「空腹」こそ最強のクスリ
青木 厚
アスコム
2019-01-26



中田敦彦のYouTube大学」で本書が紹介されているのを見て、「こりゃすごい話かも」と即購入、即読破。

本書に書かれていることの【結論】を先にいえば、【16時間空腹の時間を作る】というもの。それだけで、病気知らずの体が手に入る。ガンも、糖尿病も、高血圧症も、認知症も、アレルギーも、感染症も、老化も、あらゆる病気を予防できる

連続16時間は長いと感じるかもしれないが、睡眠時間を含めて良い。なので、下図のように18時までに夕食を食べ終えれば、翌朝10時以降に食事をしてもOK。朝食を抜いて、1日2食にすればOKということになる。

空腹こそ最強のクスリ


なぜ、連続16時間空腹の時間を作らなければならないのか? それは、最後にものを食べてから16時間を超えると「オートファジー」とう仕組みが働くから。

オートファジーとは、「細胞内の古くなったタンパク質が、新しく作り替えれる」というもので、細胞が新しく生まれ変わることにより、病気を遠ざけ、老化の進行を食い止めることができるという効果がある(P22参照)。内臓を休め、脂肪を減らし、血液をサラサラにするという効果もある。より詳しい医学的説明はここでは省略するが、本書でめちゃくちゃ易しく書かれているので、興味ある方は本書を参考にされたし。

なお、連続16時間の断食に耐えられなければ、ナッツ、生野菜、チーズ、ヨーグルト等は食べてもよいらしい(P115)。

ただ、本書にも書かれているが、1日の糖質摂取量が減ると筋肉量が減ってしまうため、必ず筋トレをした方が良い(P132〜、P164〜参照)。

ということで、
連続16時間の断食 +適度な筋トレ +ナッツ
を実践すれば、健康な身体を手に入れることができるかも、ということになる。

私は、20時までに夕食を食べ終え、、翌日12時までは水分以外は取らないようにし、基本的に1日1食にしている。ナッツを持ち歩いていれば何とかなる(もちろん味の付いていない素焼きのナッツ)。最近は週3日くらいジムに通っている。今後も習慣にしたい。

肥満で長生きしている人を見たことがないが、筋肉ムキムキで長生きしている人も見たことがないので、何事も適度にするのが良いと思う。ただ、1日3食は明らかに食べ過ぎだと思う。「朝ごはんを食べないと死んでしまう〜!」と言う人がいるが、朝からマーガリンやジャムを塗りたくっている食パンを食べる方が身体に悪いはず。本書を読めば習慣を変えるキッカケになると思う。

なお、2016年に東京工業大学の大隅良典栄誉教授がオートファジーのメカニズムを発見した功績でノーベル賞を受賞している。amazonで「オートファジー」と検索すると、何冊かの本があるので、それらも読んでみようと思う。


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ちなみに、『LIFE SPAN』という本にも、老化を防ぐ、もしくは健康を増進させるためには、食事の量と回数を減らすこと、と書かれている。約600ページの分厚い本だが、老いない身体を手に入れたい方はこちらもオススメ。


LIFESPAN(ライフスパン)―老いなき世界
マシュー・D・ラプラント
東洋経済新報社
2020-09-01