平野啓一郎さんの『私とは何か』、中野信子さんの『サイコパス』と読み進めると、本棚に眠っているこの本の存在を忘れるわけにはいきません。

田坂広志先生の『人は、誰もが「多重人格」』

平野啓一郎さんの本は、自分の中に複数の人格(分人)があることを認め、「ネガティブな分人」を小さくし、「ポジティブな分人」を大きくしていくことを薦めてくれているように私は受け取りました。他方、田坂広志先生の『人は、誰もが「多重人格」』は、人間は無意識に世界を2つに分けてしまっており(例えば、私は理系だから国語が苦手とか、私は技術者だから営業が苦手とか・・・)、これが自分の能力を限定しており(抑圧しており)、才能の開花を妨げているといいます。「ポジティブな分人」や「ネガティブな分人」以外にも、「自分が抹殺した分人」が自分の中に隠れているかもしれない。

才能を開花させるためには、その隠れた才能(人格)に気付き別の人格(なりたい人格)を演じろ、とおっしゃっています。そして、才能を開花させた「天才」といわれる人たちは、このような人格のマネジメントをしてきた人だ、とも。

マネジメントの方法は本書をご覧ください。そんじょそこらの自己啓発書を骨抜きにするような、実に深い思想の本です。