続きの続き


『新規事業創出塾』を開催し、何名かの受講者と個別指導をしながら感じたことがあります。



それは、

『オリジナリティに溢れすぎ』

ということ。



言い換えれば、

『他社の成功事例を見てなさすぎ』

ということ。



新規事業を立ち上げるには、
 ●類似事業があるか
 ●類似事業は成功しているのか
 ●成功事例は何をもって成功したのか

ということを徹底的に分析して、成功事例についてはパクらなければなりません。



『パクる』というとネガティブな受け止め方をされる方がいるかもしれません。



私が言いたいのは、徳に反してでも成功しろということではなく、

『異業種から学べ』

ということです。



完全なオリジナルのビジネスモデルなんて殆どありません。
成功しているビジネスモデルの多くは異業種からの移植です。
自分が立ち上げようとしている新規事業についても、異業種のビジネスモデルを移植できるかを考えるべきですし、これが成功するための最短距離です。



成功事例のビジネスモデル
成功事例の値決めの方法
成功事例のマーケティング手法
成功事例のサイトの作り方  ・・・・・・

などは徹底的に分析すべきです。



こういったものは、アンテナを張っていれば、書籍、新聞、雑誌、テレビなどから情報はいくらでも入ってくるはずです。



吉越浩一郎さん(元トリンプ社長)は、

『TTP(徹底的にパクる)』

ということを信条とされて、19期連続の増収増益を達成したことは有名な話です。



私のビジネスモデルも、マーケティング手法も、神田昌典さんの書籍のパクリだという話は何度も書いたとおり。ベストセラーになった書籍に載っている手法なのに、会計士業界に同じことをやっている人はいません。聞いた話では、私のことを「新しいタイプの会計士」と形容してくれている方がいるようですが、何も新しいことはありません。異業種では10年前からやっていることです。

オリジナルが成功することはなく、成功がオリジナルと認知されるのだと思います。


もちろん、他社(他人)の著作権・商標権などの権利をパクるのは法律違反ですし、そういうことをやって成功することなんてないでしょう。徳の欠片もないことをやって事業の存続すら危ぶまれる状況に追い込まれた会社は枚挙に暇がありません。

『徳は事業の基なり』(菜根譚)
『天網恢恢疎にして漏らさず』(老子)
です。