公認会計士武田雄治のブログ

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おすすめの本

橘玲著『女と男 なぜわかりあえないのか』 (文春新書)




出たら買う、橘玲。
本書も面白かった。

何事も「原因」と「結果」があり、「男女の性愛の非対象性」も(進化論的にみれば)意味がある。男に強い性欲があることも、女が子供への強い愛着があることも、男のペニスが(ゴリラより)長いことも、女が性交中に喘ぎ声を出すことも、男が連続して「いく」ことができないことも、女が連続してオーガズムをすることも・・・、ちゃんと意味がある(それぞれの理由は本書にエビデンス付きで載っている)。

農耕開始以降、人類の1万年の歴史の中での乱婚 → 一夫多妻制から生まれた慣習や、より多くの子孫を残すという目的のために、女と男は別々に進化し、遺伝的にいまに引き継がれている。

夫が部下の女性と食事しただけで妻はなぜ嫉妬するのか、男は女をなぜ支配したがるのか・・・こういった話も、進化論的にみれば腑に落ちる。

性愛以外の話も面白かった。

政治家や経営者になぜ女性が少ないのかというのも、進化論的に、男女のリスクに対する考え方の違いから説明している箇所は納得できる(第25章〜第26章参照)。

本書で男女の性差の全てが分かる訳ではないが、常日頃の疑問の幾つかは氷解した。

「男は強すぎる性欲に苦しみ、女は強すぎる共感力に苦しむ」(P243)

なるほど。


※橘玲氏の『上級国民/下級国民』にも、男女の性愛の非対象性について触れている箇所があるので、興味ある方はこちらもオススメします。

山極寿一著『スマホを捨てたい子どもたち』 (ポプラ新書)




これは良書。最近読んだ本で一番共感した。

スマホの画面を見ることや、ネットで誰かと繋がっていることに疲れる。そう思っている人は、私以外にも多くいるはず。

多くの人が本来繋がるべき人をないがしろにし、スマホという機器の向こうにいる同じ境遇の限られた仲間とのみ繋がっているように思う。そうやって、スマホ上での繋がりがかえって世界を閉じてしまい、人間らしさを失っていくことになる。

本来の「人間関係」は、相手ときちんと向き合い、五感を通して共感し合い、信頼関係をつくり、身体的な繋がりや、情緒的な繋がりを大切にするものである。しかし、スマホ上の人間関係は、感覚的で抽象的なシンボル(コトバ、スタンプ)のやり取りだけで繋がっているに過ぎない。ネット上で何千人と「友達」がいるとしても、それは生身の人間として繋がっている訳ではなく、「点としてインターネットに浮かぶ存在」(P148)に過ぎない。表層的な関係だから、取り残されたくないという不安を抱え、だんだん孤独になっていく。

自分で抽出し、限定し、かつ、いつでも「退出」できるフィクションの世界に住むようになった人間は、「心を失いつつある」(P164)だけでなく、「考える」ことをやめるかもしれない(P166)という危惧がある。なぜなら、シンボルのやり取りだけで生きているから。

なのになぜ、多くの人はスマホを肌身離さず、常に誰かとLINEしているのか。

著者は、一度「スマホ・ラマダン」をやり、スマホがいったいどんな人間の欲に基づいているのかを知るべきだという(P106)。ちなみに著者は、ゴリラ研究家であり、屋久島でニホンザルと生活したり、アフリカのゴンゴでゴリラと一緒に生活したりという稀有な経験を持つ(この辺の話も非常に面白かった)。京都大学総長である今でもスマホを持たず、ガラケーも通知をオフにしているという。電波の届かない場所で、コトバが通じないゴリラと、五感を通して生活した経験があるからこそ、生物としての自覚を取り戻す必要性を訴えかける。

iPhoneがデビューした2007年から13年しか経っていないが、我々はスマホを肌身離さず、画面を凝視する生活をするようになった。便利な世の中になったかもしれないが、我々は、時間を失い、自分を失い、世界観を失い、人間関係に揉まれることからの学習や成長を避けるようになった。その後にいったい何が残るのだろうか。「スマホを捨てたい子どもたち」が一定数いるというのが救いである。

