私の人生を変えた本の一つが『ユダヤ人大富豪の教え』だということは以前も書きましたが、これと似たタイトルの新刊書『マレーシア大富豪の教え』が発売されたのを知り、読んでみました。

良い内容でした。

著者の小西史彦氏は、タイトルのとおり、マレーシアで成功された大富豪。ダイアモンド社のサイトに、小西史彦氏の写真や豪邸の写真が載っています。

本書は、『嫌われる勇気』と同様に、ダイヤモンド社の編集者が著者(小西史彦氏)を訪れ、インタビューし、それを編集したものだと思われます。そのため、『ユダヤ人大富豪の教え』のようなストーリー仕立てではありません。大富豪(小西史彦氏)がこれまで経験してきたこと、実践してきたことなどを、「25の人生訓」として編集されています。

大富豪の仕事に対する姿勢、行動力、謙虚さ、フェアネスなども勉強になりますが、私が本書から読み取るべきと思う所は、絶望的な状況や困難、理不尽などが待ち受けたときに、大富豪が何を考え、どういう行動を取ったのかという所。

ビジネス・パートナーから非常識な要求をされ、そのビジネスから手を引くことになった時の話や(P107〜)、模倣品が隣の国から密輸された時に、その「敵」と直談判をしに行く話や(P186〜)、ゴルフクラブの会員を理不尽な要求から除名された時の話や(P197〜)、ある政治家の権力により上場直前に上場停止にさせられた話(P282〜)は、読みながら唸りました。

こんな凄まじい話を1600円(+税)で聞かせてもらっていいのですか? というくらいに貴重なお話しです。

こんな凄まじい経験をされた大富豪が、本書の末尾「おわりに」において、「ひとつだけ注意を促しておきたいことがあります」と、ひとつのアドバイスをしてくれております(P300〜)。本書を通して読むと、このアドバイスの重みが分かります。是非、本書でご確認ください。