ホーチミン

朝のハイ バー チュン通り(Hai Ba Trung)。
かつてド派手だったこの通りもコロナショックで賑わいが消えたが、原付だけは24時間消えることがない。これだけの数の原付が、いったいどこへ向かうのだろうか。



バインミー

今回、ホーチミンに来て、どうしても本場のバインミー(banh mi)が食べたかった。
通りすがりにバインミーを売ってる屋台を見付けた。

バインミー、25,000VDN(145円)也。コーヒー、15,000VDN(87円)也。
満腹。少し辛かったが、美味しかった。

バインミー



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今年1月に日経新聞に寄稿文が掲載された時に、多くの人から連絡を頂いたが、その中にホーチミン在住の日本人の友達もいた。日本時間の朝10時頃だったので、ベトナム時間の朝8時頃になるが、「共感しました!」と連絡くれたのだ。これは嬉しかった。

ベトナム公認会計士の資格を持つ日本人は(おそらく)4名位しかいないが、彼はその一人。日本人としては最年少取得。そして今はホーチミンの日系最大の会計事務所の社長。私より若いが、超優秀。

「ホーチミンNO.1のお店をご案内させて頂きますので、ぷらっとホーチミンにもお越しください!」と言って頂いたので、今回、ぷらっと訪れたのだ。

ちょうど私の顧問先がベトナム関連の新規事業を始めるので、顧問先社長とホーチミンで合流して、そのベトナム会計士の友達とお引き合わせさせて頂き、色々とベトナムの最先端の情報を教えて頂いた。


FUME

そして夜、噂の「ホーチミンNO.1のお店」へ。
ハイ バー チュン通りにある「FUME」という日本人が経営するお洒落なフュージョンキュイジーヌ。

私より若い日本人オーナーが営むお店だが、あっぱれの一言。予約が取れない程の人気店だということがエントランスを通った瞬間から分かる。内装・空間・演出が良い。相当カネをかけて店舗を作ったに違いない。非の打ち所はあるが、それを上回るだけの体験ができる店。VIPが通うのも納得。

仮に私がもう一度飲食店に投資をするなら、こういう店をやってみたいと思った。大胆な店を作って、VIPを唸らせたい。沖縄に逆輸入できないだろうか。


FUME

料理も美味しかった。
写真を撮り忘れたが、土鍋で炊き込んだトウモロコシを混ぜたご飯も美味しかった。〆が最高。「ここ(ホーチミン)で鮎の素麺を出すか!?」と一同驚き。

ワインを何本か空け、気持ちよく酔った。


FUME


ベトナム会計士の友達は、ベトナムに来て13年になるらしいが、もう日本に帰る気はないと言っていた。外から見ると「安いニッポン」を我々よりも実感しているのだ。円も安い、賃金も安い、生産性も低い、イノベーションも起きない、ベンチャーも育たない・・・。なんでホーチミンというイノベイティブな街から、年寄りに占有された昭和のレガシィを引きずっている東京に戻る必要があるのか・・・と言った感じなのだろう。若い国はデジタルネイティブ世代がリーダーのポジションにいる。実際にベトナムでは20代社長のユニコーン(時価総額10億ドル以上の非上場ベンチャー企業)がゴロゴロあるらしい。

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ちなみに、先月末、経済産業省が「未来人材ビジョン」なる資料を公表している。日本の未来に向けて「べき論」をまとめたものだが、古き悪しき戦後75年の昭和のノスタルジーがそう簡単に変わるものか。

この資料によると、年収カーブの諸外国比較は以下の通り。ベトナムは載っていないが、タイに近いと思われる。大手監査法人でも、日本の初任給は月額30万円前後、ベトナムの初任給は月額6万円前後だが、マネージャー・パートナークラスになると日本とほぼ同額か、日本を超える。トップの年収は億を超えているだろう。監査法人以外でもそうなのだ。ニッポンはもう何年も前から安い。

諸外国年収


夢もなければ、可能性もなければ、未来もないから、学ばないのか?
以下の通り。

自己啓発


このグダグダの「構造的衰退国家」の中で、どう備えるか。時間、カネをどこに投資するか。以下の冨山和彦氏・成毛眞氏の共著が参考になると思う。両氏が分担して書いているのではなく、リレー形式で書いており、キャラの違う二人のやり取りも面白い。ここで書かれている提言は共感できるし、そうしなければ昭和のオッサンに成り下がるしかないだろうね。