以前読んだ『情熱の仕事学』という本に登場してくる加藤崇さんという方の話が最高に良かったので、「加藤崇」という名前は頭の片隅においておきました。

そしたら、書店で加藤崇さんの新刊書を発見。直ぐに読んでみました。

これも、めちゃくちゃオススメ。

加藤崇さんは、大手都銀やKPMGなどでキャリアを積んだ後に、ヒト型ロボットの日本発ベンチャーを立ち上げ、日本人として初めてgoogleに会社を売却し、世界から注目を集めた方。

本書は、加藤さんのキャリアをストーリー仕立てで紹介していますが、googleとのM&Aの交渉・準備に奔走する話など、隅から隅まで興奮しました。いくつかのエピソードを通して、現在の日本から気骨あふれる起業家・経営者が誕生しない原因や、日本の起業を巡る環境の問題点・違和感なども述べています。自らが様々な困難や苦境を乗り越えてきた経験をされている方なので、リアリティがあり、非常に同意できるものばかり。

加藤さんは、「優秀だが、結果が残せない人たちに共通していること」は、「当事者意識」の欠落だといいます(P88)。そして、起業家・経営者に必要なことは、「当事者意識」を持つこと、そして目の前の顧客・ユーザーや、目の前の物事に「共感」することが必要だといいます。これは、起業家を支援する人たち(投資家など)にもいえること。加藤さんは、ヒト型ロボットのベンチャー企業時代、日本のVCや官製ファンドから相手にされなかったという経験があるのですが、そういう人たちにも「当事者意識」が欠落していると批判(というか絶望)しています。投資家を「宝石屋の店員さん」、起業家を「原石」に例えて、宝石屋は自分でエメラルドの原石をコロンビアまで探しには行かないだろうし、エメラルドの原石を見ても、それがエメラルドだとは理解できないかもしれない、と述べている箇所があるのですが(P80)、これは最近の起業支援者の多くに当てはまることだと思います。

本書の副題は、「君の人生をドラマチックに変える!」
どうせ生きるなら、ドラマチックに生きるべき。そのためには、「当事者意識」をもち、「共感」し、リアルな「経験」をし、映画の主人公を演じること。そうすれば、人生やビジネスにおいて胸熱くなるドラマが待っているはずだ。加藤さんのそんな想いが痛烈に伝わってくる一冊です。

起業家・経営者の方には強くオススメしたい一冊です。エピローグは必読。