雑誌『致知』(2019年6月号)に載っていた、侍ジャパン前監督 小久保裕紀氏へのインタビュー記事がめちゃくちゃ良かった。

「これまでの野球人生を振り返り、一つ誇れることがあるとすれば、自分との約束を守り続けてきたということです。監督や親が見ているかどうかは関係なく、自分が決めたことは確実にやる。

中学時代は練習から帰ってきたら必ずランニングをする。練習がない日も必ず素振りをする。プロに入ってからは、空いてる時間は本を読む。”やらない言い訳” を一切せずに、自分との約束を愚直に守り続けてきた。それが人間力の向上に繋がっていくと確信していると。


小久保監督が「人間力」を鍛えるきっかけになったのは、イチロー選手の言葉があったからだというエピソードも、めちゃくちゃ良い話。

福岡ダイエーホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)に入団した小久保選手は2年目で本塁打王を獲得したものの、天狗になってしまい翌シーズンでは全く打てなかった。他方、イチロー選手は、オリックスで連続首位打者を驀進中。そういう状況で、オールスターゲームでイチロー選手と同じチームになった。試合前のランニングの時に、小久保選手がイチロー選手に「モチベーションって下がらないの?」と尋ねたところ、イチロー選手から「小久保さんは数字を残すためだけに野球をやっているんですか?」と答えた。そして、小久保選手の目を見て、こういった。

僕は心の中に磨き上げた "石” がある。それを野球と通じて輝かせたい

有名になること、成績を残すことばかりを考えていた小久保選手は衝撃を受け、(これまでも第一線で大活躍をされていた選手だが)この日を境に考え方が変わり、自分を高めなければならない、人間力を鍛えなければならないと思い至る。そこから空いている時間は読書をすると決め、以後、自分との約束を守り続けている。

なんて素晴らしい記事だと思い、プロ野球選手を目指している息子に記事のコピーを渡した。もちろん読書することなどを強要はしないが、その道のプロになるために何が必要なのかを感じ取ってくれたらと思う。


同じ致知出版社から出ている『平澤興一日一言 』という本に、こんな一言が載っている。私の好きなコトバの一つだ。

『私が私の一生で最も力を注いだのは、なんとしても自分との約束だけは守るということでした。

みずからとの約束を守り、己を欺かなければ、人生は必ずなるようになると信じて疑いませぬ。』