淀屋橋


『読書にも勢いがある。いったん水路が通じると、次から次へと水が走り出て、止まらなくなる。ある程度読まないと、水路が通じないし、勢いがついてしまうと、押し流されて行方がわからなくなる。』
 (城山三郎著『人生の流儀』(新潮文庫)より)

めっちゃ分かる。その通り。

ブログを書くにも勢いがある。いったん水路が通じると、次から次へと書きたいことがあふれてきて、止まらなくなる。だから、昨日の続きを。

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瀧本哲史さんの『2020年6月30日にまたここで会おう』という本をブログで紹介した次の日に、秘書がこの本を買いに行き、気付いたことをまとめ、感想文を送ってきてくれた(強要した訳ではない)。将来にモヤモヤがあるアラサー女子にとって、スッキリと霧が晴れるような内容だったことが、長文の感想文から伝わってくる。

瀧本さんが最も言いたかったことは、先代のカリスマについて行くのではなく、また、絶対的な解を求めるのではなく、自分で考え、自分で答えを出すことの大切さだと思う。他人の意見を参考にすることはあっても、鵜呑みにしてはいけない。ましてや、他人の目を気にして、他人に同調する必要もない。皆がマスクをしていても「俺はしないぜ」と言えばいい。

日本国憲法は、人は皆違うことを前提に、『人と違うことは素晴らしい』ということを最も大切にしている。そう、人と違うことは素晴らしいことであり、それが個性というものだ。個性は最大限に伸ばすべきであり、叩かれるものではない。身近な人間ほど他人と比較してくるだろうが、クソ喰らえと思っておけばいい。

国籍も身長も属性も性別も性格も肌の色も全て違うように、自分で考え、自分で答えを出す際も、人と違っていい。同じである必要がない。一つの事象に対する考え方なんて、100人いたら何十通りも出てくるに違いない。私のブログで書いたことに対して、違う意見を言われることは多々ある。参考にはさせてもらうけど、特に気にしていない。なぜなら私は人と違うから。

人と違うから新しいものが生まれる。人々がキリスト教に傾いている最中に「神は死んだ」と言い切れる程に自分の確固たる哲学を持った人間がいて、その人が自分の意見をバラまいたから、人が動き、世の中が動き、歴史になった。

人と違う「自分らしさ」が誰にもあると思う。
それを大切にし、自分が灯台の光となればいいと思う。

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感想文のお礼に、秘書に贈る。

『人間の美はこれに尽きる、即ち、各人は自らの性質と仕事に応じて行動すべし』
 (サマセット・モーム著『サミング・アップ』(岩波文庫)より)



(※ 写真は22時頃の淀屋橋。左の建物は大阪市役所。)