2020年上期 良かった本

半期に一度のエントリー。

今年1月〜6月までに読んだ本の中で、良かった本をピックアップしておきます。
(この期間に発売された本ではありません)




まだ書評を書いていないが、最近読んだ本で一番共感した本。京都大学総長であり、ゴリラ研究家である山極寿一先生が、スマホ依存・SNS疲れの人間関係に警鐘を鳴らす。人間は原始的に生きるべきだと改めて思い知らされる。



独ソ戦 絶滅戦争の惨禍 (岩波新書)
大木 毅
岩波書店
2019-12-26

この本を取り上げない訳にはいかない。「新書大賞2020」大賞受賞。これはすごい本。書評はこちら




こちらもまだ書評を書いていないが、私の人生において読んできた本の中で、もっともムゴイ内容だった。24歳でアウシュヴィッツ強制収容所に送られ、そこで過ごした約1年の出来事が事細かく記載されている。タイトル通り、まさに『これが人間か』と顔をしかめたくなるような「囚人」の記録と記憶の数々に言葉を失う。抹殺を企む者の前で、絶望と恐怖と空腹に耐え、服従し労働し死に晒される。意志も思想も質問も取り上げられ、奴隷となり、価値のない「物」と扱われる。ユダヤ人というだけで・・・。何度も吐き気がした。



上期はほとんど小説を読めなかった。
下期はもっと幅広いジャンルの本を読みたい。

人生二度なし
良い本で、良い人生を!
No Fun,No Life !!




【過去に紹介した良かった本】
2019年下期 良かった本
2019年上期 良かった本
2018年下期 良かった本
2018年上期 良かった本
2017年下期 良かった本
2017年上期 良かった本
2016年下期 良かった本
2016年上期 良かった本
2015年下期 良かった本
2015年上期 良かった本
2014年下期 良かった本
2014年上期 良かった本
2013年下期 良かった本
2013年上期 良かった本
2012年下期 良かった本
2012年上期 良かった本
2011年下期 良かった本
2011年上期 良かった本
2010年下期 良かった本
2010年上期 良かった本
2009年下期 良かった本
2009年上期 良かった本
2008年 良かった本

『新しい経営学』は事業家必読

新しい経営学
三谷 宏治
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2019-09-27



三谷宏治さんの本は、やはりすごい。
経営戦略全史』『ビジネスモデル全史』もすごい本だったが、この2冊は図鑑のような本。『新しい経営学』は実務で直ぐに「使える」。タイトルの通り、新しい。斬新。

簡単にいえば「ビジネスモデル」(BM)の本なのだが、以下のような特徴がある。

特徴1:ビジネスモデルの構成要素を「4要素」に絞り込んでいる。
特徴2:ビジネスモデルを身近な企業・事業を題材に解説している。
特徴3:身近な企業・事業を題材にした「演習」が豊富で、考えながら学ぶことができる。


例えば、以下の通り。
従来の喫茶店とスターバックスは「4要素」がどのように違うのかを考えさせるという演習がある。非常に良い演習問題だと思う(問題P103、回答P329)。
starbucks_businessmodel

別の演習では、大型リアル書店とamazonは「4要素」がどのように違うのかを考えさせる(問題P166、回答P331)。
amazon_businessmodel


ビジネスは、独自性(オリジナリティ)が強すぎると失敗する。ビジネスの基本は「TTP(=徹底的にパクる)」であり、そのためにはビジネスの「」(=ビジネスモデル)を知らなければならない。しかし、経営学の教科書には、ビジネスモデル(型)の説明が非常に乏しい。また、経営者は、世の成功企業・成功事例のビジネスモデルを分析しなければならないが、その分析の仕方が分からない。本書『新しい経営学』は、世の成功企業・成功事例のビジネスの「型」を紹介しつつ、それを分析する方法を(演習を通して)教えてくれる画期的な内容。経営者・事業家・起業家は必読。激しくオススメ。MBAに行きたいなら、先に本書を読んだ方が良いと思う。

