出張先でぷらっと入った書店で出会った本。

この本は、私の価値観を少し変えた。

表紙に「FIRE」と書かれている。
「FIRE」とは「Financial Independence Retire Early(経済的自立、早期リタイア)」の略。

著者は、幼少期に極貧生活をしていた中国人であるが、理詰めで「経済的自立」を目指し、31歳で「早期リタイア」を実現し、世界を旅しながら生活している。

この本でKEYとなるのは「4%ルール」というもの。トリニティ大学の研究結果によると、ポートフォリオの4%の資金で1年間の生活費を賄えば、貯蓄が30年以上持続する可能性が95%あるという。別の言い方をすれば、年間生活費の25倍の貯蓄があれば働かなくても生きていける。例えば、年間生活費が400万円であれば、1億円の貯蓄が出来た時点で仕事を辞めても生きていける。この「4%ルール」は、「収入」が幾らかは問うていない。「収入」が少なくても「支出」さえポートフォリオの4%にコントロールすれば良い。

実際に著者は「4%ルール」に従い、早期リタイアをする。そして1年間、世界を旅する。ケチな旅行ではなく、そこそこの贅沢もするのだが、それでも年間に使った費用は約400万だった(内訳は本書参照)。これは、著者が仕事をしている時の年間生活費と同額だったのだ。仕事をしていても、年中旅行をしていても、支出額は同じだったということ。働いていた時より収入は減ったが、「4%ルール」を充たすように支出を抑えているのだ(なお、著者は手元のキャッシュを利回り数%のETF(投信)などに投資しており、貯蓄を増やしている)。

著者は言う。投資からの収入が、生活費を十分に賄えたら、「あなたは二度と働く必要がありません」と。弱冠31歳でリタイアした著者だが、10年も企業で働いていたことを悔やんでいる(これまで約20年も会計士として働いていた俺はいったい……)。

「生活のニーズが満たされた後は、お金をためこむのではなく、自分の時間を取り戻すことが重要だとも述べている(この一文は、グサリと突き刺さった)。

この本は、私にとってもパラダイスシフトだった。「4%ルール」に合う生活をすればいいのだ。そうすれば、年中旅行をして生活をしても、一生生きていける。物価の安い国や、弱い通貨の国(タイ、マレーシア等)で生活を送る「地理的アービトラージ」という考えも面白い。タイの郊外なら1ヶ月のホテル代が数万円で済む。通貨の強い国を相手にオンラインで働いてキャッシュを増やすこともできる。仮にインフレになれば、他の都市に移ればいい。

定年まで(or 死ぬまで)働く運命だと思っている人は、受け入れ難い本だと思うが、経済的自立を果たしたい人、お金のことを理解したい人は、読むべき一冊だと思う。

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