結論は私も激しく同意する。

そもそも、父が働き、母が家を守るなんて考えが「古い価値観」。自分の時代の理想を押し付けてくる舅や姑、テキトーな情報を流してくるママ友などの存在が、自分の時間や幸せを犠牲にしてでも家事や仕事をこなす ”スーパーお母さん” を急増させているのではないか(第13章等参照)。

ストレスを溜め込み、心も時間も余裕がなく、子供にガミガミ言っているお母さんが毎日家にいる家庭で、果たして子供が幸せになれるのか? 自分が本を読まないのに、子供に本を読めと言って、読むと思うのか? 自分が勉強をしていないのに、子供に宿題をしろと言って、机に向かうと思うのか?

アランの『幸福論』に書かれていた、「幸福だから笑うのではない、笑うから幸福なのだ」というコトバを思い出す。

”スーパーお母さん” を演じるのはやめるべきだと思う。完璧な子育てなんてないし、完璧な子どもなんていないんだから。挫折や失敗があってもいいじゃないか。

挫折や失敗は、自分が本当に何をしたいかを考えさせてくれる教材なのです。

子どもには「自分はどうするべきか」を考える力があります。どんなに悲しんでも自分で乗り越える力があります。それを信じてあげてほしいのです。
(P242)



【こちらもオススメ】
アグネス・チャン『スタンフォード大に三人の息子を合格させた 50の教育法』(朝日新聞出版)
宮口幸治『ケーキの切れない非行少年たち』 (新潮新書)
森信三『家庭教育の心得21―母親のための人間学』(致知出版社)

【画家ルソー】 原田マハ『楽園のカンヴァス』(新潮文庫)

原田マハ


原田マハさんの『旅屋おかえり』 (集英社文庫)、『生きるぼくら』 (徳間文庫)、『総理の夫』(実業之日本社文庫)と読んできて、完全にハマった。マハった。

次に、『楽園のカンヴァス』(新潮文庫)を読んだ。

これは唸った。読後は放心状態。

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アート(近代美術)にそれほど詳しくないので、「アートを題材にした小説って、面白いのか…!?」と思って、避けてきた本だった。しかし、裏切られた。アートに詳しくなくても楽しめる。第1章から引き込まれて、最後までページをめくる手が止まらなかった。

マハさんは、作家になる前に、森ビル森美術館の設立準備室で5年程勤め、その在籍時にニューヨーク近代美術館(MoMA)に派遣され同館で勤務した経験もある。本作は、近代美術と近代美術館の裏側を知りつくしていなければ絶対に書けないだろうという内容。

伝説のコレクター秘蔵のルソー作品を、ルソー研究家の第一人者2人がその真贋を追うというストーリーなのだが、読みながらフィクションなのかノンフィクションなのか分からなくなってきた。創作と忠実の境目が分からなくなるような、忠実な創作。

そして、ルソーの絵画が、マハさんが文章で表現すると、目の前に絵画が立体的に浮き上がり、自分が美術館にいるような感覚になる。さらには、ルソーのアトリエでカンヴァスを見ているような、そんな感覚にもなる(絵画の見方まで勉強になった)。

そこにサスペンス的な要素もミックスされ、読者を引き込ませる。

すごいとしかいえない。

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読みながら、本書の舞台となったバーゼル(スイス)に行きたくなった。
本書に出てきたライン川沿いの5つ星ホテルに泊まり、バーゼル美術館に行きたい。
誰か付いてきてくれるかな。


楽園のカンヴァス (新潮文庫)
原田 マハ
新潮社
2014-06-27

【引きこもり】 林真理子『小説8050』(新潮社)

小説8050
林真理子
新潮社
2021-04-28



息子が中学生の時、学校でイジメを受ける。
そこから不登校になり、7年間引きこもりとなる。

息子は20歳をすぎ、父親も50代となる。
このままいけば、30年後には、まさに「8050問題」にぶち当たる。。。


我が国の高年齢者の引きこもりに関する社会問題や学校でのイジメ問題を、林真理子さんが新作長編で取り上げた。

これは、すごい小説だった。

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本書が発売された後、林真理子さんが日経新聞のインタビューに答えていた。「(いじめなどで)心を傷めてしまった子供たちには寄り添わなくてはならない」と語る一方で「そのままでいいんだと全てを受け入れようとする風潮には賛成できない」と。

本書『小説8050』において、引きこもりの息子の母親は「そのままでいいんだ」と全てを受け入れようとする「愛情」をみせるが、父親は母親の「甘え」が引きこもりの原因だとばかりに批判的な態度をとり、両者は冷え切った関係となる。

父親は、部屋から出てこない息子は「天袋に隠れている他人と同じ」だと、見て見ぬ振りをする戦略を取る。そうやって、母と息子だけが会話をし、父が孤立する。

なんだか、どこにでもありそうなリアルな家庭像が描かれている。

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しかし、父と母は、引きこもりの息子の存在が娘の結婚の障害になっていることや、自身の「8050問題」への不安などから、息子と向き合うようになる。これまで見て見ぬ振りをする戦略を取っていた父親が、今度は母親からの批判を受けながらも、戦う決意をするのだ。7年前に息子をいじめた同級生を訴えるという手段により。

日本の裁判は何年もかかる。完全に心を閉ざした人が、心を開くのにも何年もかかる。その間、開業医(歯科医)の父親は、跡継ぎのいない医院の仕事は最低限に、息子と裁判にすべてを注ぐ。その姿を見た息子は、次第に当事者意識が出てきて、徐々に心を開いていく。しかし、裁判の過程で、見たくもない過去に向き合わざるを得なくなる。被告に反省の色も見えない。次第に裁判をやめることも考える。そうやって数々の困難に直面しながら、父親は「いちばん大切なこと」に気付くのだ。それは息子の引きこもりを治したり、学校に通わせることではないと。そして、感動のシーンで最終ページを迎える。

法廷劇にもっていく展開は著者の手腕だが、この小説で言いたかったことは、「そのままでいいんだ」という風潮への否定であり、引きこもりも変えられるという希望だろう。


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引きこもりになる原因は様々であり、複合的な要因があると思うが、この小説の中で(専門家のコトバとして)家庭内での「親の過剰な期待」と「会話のなさ」だ、と指摘する箇所がある。親が子の存在を承認せず、傾聴もせず、子を思い通りに操ろうと過干渉になることが、子供から主体性も思考力も奪い、子が自分の箱に閉じこもるのだと思う。

引きこもりの子供は親に対して暴力を振るうことや、包丁を振り回すことは珍しくないらしい。それは感情の吐き出し先が親しかないからであり、親に対して甘えているのだ。そこで親が子の感情に蓋をしてしまったらどうなるのか。考えただけでぞっとする。

ネットで調べたところ、小中の不登校者数は18万人を超え(文科省、2020年発表)、小中の不登校者数は14万人を超えている(同)。中学生の100人に3人、小学生の100人に0.5人が不登校なのだ。その数は増加の一途を辿っている。

なお、大人の引きこもりも社会問題化しており、40歳以上の引きこもりだけでも61万人を超えている(内閣府、2019年発表)。日本全国に引きこもりは100万人を超えているともいわれている。

学校でのイジメ、引きこもり、8050問題は、対岸の火事ではない。本書は、我が事として、色々と考えさせられた。

子供を愛していない親はほとんどいないと思うが、果たして、子供のことを知っているのだろうか。内部に迫ったことはあるのだろうか。。。



先日紹介した原田マハ著『生きるぼくら』 (徳間文庫)も、イジメと引きこもりをテーマとした作品です。こちらもオススメ。
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