本書は、事業レベルの話が中心だが、全社レベルの話(全社ビジョンの策定とか、資本政策とか)は「後編(全社篇)に譲ります」(P3)と書かれている。近いうちに全社篇が出るということだと思うが、これも必読だと思う。

地球に住めなくなる日

地球に住めなくなる日 「気候崩壊」の避けられない真実
デイビッド・ウォレス・ウェルズ
NHK出版
2020-03-14


感染症も恐ろしいけど、気候変動はもっと恐ろしいかもしれない。

2100年までに平均気温が4℃以上上昇する。そうなると、アメリカ、アフリカ、オーストラリア、シベリアから南のアジアには住めなくなるという予測もある。もちろん、日本も住めない国に含まれている

技術の進歩で何とかなるんじゃないかと思っている人もいるだろう(私もそう思っていた)。しかし、著者は「思い込み」だと否定する。なぜなら、二酸化炭素放出量はさらに増え続けるから。

人類誕生からの歴史の中で、いま生きている人の時間(人口×生きた時間)は全体の15%にもなる。いまの地球温暖化の原因は、(18世紀の産業革命が原因ではなく)この30年に大気中に放出された二酸化炭素が原因なのだ。つまり、地球温暖化はこの30年で激化し、これから人口100億人に向かう中でさらなる激化が予想される。

では、今後、気温が上昇したらどうなるのか?

本書に書かれていることをざっと列挙すると、
 ●いたるところで旱魃(かんばつ)が起きる
 ●海面上昇により多くの都市が浸水・水没する
 ●大気汚染が悪化する
 ●アメリカ西部での森林火災が16倍になる
 ●人口の4分の3が熱波の影響を受ける
 ●感染者が増加する
 ●農作物に影響し、地球規模の食料不足・食糧危機が起きる
 ●海洋生物が死滅する
 ●10億人が貧困にあえぐ
 ●4億人が水不足に見舞われる
 ●経済の生産性が悪化する(大不況が起きる)

読んでいて恐ろしいと思ったのは「熱波」だ。人間の生存能力を超える殺人熱波が吹き荒れ、恐ろしい数の死者が出る可能性があるという。

気温が上昇すると、戦争・紛争も増え、それによる死者も増えるという予測もある。「歴史のなかで起きた戦争の大部分は、資源をめぐる争いであり、資源の欠乏が戦いのきっかけだった」から(第16章より)。

こういった最悪の未来図は避けられるのか。本書に明確な回答は載っていないが、個人でレジ袋の使用を控えるといったレベルの話ではどうにもならない。「二酸化炭素排出量で世界の上位10%の企業がEU平均まで削減すれば、それだけで排出量は35%落ちる」らしい。つまり、気温変動を食い止めるには、「政策から変えなくてはならない」のであり、「投票行動のほうがはるかに重要」だという(第21章より)。政策や税制により、化石燃料を廃止し、農業のあり方を変え、食生活を変え、クリーンエネルギーへの投資を増やすなど、「やれることはたくさんある」(第24章より)。

では、個人レベルでは投票行動以外にできることはないのか。そんなことはない。

本書の末尾にある国立環境研究所の江守正多さんという方の「解説」がとてもいい。コンビニでレジ袋を断るといった行動は(CO2削減の観点からは)「とても効率の悪いこと」であるが、個々人のこういった取り組みが社会を動かすメッセージになり、「自分の行動にレバレッジが効く」ことができるだろうという(グレタさんが飛行機に乗らないと言っているように)。

ちなみに、我が国の新型コロナウイルスによる死者数は935名(2020/6/19時点)だが、2010年や2018年の猛暑では日本で年間1500人以上が熱中症で死んでいる。温暖化が進めば、国内で年間5000人を超える死者が出ると予測されている。そして、本書で書かれている通りに平均気温が4℃以上上昇すれば、東京や大阪は浸水する。冒頭にも書いたが、気候変動は感染症より恐ろしい。

地球を救うことができるのは、私達の行動と意見の発信。

Heal the World.
Make it a better place.

