私は、外向型なのか? 内向型なのか?

私は、人前に出るのが好きなのか? 嫌いなのか?


自分でも自分の人格がよく分からない。よくある心理テストのようなものをやってみると、概ね自分の人格を把握することが出来るが、完全には当てはまらない。きっと私以外の人もそうだと思う。人は誰しも多重人格だから。

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昨日紹介した『ハーバードの個性学入門』に、こんな話が載っている。

ワシントン大学に正田祐一という教授がいて、子どもの発達に関してトップクラスの研究者らしい。6週間のサマーキャンプに来た数十人の子ども達の行動を全て記録・分析した結果、あることが明確に分かった。

それは、個人の人格も行動もコンテクスト(特定の状況)によって決まる、ということ。

例えば、遊んでいる時は外向型でも、授業中になると内向型になる人がいる。普段は「良い子」でも、友達といると攻撃的になる人もいる。人格は環境によって変化する。

私に置き換えると、セミナー講師として数百人の前で喋るのは平気だけど(外向型)、4人を超える飲み会に行くのは苦痛でしかない(内向型)、となる。

だから、自分が外向型の人間なのか、内向型の人間なのか、なんて分からない。コンテクスト(特定の状況)によって私の人格も行動も変わるのだから。

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正田祐一は、あの有名な「マシュマロ・テスト」の追跡調査も行っている。マシュマロをすぐに食べてもいいが、15分待てば、もう一つのマシュマロを食べることができるという実験。自制心が高い人の方が、学業でも良い成績を収めるという結果が、子育てや学校教育に応用されてきた。しかし、この「マシュマロ・テスト」もコンテクストが変われば結果が変わるらしい。

子育てや学校教育や社員育成の際にも、コンテクストを無視して、性格や行動を直そうとしてもダメだといえる。逆に、道徳的な行動もコンテクストにより左右されるのかもしれない。

我々は、限られた情報に基づいて相手の性格を判断していることになる。なぜなら、我々も、相手にとってのコンテクストの一部だから。