綿棒 _ATM


亡くなった女子プロレスラーのことも、番組のことも、ネットに書き込まれた誹謗中傷の集中砲火の内容も、何も知らないし、知りたいとも思わないが、残酷な結末としか言えない。

ネット上で特定の人物を誹謗中傷することにより快感を得る特異性や、寄ってたかって叩きのめすことに熱狂する異常性を、日本人は生得的に持つという(こちら参照)。長い歴史の中で、日本人の脳には独特の遺伝的な特性が現れてきたのだから、こういったネットリンチや、弱者へのいじめ、他人への過干渉などが(たとえ法律で規制されることになったとしても)私が生きているうちに無くなるとは思えない。

先日、マツコデラックスさんがテレビ番組で「何をされるか分からないから、長いこと六本木に行っていない」というようなことを言っていた。スマホで勝手に写真を撮られ、その背景に輩が映っていただけで、ネットに何を書かれるか分からないからだと。私は有名人ではないけど、よく分かる。スマホとネットとリプライにより、誰もが誹謗中傷の集中砲火を浴びる時代だから。

私がこれまでTV出演のオファーを全て断ってきたのはここにある。本田健さんも最近までセミナー・講演以外で顔を出したことはなかったが、それは、「有名になることのメリットとデメリットを考えたらデメリットの方が大きすぎるからだ」と言っていた(出処不明だが、多分神田昌典さんとの対談にて)。禿同。

昨日、『バカと付き合うな』と書いたが、既存の付き合いをやめるだけでなく、そういうバカがいる「領域に立ち入らない」ことや、そういうバカを「視界に入れない」ことの方が大切だと思う。境界線を引き、そこに踏み込まない(踏み込ませない)ようにすることも大切。

いまごろベストセラーになっているカミュの『ペスト』にも描写されている通り、怖いのは感染症よりも人間の集団心理なのだ。コロナになってからも痛感した人は多いと思う。ウイルスより怖いのは、「コロナ警察」であり、集団心理なのだ。マスクを欠かさないのは、コロ助が怖いからではない。「コロナ怖いバカ」に何されるか分からないからだ。ATMの横に綿棒を置いているのも同じ。俺はこの綿棒のケースに手を突っ込む方が怖いけどな…。

(※ 上の写真はネットから拝借した)

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稲盛和夫の実学―経営と会計
稲盛 和夫
日本経済新聞出版
2000-11-07