「引退するということ」について書いたので、「独立するということ」についても少しだけ。

独立するというと、会社勤めから起業家になるという身分的なものをいうだけではなく、むしろ精神的なものだと思います。

組織に属していると、その型にはまって生きていかなければならない時がありますが、独立するということは、型にはまらずに生きていかなければなりません。というより、普通の人の型にはまらないものがなければなりません。型にはまらず、他人に依存せず、独り立ちするためには、絶対的な自分というものを確立していなければなりません。それなりの知力も体力も精神力も人間力も必要です。

身分的には独立していても、「仕事ちょうだい」「仕事ちょうだい」と両手を差し伸べながら歩いているような人がいますが、これは真に独り立ちしているとはいえず、私は意識的に付き合わないようにしています。

真に独り立ちするためには自ら修養することがもちろん大切ですが、私は次の3つのものが必要だと考えています。

●同志 ・・・自分を高めてくれる人を持つこと
●師  ・・・私淑するメンターを持つこと
●慎独 ・・・独りを楽しむこと


簡単そうに思えて難しく、特に下にいくほど難しいかもしれませんが、私の経験では、どれか一つでも欠けたら独立は出来なかっただろうと思います。


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