あっという間の知床最終日。
今日は朝7時台にホテルをチェックアウト。朝6時から7時半までの間にウトロ港に行けば、鮭の陸揚げを見学することができる。なかなかこんな機会はない。
ウトロ港に「鮭テラス」なる陸揚げを見学できるテラスがある(上の写真の2階部分)。そこに行けば、陸揚げを真上から見ることができる。
その時に撮ったのが、以下の動画。
▼鮭の陸揚げ(44秒)
1つの漁船から陸揚げされる魚は数百匹(数千匹?)になる。鮭だけでなく、ブリやエイなども釣れるため、それを人間の手によって分類していく。そうやって10分くらいで陸揚げが完了すると、また次の漁船がやってくる。1日の漁獲量が500tを超えることもあるらしい。すごい量。
陸揚げが完了すると、その場で仲買人による入札が行われ、トラックに積み込まれる。港には何台ものトラックが待機していた。陸揚げされた鮭たちは、その日のうちにどこかへ運ばれる。何ともシステマチックな作業だった。
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ウトロ港を後にして、女満別空港方面に向かってすぐの所に「遠音別川」(オンネベツ川)という川がある。ガイドブックには載っていないかもしれないが、知床に行かれる方は是非立ち寄ってほしい。鮭の遡上(川登り)を見ることができる。
その時に撮ったのが、以下の動画。
下の動画は分かりづらいが、画面上部に数匹の鮭が必死に川を登っている。
▼鮭の遡上(7秒、45秒)
河川で孵化した稚魚は雪解け水とともに海に降り、オホーツク海へと泳いでいく。大きく成長すると、産卵のために生まれ故郷の河川へと帰ってきて、河川を遡上する。
この遠音別川は、流れが穏やかという訳ではないし、途中で何ヶ所も大きな岩の堤防が横たわっているのだが、魚たちの群れは、必死になって登っていく。
当然に、頭の中では、中島みゆきの名曲『ファイト』が流れる。
いっそ水の流れに身を任せ、流れ落ちれば楽なのにね。
やせこけて、やせこけても、魚たち登っていく。
ファイト! ファイト! ファイト!
心の中で何度も叫んだよ。
途中、力尽きて死んでしまう魚たちもいた。
岩の堤防をジャンプして飛び越えたものの、飛び上がりすぎて河原で息絶えた魚たちもいた。
あと数十メートルで産卵できたのに。
今日は出会わなかったが、ここには遡上する鮭を狙うヒグマも現れるらしい。パンパンに卵を蓄えた鮭は、ヒグマにとっては格好の獲物なのだ。鮭の産卵は命がけ。なぜそこまでして、遠く離れた外洋から故郷の河川に戻ってくるのか。これには諸説があり、未だに多くの謎に包まれているらしいが、とにかく命がけで子供を作り、繁殖という役目を終えた鮭は、結局力尽きいく。なんという一生か。
闘う君の唄を笑うのは、闘わない奴だ。ファイト!
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感動の余韻を残したまま、女満別空港へ到着。
少し時間があったので、空港で鮭イクラ丼を食べる。ヒグマのような食欲。。
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女満別から関空までは2時間程度だが、なんやかんやで自宅に戻ったのは夕方前だった。
知床で買った「鮭切とば」をつまみに飲む。酒のつまみに鮭。ワハハ。
当然に、頭の中では、サーモン&ガーファンクル『Bridge over troubled water』が流れる。
サイモンだろ! と自分でツッコミを入れながら。
満足&満腹の知床の旅。これにて終了。
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