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著者は、大谷翔平選手が花巻東高校時代の15歳の時から取材を続けているスポーツライター。いかにしてこの「怪物」が誕生したのかを知ることができる一冊。

大谷翔平本人のみならず、御両親や、高校時代の野球監督へも、密な取材をされておりますが、興味深かったのはそういった周りの方の大谷翔平への「配慮」。高校時代から160キロが出ると期待された大谷翔平の成長を邪魔しない気配りが随所に感じられます。押しつけ・詰め込みの教育・指導ではなく、能力をフルに発揮できる環境を整え、可能性を最大限に伸ばしていく。そして、大谷翔平の考え・気持ち・決断・行動を尊重し、彼の喜怒哀楽を全て受け入れる。

これは、メジャー表明をした大谷翔平をドラフト一位指名した日本ハムファイターズの栗山監督にも当てはまります。メジャー行きの夢を尊重し、その夢に寄り添い、球団として手助けする。「二刀流」を薦めたのは栗山監督のようです。

この本は大谷翔平選手の素顔を見ることができる一冊でもありますが、監督者として、指導者として、教育者として、親として、かくあるべきかということを教えてくれる一冊です。

人の成長とは、可能性を伸ばしていくこと。自分よりも高いレベルの人たちと常に付き合っていくことが、成長するための大事な要素だと思います。足が速くなりたいと思えば、速い人の傍へいけばいい。勉強ができるようになりたいと思えば、勉強のできる人の近くへいけばいい。常に高い人の傍で競い合っていけば、何の分野でも成長するものだと思います。今、大谷は自分を成長させるために、さらに高いレベルの人たちの傍へいこうとしている。たとえ今は追いつかない存在かもしれませんが、彼らに追いつきたいんだと思っているはずです」(P192)
(花巻東高校野球部 佐々木監督のことば)