ガブリエル、ガブリエル、ガブリエル・・・
と、一体この1〜2年の間にこの人の名前を何度聞いたことか。

マルクス・ガブリエルMarkus Gabriel, 1980年4月6日 - )

「天才」と称されている若き哲学者。

本書は、そのガブリエルを特集したNHKの番組が書籍化されたもの。

3章+終章=4章仕立てで構成されている。個人的にとても気に入って、何度も読み返したのが、第2章のガブリエルによる戦後哲学史講座。「認知」「時間」「歴史」という哲学的な問いに答えながら、「実存主義」「構造主義」「ポスト構造主義」という戦後の哲学史の時間軸を簡潔に(といっても難しいけど)説明し、最後にガブリエル(達)が主張する「新実在論」へと展開していく。たかだか70ページ弱の章だが、これだけの内容を70ページ相当の文字数で説明する辺り、さすがは「天才」と称されるだけある。この章は、今後も読み返すことになると思う。

「新実在論」の話はもっと詳しく聞きかかったが、これについては最近翻訳されたガブリエルの『なぜ世界は存在しないか』を読むことにしようと思う。

なお、「新実在論」やその周辺の話は、『いま世界の哲学者が考えていること』にも詳しい。こちらも、もう一度読み返そうと思う。