あまりテレビは見ませんが、日テレ系の「another sky」という番組はたまに見てます。その日のゲストが「海外にある第2の故郷」を紹介するという番組。私自身が海外に行って人生観が変わったという経験をしてきたので、同じような経験をされた方の話には深く共感できることがあります。

昨日のゲストはTM NETWORKの小室哲哉さん。小室さんの「第2の故郷」であるロンドンを紹介していました。私はロンドンには行ったことがありませんが、昔から小室さんの熱烈なファンでしたので、懐かしいシーンも多くありました。

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私が小学生の頃、母親の影響で、洋楽ロックばかり聴いていました。かなり変わった小学生だったと思いますが、ボン・ジョヴィ、エアロスミス、モトリー・クルー、ヨーロッパ、ガンズ・アンド・ローゼズなどのカセットテープやCDを毎日のように聴いていました。音楽を洋楽から入ったからかもしれませんが、「歌」よりも「音」を聴いており、「音」に熱中していたのです。

小学生の時、同級生のK君が、私の家にカセットテープを持って来ました。洋楽ばかり聴いていた私に、「これを聴いてみろ」と、邦楽を入れてきてくれたのです。その曲がTM NETWORKの「Get Wild」という曲でした。聴いた時は小さな衝撃でした。「ほ〜、こんな『音』は初めて聴いたぞ」と。

その後、『ダンス甲子園』でダンスブームが巻き起こり、『Juliana's Tokyo』のテクノブームがやってきて、ビートのきいた「音」にハマりました。私の関心はロックからテクノへと完全にシフトし、学生時代は毎週末のようにディスコ・クラブ通いをし、東京ドームで1日だけ開催される『avex rave』まで乗り込むほどの熱中ぶりでした。大学生の就活の時期に、avexに行くか、公認会計士を目指すかで3ヶ月悩んだという話は書籍にも書いたとおりです。社会人になって東京で生活するようになってからは、毎週末のように『velfarre』に行ってましたので、同僚から『ディスコ貧乏』と言われた時期がありました。

今でも、iTunesには1000曲以上のテクノ、トランス、EDMが入っており、移動中も仕事中も流しっぱなしにしています。私にとって、音楽は生活に欠かせないもの。この原点を辿ると、母親の影響と、K君が持ってきてくれた「Get Wild」のカセットテープなんです。

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本田健さんの『大好きなことをやって生きよう!』という本に、過去に「やりたい!」と思っていながら出来なかったことに「才能の原型」がある、という話が書かれています。私が過去に「やりたい!」と思っていながら出来なかったことの一つに、(職業としての)「DJ」があります。

日本はディスコが風俗店として扱われ、風営法の規制を受けますし、チャラい場所というイメージを持っている人が少なくないと思います(おそらく、そういうイメージを持っている人はディスコに行ったことがない)。しかし、海外に行くと、何千人、何万人といった人が踊れる場がありますし、年収何億円、何十億円と稼いでいるカリスマDJが何人もいる。彼らは多くの日本人と比べ、音楽に対する理解が全く違うと思うし、音楽が人に感動を与えるということを知っていると思う。その感動というものは、100冊の小説を読んでも味わうことができない身体の芯から感じるものなのです。一度コレを味わってしまうと、抜け出すことができません。今でも海外に行くと、現地のディスコ・クラブを覗きに行きます。

私の大きな夢の一つは、何千人と収容できるクラブを作ること。そこでDJをすること。多くの人に笑われますが、結構真剣です。「笑われないような夢は、夢ではなく、目標に過ぎない」という考えですので、笑ってもらって構いません。私は小室さんのように音楽を作る才能はありませんが、自分が選んだ曲で何千人・何万人という人を感動させることはできるかもしれない。そうであるなら夢を追い続けたいと思うのです。

Get Wild and tough. Get chance and luck.