再び、『日経おとなのOFF』(2018年8月号)より。

フランス文学者の鹿島茂さんは、哲学書を読むことを薦めています。

僕がお勧めするのは、哲学書を1年間かけてじっくりと読むことです。(略)なぜ哲学書がいいのか。それは、哲学書を読むことは、私たちに考える喜びを教えてくれるからです。
前も書いたとおり、スピノザが生涯をかけて書いた本を凡人が一度読んで理解できる訳がないのです。「1年間かけてじっくりと読む」という姿勢が大切ですね。私は今カントを読んでいますが、多分1年かけても理解できないと思います。。。

哲学書は「読む」ことよりも、「考える」ことが大切です。また、未知を「考える」だけではなく、既知を「考え直す」ことも大切です。モンテーニュは『学問は財布の中身を少しは良くするが、魂をよくすることはない』と言っていますが(「エセー」より)、哲学するということは「魂をよくする」と言えます。


ただ、鹿島茂さんは、1冊を読むだけではダメだといいます。
では、哲学書を読んで考えるにはどうしたらいいか。残念ながら1冊読んだだけでは、考えることはできない。少しくだけた例えですが、1人の男性としか交際したことのない女性が、その1人の相手から男性全体を論じることはできないですよね。それと同じで、哲学書も1冊読んだだけでは、比較ができないからです。
いい例えですね。いろんな男を知ってから男を語れと。何事も大局的視点(森を見る視点)で物事を見なければなりません。ドイツ観念論だけを知っていてもダメだと。



古今東西の哲学を大局的に、一気に見渡すには、以下の2冊が超オススメです。


史上最強の哲学入門 (河出文庫)
飲茶
河出書房新社
2015-11-05