今朝の日経新聞に載っていた「Z世代の天才たち」という連載は大共感した。
13歳にして数学者の顔を持つ梶田君という少年を取り上げた記事。
5歳で2次方程式の解法を理解。小学校の入学時点で、義務教育課程の算数・数学から学ぶことはほぼなくなった。小学校1年生の時に母が購入した専門書「Mathematics1001」は400ページを超える洋書だったが、英語に四苦八苦しながら読破。小学校は、大好きな数学に時間を割くため(さらに、勉強の進度が合わなかったため)小学校は不登校になったが、ホームスクーリングを選択。その後も大好きな数学に打ち込み、学習院大学の飯高茂名誉教授と何本もの共著論文を発表するほどになったらしい。
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私も小・中学生の頃は数学少年で、深夜まで専門誌に載っていた問題を解いたり、数学オリンピックの問題にチャレンジしたりしていたので、この梶田君という少年の気持ちはよく分かる。
ただ、共感したのは、この梶田少年ではない。梶田少年の母親の教育方針。
母は、息子に「自由にしていいよ」しか言わなかったらしい。フツーなら「他の教科も勉強しなさい」とか言うだろうけど、それも一度も言わなかったらしい。
別のサイトによると、梶田少年は何か思いつくと夜中までそれに向かう日々が続いたが、母は「早く寝なさい」とも言わなかったという。「そうこうしているうちに、小学校に通う生活が合わなくなってしまいました」と。
息子が不登校になっても悩みはなく、「うちの場合はそれよりもワクワク、楽しいことがどんどん出てくる!というような感じ」で、「やればやるほど成果が出るのが親としてもとても楽しくて、この子はどこまで行くんだろう、という気持ちで見ていました」と。
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このお母さん、ホントにすごい人だなぁと思った。承認と観察のみ。子供は安心して心を開き、才能を開花させる。これが真の教育だと思う。
誰しも天から授かった「ギフテッド」といわれる才能の原石を持っていると思う。でも、それを伸ばすのも、潰すもの、家庭教育と学校教育如何だろうと思う。そして多くの人が家庭教育と学校教育に才能を潰されている。自分自身で決断する力も、行動する意思も奪われ、成績も個性も「オールB」の子どもを作り上げる。特異な才能や可能性に蓋をされ、総合的に偏差値が高い子供に育てるが、一億総ジェネラリストの自律できない大人が量産される。堀江貴文さんの『すべての教育は「洗脳」である』という本に、「旧態依然とした学校教育の中で、日本人は洗脳されて」おり、「自分の可能性に蓋をすることを推奨する恐ろしい洗脳」が現場で堂々と行われていると書かれているが、これは決して大袈裟ではないと思う。洗脳されると洗脳だと気付かないだけで、洗脳されていない人は洗脳だと気付く。
人生100年時代になり、雇用形態がジョブ型に移行し、AIが仕事を奪い、DX化により会社が根こそぎ変わっていく中で、一億総ジェネラリストを育成する教育をこれからも続けてどうするんだろうかと思う。DXならぬCX(コーポレート・トランスフォーメーション)が起きると、ふるい落とされる人が出てくるのではないか。
資本主義がリセットされ、「才能主義(talentism)」に変わっていくといわれるが、その才能(talent)を、大人も子供も磨かなければならないと思う。アカデミックな教育ではなく、そういう教育に携わりたい。私の人生第2幕はそこかなと思う。
【関連記事】
2021/9/8 何のために学ぶのか?
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私も小・中学生の頃は数学少年で、深夜まで専門誌に載っていた問題を解いたり、数学オリンピックの問題にチャレンジしたりしていたので、この梶田君という少年の気持ちはよく分かる。
ただ、共感したのは、この梶田少年ではない。梶田少年の母親の教育方針。
母は、息子に「自由にしていいよ」しか言わなかったらしい。フツーなら「他の教科も勉強しなさい」とか言うだろうけど、それも一度も言わなかったらしい。
別のサイトによると、梶田少年は何か思いつくと夜中までそれに向かう日々が続いたが、母は「早く寝なさい」とも言わなかったという。「そうこうしているうちに、小学校に通う生活が合わなくなってしまいました」と。
息子が不登校になっても悩みはなく、「うちの場合はそれよりもワクワク、楽しいことがどんどん出てくる!というような感じ」で、「やればやるほど成果が出るのが親としてもとても楽しくて、この子はどこまで行くんだろう、という気持ちで見ていました」と。
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