『2020年6月30日にまたここで会おう』




「何? このタイトル??」と思って手に取ったのだが、面白かった。

僕は君たちに武器を配りたい』など多くの著書を出されてきた瀧本哲史さんが、2012年6月30日に東大で行った伝説の講義を書籍化したもの。約300人の10代・20代が全国から集結したという。その講義の最後に、瀧本さんから「8年後の今日、2020年6月30日の火曜日にまたここに再び集まって、みんなで『宿題』の答え合わせをしたいんですよ」と提案があり、会場がどよめいたらしい。

残念ながら、2019年に瀧本さんは47歳の若さで亡くなり、「再会」は実現できなくなった。しかし、この伝説の講義を聴くことができなかった次世代の人達に、瀧本哲史さんの「遺伝子」を配りたいとの想いから、伝説の編集者柿内芳文氏が編集し、出版されることになった。

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とにかく熱いメッセージがブンブンと伝わってくる。

特に第1章、第2章はとても良い。
瀧本さんは、次世代の若者達に対して、「バイブルとカリスマの否定」(P33)が大切だと言っている。つまり、絶対的に正しい答えが載っている「バイブル」に答えを探しに行くことや、「カリスマ」という人物に頼るような生き方を全否定し突き放す。何事も「自分で決める」ことや、「行動を起こす」ことが大切で、「自分の人生は自分で考えて自分で決めてください」(P35)という。これは、120%同意。

本を読むだけでは意味がない(P23)。考えろ! 自分の答えを出せ! ということだ。

「考える」ためには、考える枠組み(思考の枠組み)が必要であり、それが学びや学問というものであり、教養やリベラルアーツといわれるものである。我々は、学びを通して、違うモノの見方・考え方が有る得ることに気づき、新しい視点を手にしなければならない。教養の役割はここにある(P29〜)。

以前も書いたが、日本の大学受験は「暗記力」を試すような内容であり、「暗記」した者が勝ち、「暗記」できなかった者が負け、と判定される。受験に合格した後も、期末テストでは「暗記力」を試すような試験ばかり。(解のない問題などを)「考える力」を評価されることはほとんどない。暗記力がある人を天才と称され、そこには思考力、伝達力、適応力、影響力などは評価の対象にもなっていない。だから、日本人は「自分の頭で考えていない人があまりに多い」(P18)。

自分の人生を自分で決めるためには、とにかく考えることが必要。絶対的な解を求めるのではなく、新しい視点で、新しい解を見付け、自分の答えを出すこと。これが、本当のアウトプットである。

そして自分の答えを出したら、自分の意見をバラまくことの大切さも述べている。意見をバラまくことが世の中を変える力になる。。瀧本さんは「言葉」を磨き、「言葉」を使って相手の行動を変えていくような「言葉マニア」になってほしいとも提言している(P43)。これも120%同意。単に知識を詰め込み、頭でっかちの「職人」になるだけでは切ない。

つまり、私なりの解釈でまとめると、
知識を詰め込んだら、考えろ! 自分の答えを出せ!
そして、新しい解を見付けたら、意見をバラまけ!相手を動かせ!世の中を変えろ!
となる。

本書(本講義)の後半の質疑応答もとても良かった。これから起業しようと思う人や、事業をやってる人はP168以降を熟読されることをオススメする。ここについては、また気が向いたら取り上げたいと思う。

