「人間関係なんて矛盾だらけ。」
私の友人が何度となく発する言葉。20年来の付き合いをしているが、その間に酸いも甘いも嚙み分ける。そして40代半ばになった今も独身を貫いている。今後も結婚をするつもりはなさそうだ(本心は分からないけど)。
アルフレッド・アドラーが「人間の悩みは全て対人関係の問題に起因する」というような箴言を残しているのは有名ですが、私の人生をふり返ってみても、この言葉には同意するしかありません。私の悩みは全て対人関係の問題に起因しています。そして、そこには納得のできない「矛盾」が多くありました。愛情と憎しみ、信頼と不信、平安と不安、安全と災難、肯定と否定、幸福と不幸、天国と地獄…といったものが、ひとつの人間関係の中で繰り広げられる。そういった「矛盾」を起因として(人間関係だけでなく)様々なものを失い、心に消えない傷だけが残る。それだけでは済まず、その傷口に塩を塗りこまれるようなことをしてくる人もいます。
私のことを以前から知っている人は(もしくは以前からブログを読んでくれている人は)、私が10年前まで自分が作ったコンサルティング会社の代表であったこと、5年前まで別のコンサルティング会社の名刺をもって活動していたことを知っていると思います。艱難辛苦があって、ちょうど5年前に「ピン芸人」になることと決意・決断しました。人間関係の中で繰り広げられる様々な厄介に嫌気がさしました。傷だらけの身体に鞭を打つような人生はもう二度としたくない。それ以降、誰も雇わず、一人で活動しています。「ピン」になって1年後の日記には、「これまでの人生で最高の1年だった」と書かれていました。その「最高の1年」が5年続いて、今日10月1日、ピン芸人デビューの日を迎えました。9月はいつも傷口がしみるのです。ようやく10月になってくれたという気分。
世の中は不条理だし、支離滅裂だと思います。香山リカさんの『気にしない技術』という本に、『人生は災難続き、平凡になんとか生き延びるだけでも奇跡』というようなことを書かれていたのには、だいぶ救われました。人生なんて思い通りにならなくて当たり前。全てがうまくいくことなんて奇跡。逆境に抗うのではなく、自分らしく生きていくことが大切であると教えてくれたような気がします。
別の友人が先日、「武田さんの人生って橘玲の小説の主人公みたい」と言ってくれました。褒め言葉として受け止めました。ある意味、幸せな人生なのかもしれませんが、振れ幅が大きい人生は疲れます。
人生はフィクションだと思います。
自分は、自分の人生の主人公であり、自分の人生は自分が好きなように書き変えることができる。
しかし、壮絶なフィクションはもういい。
人生が、「ひとつ」の、死ぬまで続く「未完のフィクション」と思うと、私の場合、そこには喪失感しかありません。壮絶だけど空虚な物語です。私は、人生の中に、第一章、第二章…と、もしくは短編小説的に、さらにはパラレルワールド的に、「幾つものフィクション」が展開されていると考えるようにしています。そうすれば、これまでの物語が面白くなければペンを置いてもいいかとも思うし、新しいフィクションを描こうかとも思える。私はそうやって傷を癒してきたのかもしれない。
先日沖縄に行って以来、THE BOOMの「風になりたい」という曲が頭から離れません。改めてじっくり聴くと、すごい歌詞ですね。
かっこ悪くたっていいんです。
天国じゃなくたっていいんです。
楽園じゃなくたっていいんです。
悩みのない、矛盾のない、平凡な人生を歩みたい。
風に吹かれるままに。川の流れに身を委ねるように。
6年目の人生、ゆるやかに開始。
私の友人が何度となく発する言葉。20年来の付き合いをしているが、その間に酸いも甘いも嚙み分ける。そして40代半ばになった今も独身を貫いている。今後も結婚をするつもりはなさそうだ(本心は分からないけど)。
アルフレッド・アドラーが「人間の悩みは全て対人関係の問題に起因する」というような箴言を残しているのは有名ですが、私の人生をふり返ってみても、この言葉には同意するしかありません。私の悩みは全て対人関係の問題に起因しています。そして、そこには納得のできない「矛盾」が多くありました。愛情と憎しみ、信頼と不信、平安と不安、安全と災難、肯定と否定、幸福と不幸、天国と地獄…といったものが、ひとつの人間関係の中で繰り広げられる。そういった「矛盾」を起因として(人間関係だけでなく)様々なものを失い、心に消えない傷だけが残る。それだけでは済まず、その傷口に塩を塗りこまれるようなことをしてくる人もいます。
私のことを以前から知っている人は(もしくは以前からブログを読んでくれている人は)、私が10年前まで自分が作ったコンサルティング会社の代表であったこと、5年前まで別のコンサルティング会社の名刺をもって活動していたことを知っていると思います。艱難辛苦があって、ちょうど5年前に「ピン芸人」になることと決意・決断しました。人間関係の中で繰り広げられる様々な厄介に嫌気がさしました。傷だらけの身体に鞭を打つような人生はもう二度としたくない。それ以降、誰も雇わず、一人で活動しています。「ピン」になって1年後の日記には、「これまでの人生で最高の1年だった」と書かれていました。その「最高の1年」が5年続いて、今日10月1日、ピン芸人デビューの日を迎えました。9月はいつも傷口がしみるのです。ようやく10月になってくれたという気分。
世の中は不条理だし、支離滅裂だと思います。香山リカさんの『気にしない技術』という本に、『人生は災難続き、平凡になんとか生き延びるだけでも奇跡』というようなことを書かれていたのには、だいぶ救われました。人生なんて思い通りにならなくて当たり前。全てがうまくいくことなんて奇跡。逆境に抗うのではなく、自分らしく生きていくことが大切であると教えてくれたような気がします。
別の友人が先日、「武田さんの人生って橘玲の小説の主人公みたい」と言ってくれました。褒め言葉として受け止めました。ある意味、幸せな人生なのかもしれませんが、振れ幅が大きい人生は疲れます。
人生はフィクションだと思います。
自分は、自分の人生の主人公であり、自分の人生は自分が好きなように書き変えることができる。
しかし、壮絶なフィクションはもういい。
人生が、「ひとつ」の、死ぬまで続く「未完のフィクション」と思うと、私の場合、そこには喪失感しかありません。壮絶だけど空虚な物語です。私は、人生の中に、第一章、第二章…と、もしくは短編小説的に、さらにはパラレルワールド的に、「幾つものフィクション」が展開されていると考えるようにしています。そうすれば、これまでの物語が面白くなければペンを置いてもいいかとも思うし、新しいフィクションを描こうかとも思える。私はそうやって傷を癒してきたのかもしれない。
先日沖縄に行って以来、THE BOOMの「風になりたい」という曲が頭から離れません。改めてじっくり聴くと、すごい歌詞ですね。
かっこ悪くたっていいんです。
天国じゃなくたっていいんです。
楽園じゃなくたっていいんです。
悩みのない、矛盾のない、平凡な人生を歩みたい。
風に吹かれるままに。川の流れに身を委ねるように。
6年目の人生、ゆるやかに開始。