先日紹介した近藤誠著『がん治療に殺された人、放置して生きのびた人』を読んだ後に、近藤誠氏の本を数年前に父親からもらったことを思い出した。それがこの本。
その時は医療や医学に今ほど関心がなかったので、読んだことすら記憶に残ってなかったが、余り再度読み返すと大切なことが書かれていることに気付く。何事も関心がないものは脳に溜まらないけど、関心があれば何でも吸収できるものだと改めて思った。
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私は病院に行くことが殆どないが、私の知人はちょっとした風邪でもかすり傷でも病院に行く。「行く必要あるのか?」と何度も言ったことがあるが、本人は行かなければ気が済まらないらしい。本書は、そういう人こそ読むべきだ。医者の言うことが絶対ではないし、医者から言われた通りの治療をして殺されることもあるし、医者から出された薬で副作用を起こすこともある。大切なことは(先日紹介した本にも書かれていたが)「自分の頭で考えろ」ってことだ。医療に対する満足度が高い人ほど死亡率が26%も高いという笑えない追跡調査結果も載っている(P30〜参照)。
著者の言いたいことは、このページに集約されているように思う。
(新書版 [2012] P25より)
医者に関わらずに長生きするための心得も多くのページを割いて説明してくれている。
要は、人類が何百年も繰り返してきた基本のリズムで生きていくのがベストなのだろう。外が暗くなったら寝て、夜明け前に起きるという早寝早起きをし、ほどよい運動をし、栄養バランスのよい食事をする。たばこは吸わず、変なものは口にせず、変な石鹸やシャンプーは使わない。よく笑い、よく歩き、ストレスを溜めない。
仕事はほどほどに、ストレスのない生活を心掛けたいと改めて思った。