最強の早期リタイア術




出張先でぷらっと入った書店で出会った本。

この本は、私の価値観を少し変えた。

表紙に「FIRE」と書かれている。
「FIRE」とは「Financial Independence Retire Early(経済的自立、早期リタイア)」の略。

著者は、幼少期に極貧生活をしていた中国人であるが、理詰めで「経済的自立」を目指し、31歳で「早期リタイア」を実現し、世界を旅しながら生活している。

この本でKEYとなるのは「4%ルール」というもの。トリニティ大学の研究結果によると、ポートフォリオの4%の資金で1年間の生活費を賄えば、貯蓄が30年以上持続する可能性が95%あるという。別の言い方をすれば、年間生活費の25倍の貯蓄があれば働かなくても生きていける。例えば、年間生活費が400万円であれば、1億円の貯蓄が出来た時点で仕事を辞めても生きていける。この「4%ルール」は、「収入」が幾らかは問うていない。「収入」が少なくても「支出」さえポートフォリオの4%にコントロールすれば良い。

実際に著者は「4%ルール」に従い、早期リタイアをする。そして1年間、世界を旅する。ケチな旅行ではなく、そこそこの贅沢もするのだが、それでも年間に使った費用は約400万だった(内訳は本書参照)。これは、著者が仕事をしている時の年間生活費と同額だったのだ。仕事をしていても、年中旅行をしていても、支出額は同じだったということ。働いていた時より収入は減ったが、「4%ルール」を充たすように支出を抑えているのだ(なお、著者は手元のキャッシュを利回り数%のETF(投信)などに投資しており、貯蓄を増やしている)。

著者は言う。投資からの収入が、生活費を十分に賄えたら、「あなたは二度と働く必要がありません」と。弱冠31歳でリタイアした著者だが、10年も企業で働いていたことを悔やんでいる(これまで約20年も会計士として働いていた俺はいったい……)。

「生活のニーズが満たされた後は、お金をためこむのではなく、自分の時間を取り戻すことが重要だとも述べている(この一文は、グサリと突き刺さった)。

この本は、私にとってもパラダイスシフトだった。「4%ルール」に合う生活をすればいいのだ。そうすれば、年中旅行をして生活をしても、一生生きていける。物価の安い国や、弱い通貨の国(タイ、マレーシア等)で生活を送る「地理的アービトラージ」という考えも面白い。タイの郊外なら1ヶ月のホテル代が数万円で済む。通貨の強い国を相手にオンラインで働いてキャッシュを増やすこともできる。仮にインフレになれば、他の都市に移ればいい。

定年まで(or 死ぬまで)働く運命だと思っている人は、受け入れ難い本だと思うが、経済的自立を果たしたい人、お金のことを理解したい人は、読むべき一冊だと思う。

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 お知らせです。

YouTubeでの公認会計士試験受験生向けコンテンツ「公認会計士の仕事」シリーズの続編を公開しました。

今回の第5講では、「監査現場では何が行われているのか?」について説明しています。スケジュール、チーム編成、監査手続、監査調書の作り方など、監査の現場について大局的にイメージを付けて頂ければと思います。

この動画シリーズがキッカケで、「公認会計士の仕事も面白そう!」「公認会計士を目指したい!」と思う方が一人でも多くの誕生すれば嬉しく思います。

ご覧頂けた方は、「いいね」ボタンへのポチをお願いします!
第6講も近々公開予定です。興味ある方は是非、チャンネル登録をお願いします!
SNS等でのシェア・拡散歓迎です。


▼閲覧は、画像をクリックしてください。
公認会計士の仕事_05講



人生の楽しみは、喜怒哀楽の総量である

先日の「コロナで目標を失った人」というエントリーの中で、「人生は思い通りにならないもの」だということを書いた。

新居を購入した直後に転勤を命じられたとか、赴任先でロックダウンに遭ったとか、自宅が火事になったとか、婚約者が結婚してたとか、突然ガンを宣告されたとか、天災で亡くなったとか…身近にも不条理・理不尽を味わった人が多くいる。私も、今も過去も、散々な不条理に遭っている。

