動物の基本的な行動原理は、「接近」するか、「回避」するか、のいずれかだといいます。「なんか好きだなぁ〜」と思う場所は何らかの快楽を求めて接近し、「なんかイヤだなぁ〜」と思う場所は(意識しているか否かにかかわらず)回避するはずです。

人間関係についても同じことがいえます。「なんかこの人好きだなぁ〜」と感じる人は何らかの快楽を求めて接近し、「なんかこの人イヤだなぁ〜」と感じる人は(意識しているか否かにかかわらず)回避するはずです。

誰しも、モノやコトやヒトに出会った時に、論理的に説明はできないけど直感的に、「なんか好きだなぁ〜」、「なんかイヤだなぁ〜」というセンサーが働き、本能的にイヤなものから回避し、好きなものに接近するようになっているのではないでしょうか。

「なんかイヤだなぁ〜」というセンサーを受信しているのに、それを回避しようとせず、苦痛を甘受している人がいます。その自分に酔っている人も少なからずいますが、そんなものに美しさは感じません。場合によっては奴隷と同じですし、おそらく進化論的にもおかしいのではないかと思います。

パスポートを見ると、私はこの数年、プライベートも含めると、年2回のペースでタイに来ています。なんでこんなにタイに惹かれているのか。若いから、活気があるから、食事が美味しいから・・・色々と理由は出てきますが、そんな国は他にも沢山あるわけで、論理的には説明できません。「なんか好き」なのです。

私が緑の多い場所を好むのも、2日に1回はスタバに行くのも、3日に1回は本屋さんに行くのも、全て理由は同じ。「なんか好き」。だから接近する。

沢木耕太郎さんの本の中に「旅をなぞってはいけない」と書かれていたことがずっと脳裏から離れません。バンコクに何度も行っている時点で「旅をなぞっている」のかもしれませんが、自分の「なんか好き」という動物的なセンサーに素直に従うことが、「自分らしく生きる」ということだろうと自分に言い聞かせています。

とは言っても、これまで行った場所は地球の表面積の1%にも満たないので、タイがベストだとは決して思いません。日本がベストとも全く思っていません。「自分らしく生きる」ための場所を探すために、欲望の赴くままにこれからも旅をしていくのだろうと思います。

そんなことを考えながら帰路につきます。

@スワンナプーム国際空港のラウンジより



旅の窓 (幻冬舎文庫)
沢木 耕太郎
幻冬舎
2016-04-12