これまで6500人以上の社長と接してきたカリスマファンドマネージャー 藤野英人さんが、「社内でスリッパに履き替える会社に投資しても儲からない」など、伸びる会社・ダメな会社の『法則』をまとめた本。
2004年に発売され、ベストセラーとなった『スリッパの法則』が文庫化されただけかと思いましたが、内容は大幅に加筆・修正されており、『2017年版スリッパの法則』にバージョンアップされております。
今回掲載されている『法則』(もしくはその解説文)を一部抜粋すると、こんな感じ。
●「役員が多すぎる」、「相談役」や「顧問」がいる会社は将来性がない(P114)
●社長が時価総額に言及したら要注意(P151)
●ハイヤーを好むのはサラリーマン経営者の方が多く、また会社の経費に無頓着な人も少なくない(P61)
●社長のクルマが高級外車だったら「ダメ会社ではないか」と疑う(P112)
●生え抜きの幹部がたくさん残っていて、取締役として活躍しているようであれば、信用できる会社(P110)
また、本書には色々なデータが掲載されているのも面白い。例えば、以下のようなデータが載っています。
▼ウェブサイトに社長の写真が載っていない会社のパフォーマンスは低い
(P99より)
▼ウェブサイトに役員個別写真が載っている会社のパフォーマンスは高い
(P169より)
▼20〜40代への社長交代はプラスに働くことが多い
(P177より)
▼社名に漢字が入っていない会社に投資した方が成功確率は高い
(P191より)
▼本社所在地が千代田区・中央区の「帝都銘柄」は儲かりにくい
(P193より)
本店所在地と株価パフォーマンスの関係なんてよく調べたなぁ〜。。。「健康経営銘柄」と株価パフォーマンスの関係なんてデータも載っています。
全体的に非常に面白い一冊でした。オススメです。