しかし、人生は所詮そんなもんだ。環境や社会の変化は予測不能であり、人生は不条理で理不尽なものだから、抗わず、逆らわず、川の流れに身を委ねて生きるのみ。

こういうことを何十回とこのブログに書いてきたので、時々「悲観的なんじゃないか?」と言われることがあるが、そうだろうか。自分の人生を、自分らしく、幸せに、楽しく生き切るために、意識的に、積極的に、そういう生き方・考えを選択している。どうにもならないことをくよくよ考えるよりも、幸せなことを考えている方が何倍も楽しいから。

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私は還暦はまだ先だが、出口治明さんの『還暦からの底力』という本を読んだら、出口さんも同じようなことを書いていた。

・・・将来何が起こるかは誰にもわからないので、川の流れに身を任せるのが一番素晴らしい人生だと常々思っています

だから、川の流れに身を任せて流されていくなかでたどり着いたその場所で、自分ができることにベストを尽くすことぐらいしかできません。
(P80)

出口さんにとって、ライフネット生命を立ち上げたことも、APU(立命館アジア太平洋大学)の学長に就任したことも、「川の流れ」であるという。

流れに逆らわず、チャンスや幸運な出会いが来た時に、瞬時にそれをつかむことができるかどうか、これが大切である。チャンスも出会いもなければ、しばらく流れておけばいい。

本書に、人生は喜怒哀楽は絶対値で捉えるべきで、「人生の楽しみは、喜怒哀楽の総量である」(P236〜、翻訳家小田島雄志さんの言葉)というようなことが書かれているが、これは共感できる。思い通りにならない時は、怒ることもあるし、哀しむこともある。しかし、怒りや哀しみが人生のマイナスではない。嬉しいことや楽しいことしかない人生は良いかもしれないが、味気ない。色んなことがあっての人生だと思う。絶望するような不条理な出来事も、人生というフィクションの1つの章であり、そこからまた想定外の展開が起こっていくのだ。その繰り返しで、最後には東野圭吾を超えるような物語が出来るかもしれない。だから、喜怒哀楽すべてひっくるめて、目の前のことを楽しめばいいと思う。

人生は楽しくてなんぼです。(「おわりに」より)。

まさに、No Fun,No Life ! だと思う。





試験に出る哲学




難しいことを易しく説明することは、易しいことを難しく説明するよりも難しい。だから、会計入門書を読んで会計が分かる人は少ないと思うし、哲学入門書を読んで哲学が分かる人も少ないだろう。だけど、この『試験に出る哲学』はメチャクチャ分かり易かったし、面白かった。飲茶というペンネームの人が書いた『史上最強の哲学入門』以来の「アタリ」だと思った。哲学者でもないのに、よくこんな分かり易い文章が書けるなぁ〜と感心して読んでいたのだが、読後にググると佐藤優やそうそうたる作家・哲学者のライター・編集を務めている方だった。納得。東洋思想編も出たらしいので購入した。

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この本はすごく良い本なんだが、本書に掲載されている「センター試験」の過去問にはウンザリした。大学受験をしていないので、「センター試験」ってのを見たこともなかったが、こんな問題を高校生が解き、それによって評価されることに、何の意味があるんだろうか・・・と思う。ソクラテスやハイデガーが言ってることを「暗記」した者が勝ち、「暗記」できなかった者が負け、と判定される。そんなもの、「教養」ではなく、「強要」に過ぎない。教育ってなんだろ、と思う。

スタバで仕事をしていると、隣の席に大学受験生が座ることが度々ある。参考書に赤のマーカーを引き、緑の下敷きを上に載せて、ただひたすら単語、年号を暗記している姿を見ると、「そんな馬鹿げた事はやめて、恋愛しとけ!」と言いたくなる。言わないけど。暗記することを無意味だとは思わないが、そこで人生を評価されるシステムは間違えていると思う。文科省の傘下ではないところで、真の教育を提供するということを(コンサル業以外の)ポートフォリオの一つにしたい。

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第4回 YouTube Live やります!

6月14日(日)12:00〜12:45頃(@黒字社長塾チャンネルにて)

初の日曜開催!

