言葉は力 2018
藤尾秀昭・編
致知出版社
2018-09-27



結構真面目に時間をかけて書いたブログのエントリーは大してアクセス数は伸びず、数分で軽〜く書いたエントリーはアクセス数が突き抜けたりする。訳分からん。

まぁ、アクセス数なんてどうでもいいので、昨日『致知』の話をした流れで、今日は『致知』の本をご紹介。

この本は、雑誌『致知』創刊40周年記念として出版されたもの。読者が『致知』から特に感銘を受けた言葉を選び、それを編集したもの。編集者の藤尾秀昭さんってのは、致知出版社の社長さん(ご存知ない方は画像検索してみてください。)。

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ある読者がピックアップしたこの言葉は何度読み返しただろうか。

大きなことを成し遂げるために
力を与えて欲しいと神に求めたのに
謙虚さを学ぶようにと、弱さを授かった

(中略)
成功を求めたのに
得意にならないようにと、失敗を授かった

(中略)
求めたものは何一つとして与えられなかったが
願いはすべて聞き届けられていた
私はあらゆる人の中で
もっとも豊かに祝福されていたのだ

(2007年3月号特集「命の炎を燃やして生きる」より)


もう一つ。

つらいことがおこると
感謝するんです

これでまた強くなれると
ありがとう
悲しいことがおこると
感謝するんです

これで人の悲しみがよくわかると
ありがとう
ピンチになると感謝するんです
これでもっと逞しくなれると
ありがとう

(2014年5月号 ヒューマンウェア研究所所長 清水英雄)


この清水英雄さんの言葉をピックアップしたのは、71歳の読者。本書には、この選者の想いも綴られている。仕事では一営業マンから社長にまで上り詰めたが、家庭では、長男は統合失調症、アルコール依存症、宗教依存症、次男はギャンプル依存症、ローン地獄、妻はステージ4の手術不可能といわれた膵臓ガンだった。しかし全てに真正面から向き合い、克服してきたという。

人生は不条理なものだ。思い通りにいかなくて当たり前思い通りにいったら奇跡。「起こることは正しいこと」とはとても思えないが、「人生において意味のないことは起こらない」とは思う。人は誰しも不条理な境遇にありながら、ひどく落ち込む人もいれば、陽気に寛容に振る舞える人もいる。結局、条理か不条理か、幸福か不幸かは、「心の問題」なのだ。今の不条理をどう解釈すればいいのか。上の2つの言葉はそれを教えてくれる。

今日で東日本大震災から8年。あの日、罪もなき多くの方が亡くなり、多くの方が悲しみに暮れた。過去に起こったことは変えられないが、その意味付けは変えられる。その意味付けが、自分の選んだ人生なのだ。