自宅の排水の流れが悪いなぁ〜と思って、庭のマンホールを空けたらビックリ。

土でビッチリと埋まっている。

よ〜く見ると、土ではなく、木の根っこがマンホールの中を張り巡らせ、排水管をふさいでいた。何百、何千という根が絡み合い、分厚い座布団のようになって、マンホールの中を埋め尽くしている。引っ張っても、何をしても取れない…。

でも、これを取らないと排水が流れない。

あー、困った。

あの手この手を使ったがどうにもならず、最後は高圧洗浄機で根にこびりついた土を洗い流しつつ、細かい根を破壊していく作戦に出たのが功を奏し、3時間の格闘の末、排水管の根をすべて取り出した。

その写真がこれ(ほんの一部)。


根は深い


1〜2年前にこのマンホールを空けた時は何もなかったのに、この短期間でここまで根を張るものか。

朝からジムに行く予定だったが、出鼻をくじかれた。

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この作業をしている時に、五木寛之さんの『人生の目的』に書かれていたエピソードを思い出した。

ある大学の生物学者の実験の話。

広さ30cm四方、深さ56cmの砂が入った小さな木の箱に、1本のライ麦の苗を植え、4ヶ月あまり水をやって育てる。するとライ麦は貧弱な姿であるが、その木の箱で育っていく。木の箱を壊して、砂の中にどれほどの麦の根が伸び広がっているかを計測すると、なんと11200mに達していた、という話。

見た目が貧弱でも狭い箱の中で十分な養分も取れないのに必死に生き続けた麦のように、自己の運命と宿命を受け入れた上で必死に生きるのだ! という人生論に繋がる。

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山の上の木々に囲まれた場所に住み、庭いじりをして分かったことは、その木々の根の深さだ。地表に見える木の高さの、何百倍、何千倍もの根を地中に伸ばしている。だから、どんな強風が吹き荒れても、そう簡単に木が倒れることはない。

何度か根がどこまで伸びているのか掘り下げていったことがあるが、恐ろしところまで伸びているのだ。どんな根も先端は髪の毛のような細さ。それが石を避け、硬いモノを避け、どんどんと伸びていく。

ここに引っ越してきて、「根が深い」というコトバはよく出来たコトバだなぁ〜と思ったものだ。

今日だけは、「根が深い」というよりも「根が不快」であったけれど…。

マンホールは定期的に空けましょう。