昨日「第2創業期」というタイトルでエントリーをしたので、何人かの方から「おめでとう」という連絡を頂いた。

「第2創業期」はちょっと言い過ぎだったかな。それほど大袈裟なことではない。また「働き方」を変えただけのこと。これまで何度も「働き方」を変えてきたけど、ようやく落ち着いて自分らしい環境で仕事に没入できるようになったかな、という意味での「第2創業期」。

昨日の夜は、行きつけのPubで一人で飲んでいた。こういう日は、誰かと騒ぐより、一人で飲んで落ち着きたい。

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独立してから数年間は毎日飲んでたと思う。なので、体重は今より20キロ多く、30代前半にして高脂血症、肝障害、痛風手前のヤバいメタボ野郎だった。夜の予定が入っていないと誰かに連絡して飲みに行った。上司だろうが、先輩だろうが、お構いなし。予定が空いてる人を探しては飲む。帰宅は毎日日付が変わってから。それほど強くない酒をなんで毎晩飲んでたかって、そうでもしないと仕事が受注できないんじゃないかという恐怖があったから。生きるのに必死だった。生きる(live)というより、生き残る(survive)というべきか。でも、そんな生活が続く訳がない。体力的より、精神的にキツかった。独立して3年後、生まれて初めて心療内科に駆け込んだ。長期療養を進められ、受け入れることにした。で、自分が作ったコンサル会社に辞表を出した。共同経営者や社員からの態度は冷ややかだった。そこから先のことは思い出したくもない。弁護士のお世話にもなった。身近な人間ほど信頼できないものはないと悟った。

眠れない夜に、自分に問う日々が続いた。「何のために生きているのか」、「何のために働いているのか」「ホントは何がしたいのか??」…と。

その答えが出ぬままに、療養から1カ月もすれば仕事のオファーを山のように頂き、また死ぬほど仕事をする生活に戻っていった。そして同じ失敗をその後も繰り返すことになる。若気の至りというか、何というか、情けない程に傷付いていった。

しかし、若いうちにこういう経験をして良かったと思っている。そうでなければ、「ホントは何がしたいのか」が分からないまま今でも傷付いた鱗を光らせながら川を上って行ってたかもしれない。

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当時は上に上に登ることしか考えていかなったと思う。”足るを知る” ということがなかった。どこまでも突き進んでいた。しかし、今は下山することしか考えていない。まだ早過ぎるのではないかと言われるが、そう言われるたびに「いつ死ぬかも分からんのやぞ」と心の中で反発してしまう。「ホントは何がしたいのか」が薄っすらと見えてきたからこそ、残りの時間は過去をなぞることに使いたくない。

どこかで決断しなければ人生は変わらない。誰に何を言われようが、近いうちに人生も「第2創業期」に入る。