今回のテーマは『武田雄治の出口戦略(EXIT戦略)』

第3回Liveで視聴者の会計士さんからリクエストのあった「出口戦略(EXIT戦略)」についてお伝えします。資産形成も人生設計も「出口戦略(EXIT戦略)」がメチャクチャ大事なのに、ほとんどの日本人がEXITを考えていないと思います。理詰めで成功・幸福を掴みたい人は是非ご覧下さい。

このテーマに関する質問、要望などがあれば、コメント欄か武田公認会計士事務所HP掲載の問い合わせ用メールアドレス宛にご連絡下さい。

黒字社長塾チャンネルに「チャンネル登録」をし、「通知」の設定して頂くと、Liveのリマインドが届くようです。


youtube live_Exit

コとロとナ

YouTubeで動画セミナーを配信してから分かったことがある。1日6時間でも10時間でもアドリブで喋ることができる私でも、15分で喋れと言われたら非常に難しい、ということ。そのために何時間も準備しなければならない。

文章も同じで、いくらでも書いていいのであれば、いくらでも書き続けることができる。しかし、500字に収めろと言われたら難しい。それを毎日欠かさずやってる人がいるんだから、ホントにすごいと思う。

朝刊は一面の下から読む。日経「春秋」と読売「編集手帳」は欠かさず読んでいる。どちらも神の域にいっていると思う。今日の「春秋」は打ちのめされた。最後の31文字の歌に持っていくためのブリッジとして、幾つもの31文字の歌を繋げていく。そして、約500文字に収める。天才か。

コとロとナ



↓ こちらが、その最後の歌の作者のイラストレーターさんのイラスト。
コとロとナ_タナカサダユキ
([出所]田中貞之さんのfacebookより)


↓ こんなのもネットで見付けた。離れて見ると文字が見える。目を細めても見える。
離れていても心はひとつ
([出所]ネットより拝借)


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さて、今日もYouTube更新のお知らせです。連日のお知らせで恐縮です。

YouTubeでの公認会計士試験受験生向けコンテンツ「公認会計士の仕事」の続編を公開しました。

昨日(第0講)では、自己紹介も兼ねて「私が公認会計士になった理由」について述べましたが、今回(第1講)は「まだ公認会計士試験を迷っているあなたへ! よくある質問に答えます!」と題して、これまでよく受けてきた質問(FAQ)にQ&A形式でお答えしてます。

この動画シリーズがキッカケで、「公認会計士の仕事も面白そう!」「公認会計士を目指したい!」と思う方が一人でも多くの誕生すれば嬉しく思います。

今後も、進路、監査法人での仕事内容、独立後の仕事内容、勉強法等についても配信していきます。興味ある方は是非、チャンネル登録をお願いします! SNS等でのシェア・拡散歓迎です。


▼閲覧は、画像をクリックしてください。

youtube_cpa_1



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長い文章を書く人でも、もちろん、スゴイ人はいる。

わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる』(スゴ本)というスゴい書評ブログがあり、もう愛読歴は10年を超えるかもしれない。このブログの右下の方にある「スゴ本ベスト」のリンク先の記事は全てWORDにコピペして、MY小冊子にして、度々読み返している。

天才松岡正剛の恐るべし書評「千夜千冊」もスゴイが、これはプロが書いたものだ。スゴ本ブログは(おそらく)一般人が書いたものだ。なのに一つ一つの記事に込められた魂がスゴイ。記事を出力して何度も読み返すブログなんて他にない。

このブロガーのDainさんが、初の著書を出された。出版前から楽しみにしていた。当然に本になってもスゴイ。ただ、こんなスゴイ書評ブロガーのご著書を、私なんぞが書評を書くなんてことはできない。が、この本から得られたものは大きかった。常識の壁をぶち破られた。私の中で数々の「変化」が起きた。化学反応が起きた。新たな読書の醍醐味を知った気がする。朝刊の「春秋」とはまた違った打ちのめされ方をした。読書が好きなら、早めにこの本読んでおいた方がいいと思う。




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