先月は同業者と食事する機会が多く、その度に、「コンサルの仕事はホントに一人でしているのか?」、「一人でまわるのか?」という質問を受けました。

大型プロジェクトの場合を除き、基本的に一人でやっております。私一人でやる方が、プロジェクトのスピードも成果の質も圧倒的に向上するからです。チームでやればスピードが落ちます。

一人でやるには限界があるのではないかと思われるのですが、「1日2時間しか仕事していない」というと、皆様驚かれます。

昔は朝から深夜まで働き続けていましたが、どうも生産性が悪いと感じ、一人でやるようになってから徐々に働く時間を減らすことにしました。3年程前に「1日4時間」というルールを決めたのですが、それでも仕事をしながらネットを見ている時間が長すぎると思い、昨年から「1日2時間」というルールを決めました。

すると、長時間労働の時よりも、生産性が上がりました。

「2時間経ったら強制終了し、翌日に繰り越す」というルールを決めれば、2時間で終わらせる工夫をするようになります。

空いた時間は、コンサル以外の仕事(執筆やセミナー準備など)や、リラックスする時間に当てるようにしています。

「パーキンソンの法則」というものがあります。英国の歴史学者・政治学者であるC・ノースコート・パーキンソンが唱えた法則で、「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」というものです。「今日は24時まで仕事をする」と思っていたら仕事量は24時まで膨張するはずですし、「45日以内に決算発表をすればいいや」と思っていたら決算業務は45日目まで膨張するはずです。

1日2時間仕事術を実施してから思うのは、労働時間と生産性は比例しないということです。

今日から四半期決算・本決算突入という方は多いと思いますが、「決算だから残業」とは思わず、短時間でやり切る決断をしてみて下さい。特に上の立場の方は、部下よりも早く帰るべきだと思います。