録画していたTV番組『カンブリア宮殿』を観ました。

ゲストはRIZAP(ライザップグループ株式会社)の瀬戸健社長。まだ30代の社長さんです。

------

RIZAPは以前から注目していた企業の一つで、私の経営者・起業家向けのセミナーでも革新的なイノベーションを起こした企業の事例として取り上げたことがあります。売上高の推移は以下のグラフの通り。創業十年ちょっとで連結売上高1500億円(時価総額は5000億円:現時点)の企業となりましたが、創業当時は「豆乳クッキーダイエット」というクッキーを作っていた会社だということを知らない方は少なくありません。

今ではRIZAPといえばパーソナルトレーニングのジム運営会社と認知されていますが、実はジムの売上高は全体の4分の1以下で、積極的なM&Aを仕掛けて急拡大している会社なのです。

ちなみに、M&Aだけではなく、「ライザップゴルフ」や「ライザップイングリッシュ」などの新規事業も展開しています。


ライザップ業績推移

(RAZAPグループ株式会社 公表データを元に武田作成。 2006年まで単体、2007年から連結、2016年からIFRS(国際会計基準)適用、2018年は見込み。)
------

番組では、『私の履歴書』が書けそうな瀬戸社長の苦難の人生や、成功後も続く倹約生活なども紹介され、その一貫した価値観にフォーカスがあたっていたように思いますが、私はこの会社の強みの源泉はどこにあるのか・・・という点にフォーカスをあてて観ていました。

観ていて感じたのは、「三日坊主市場」を狙うという事業ドメインと、「『人は変われる。』を証明する」という企業理念が寸分たがわずピッタリであることと、両者の間に”三日坊主”を防ぐための「パーソナルトレーナー」という経営資源が存在することが、ライザップの強みの源泉なんだろうなぁと。

立派な経営理念を掲げているだけではなく、それを具現化するために「パーソナルトレーナー」の育成に余念が無いところが競争優位性・差別化要因となっているようにも感じます。

また、この「三日坊主市場」を狙うのであれば、ゴルフやイングリッシュだけでなく、他にも進める分野はあるわけで、まだまだ成長のポテンシャルを秘めているようにも感じました。

------

この番組を観た後に、「アナザースカイ」の録画も観ましたが、やっぱりシンガポールはいいですねぇ。リタイア後の移住先候補のひとつです。