夫のトリセツ (講談社+α新書)
黒川 伊保子
講談社
2019-10-19



妻のトリセツ』が面白かったので、『夫のトリセツ』も読んでみた。これも面白かった。

書いてあることが、ほぼ当たってる。

『妻のトリセツ』では、女の「オチのない話」に対して、男は「共感したフリ」をしとけ、というようなことが書かれていた。これには非常に共感した。

では、夫の取扱いはどうしたらいいのか。男は「話も聞かずにぼ〜っとしている」だろうが、女はそれを許してあげろ。(第2章参照)

女は、おしゃべりと共感で生存可能性が上がるので、おしゃべりをすればするほど、ストレスから解放される。

男は、沈黙と問題解決で生存可能性が上がるので、安寧な沈黙でぼうっとしたとき、ストレスから解放される。

ひたすらしゃべる妻と、ぼうっとして話を聞いていない夫。これは、ある意味、最善の方法なのである。互いに、脳の緊張を解いている状態だからだ。妻が、話を聞いていない夫に、腹を立てさえしなければ。そして、夫が、妻の話を聞かなきゃ、と、努力さえしなければ。

男がなぜ「安寧な沈黙」が必要なのか。かつて男が命をかけて狩りに出ていた頃、風や水の音でその先の地形を知り、わずか葉擦れの音から獣の気配を察し、そうやって危険な目に遭いながら生き延び、子孫を増やしてきた。ベラベラおしゃべりをすれば命が危ないし傍らの人がベラベラしゃべると脳が著しく緊張するようになっている。これが「男性脳」の正体だという。

男が女の話も聞かずぼうっとしているのは、誠意がないわけでも、愛がないわけでも、ボケっとしているわけでもない。それどころか、妻を危険から守るための「空間認知能力」を最大限に働かせ始めているのだ。そんな時は、夫は妻の話がモスキート音になる

というわけで、おしゃべりにストレスを感じる男性脳相手に、「頭を浮かんだことを、浮かんだ順にべらべらしゃべり続ける女性」は、気をつけた方がいい。思いのほか、男性の好感度が低い。
(略)
人は、「脳の緊張を解いてくれる相手」を心地よいと感じ、「脳を緊張させる相手」は不快に思うのだ。
(略)
男性にとって、対話ストレスの低い女でいること、それは、最上級の女のテクニックだと思う。恋愛シーンであれ、ビジネスシーンであれ。

笑った笑った。「安寧な沈黙」を邪魔されるとストレスを感じるから、べらべらしゃべりかけないでくださいまし(笑)。