先日紹介した大村大次郎著『元国税調査官が明かす 金を取る技術』と同時に読んだ本。
こちらの本の著者飯田真弓さんも、元国税調査官。
経営者をメインターゲットに書かれた税務著(税務調査)紹介本だと思うのですが、税理士さんも読んだ方が良いのかなぁ、と思いました。
P172〜にこんなエピソードが・・・。
そして臨場調査当日。
「こんな小さい下請業者のとこに来たって何も出ませんよ」
立会している税理士はこう言います。ときどき、このように自分の顧客を卑下するような発言をする税理士がいますが、理解できません。それが調査官に対する牽制になると思っていたら、大きな間違いです。
税理士からこういう発言があったら、「不正につながるようなことをしていても、しっかりとチェックできないし、そもそもする気もないのだろう」と判断し、手を緩めることなく調査するといいます。
長年調査をやっていると、税理士に不満を抱えている社長も、多く見てきたようです。
・何年も顧問の先生の顔を見ていない
・担当事務員しか来ない
・何も教えてくれない
・聞きたいことがあるけど、「そんなことも知らないのか」とかえって叱られそう
などなど(P191参照)。
こういう不満はかなりの頻度で耳にします。
税理士がこまめに顧問先に足を運んでいれば、しっかりとした人間関係が作られ、現場をチェックすることで、税務調査に入られにくい企業体質を構築することができるのに、なんとももったいない話です。(P192)
全くおっしゃる通り。
経営者においては、誰を顧問として雇うかを慎重に考えるべきだと思います。
【関連本】
小堺桂悦郎著『社長! そんな税理士はいますぐ替えなさい』