昨日大全、全史、事典、図鑑を紹介したが、書きながら「大して面白くもないエントリーだなぁ〜」と思っていた。が、意外と末尾の「拍手」ボタンを押してくれてる人がいた(「拍手」の数は結構参考にしてます)。

じゃぁ、ということで、辞典も紹介しようかなと。

モノを書くことが多いので、日本語の辞典は数多く持っていて、一般的な国語辞典以外にも、慣用句辞典、故事成語辞典、名言名句辞典…といったものは複数冊ずつ持っている。

それ以外にも、変わった辞典があったら買ってしまう。

特に面白いのは、東京堂出版という出版社が出している辞典(amazonで「東京堂出版 辞典」と検索してみてください)。




感情表現辞典
東京堂出版
1993-05-01


読み物としても面白いのが『感情表現辞典』。著者は『五感の辞典』などで有名な中村明教授。感情を文章にするのが難しくて書く手が止まることがあるが、そういう時にはこの辞典が参考になる。以下のように、「悲しい」という表現だけでも色んな表現方法がある。

罵詈雑言辞典




罵詈雑言辞典
東京堂出版
1996-07T


『罵詈雑言辞典』というのもある(2017年に新装版も発売されているが、私が持っているのは旧版)。その名の通り「罵詈雑言」の辞典。これも読み物として面白い。「ろくでなし」の「ろく」とは何か…とか、「ピンハネ」の「ピン」とは何か…とか、「パイパン」の語源は何か…とか、どうでもいいといえばどうでもいいんだけど、そういうことが辞典になっている。ちなみに「ピンハネ」の「ピン」は、「ピンからキリまで」の「ピン」と同じで、数字の「1」を意味する(1割をハネるという意味)。「キリ」は数字の「12」を意味する(トランプの1〜12で、ピンからキリ)。「パイパン」は、麻雀の牌の白板(パイパン)が語源。なぜ「パイパン」が罵詈雑言辞典に収納されているかはよく分からない…。


感情表現辞典





以前、amazonのベストセラーランキングに学研の「ことば選び辞典」シリーズが何冊もランクインしていた(amazonで「学研 ことば選び辞典」と検索してみてください)。
税込693円という安さ、ポケットサイズの大きさ・薄さにも関わらず、しっかりとした中身で、私も数冊買った。




感情ことば選び辞典
学研プラス
2020-11-20


例えば、『感情ことば選び辞典』
「泣く」の一つをとっても、様々な表現方法がある。文章を書く時に参考になる。

感情ことば選び辞典






『美しい日本語選び辞典』というのもある。
「得たり賢し」なんて、使ったことないけどなぁ…。

美しい日本語選び辞典








最近買ったのが『悩ましい国語辞典』と、その続編の『さらに悩ましい国語辞典』
これらは辞典というよりも、誤用される日本語を五十音順に紹介したもの。「熱にうなされる」のではなくて、「熱に浮かされる」だぜ! みたいな。

悩ましい国語辞典




私は持っていないけど、誠文堂新光社の「○○語辞典シリーズ」はマニアックすぎて面白そう(amazonで「誠文堂新光社 辞典」と検索してみてください)。





興味があれば、こういう「名著」も座右の書に是非。






「辞典を読む」ってのも、乙なものです。