新しい経営学
三谷 宏治
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2019-09-27



三谷宏治さんの本は、やはりすごい。
経営戦略全史』『ビジネスモデル全史』もすごい本だったが、この2冊は図鑑のような本。『新しい経営学』は実務で直ぐに「使える」。タイトルの通り、新しい。斬新。

簡単にいえば「ビジネスモデル」(BM)の本なのだが、以下のような特徴がある。

特徴1:ビジネスモデルの構成要素を「4要素」に絞り込んでいる。
特徴2:ビジネスモデルを身近な企業・事業を題材に解説している。
特徴3:身近な企業・事業を題材にした「演習」が豊富で、考えながら学ぶことができる。


例えば、以下の通り。
従来の喫茶店とスターバックスは「4要素」がどのように違うのかを考えさせるという演習がある。非常に良い演習問題だと思う(問題P103、回答P329)。
starbucks_businessmodel

別の演習では、大型リアル書店とamazonは「4要素」がどのように違うのかを考えさせる(問題P166、回答P331)。
amazon_businessmodel


ビジネスは、独自性(オリジナリティ)が強すぎると失敗する。ビジネスの基本は「TTP(=徹底的にパクる)」であり、そのためにはビジネスの「」(=ビジネスモデル)を知らなければならない。しかし、経営学の教科書には、ビジネスモデル(型)の説明が非常に乏しい。また、経営者は、世の成功企業・成功事例のビジネスモデルを分析しなければならないが、その分析の仕方が分からない。本書『新しい経営学』は、世の成功企業・成功事例のビジネスの「型」を紹介しつつ、それを分析する方法を(演習を通して)教えてくれる画期的な内容。経営者・事業家・起業家は必読。激しくオススメ。MBAに行きたいなら、先に本書を読んだ方が良いと思う。

本書は、事業レベルの話が中心だが、全社レベルの話(全社ビジョンの策定とか、資本政策とか)は「後編(全社篇)に譲ります」(P3)と書かれている。近いうちに全社篇が出るということだと思うが、これも必読だと思う。