先日、『情熱大陸』にも出演されておりました京大の火山学者・鎌田浩毅教授の新刊書。

『座右の古典』という本に出会ってから、鎌田浩毅教授のファンになってしまいました。

科学者は「予測」が仕事にも関わらず、東日本大震災も御嶽山噴火も「予測外」の出来事だったようです。科学の限界を突きつけられたわけですから、「衝撃的」であり、「ショックな出来事」だと述べられています(P14)。

そこから、鎌田教授は、『仕事、人生をすべて計画してコントロールできると考えるのは、人間のおごりではないだろうか』(P15)という想いが日に日に大きくなってきた、といいます。

そういう前提に立つと、自己啓発書、ビジネス書、ノウハウ書に書かれている(コントローラブルな)方法論はドクサ(=人間を惹きつけるものだが、必ずしも幸福にしないもの)ではないか、ともいえます。

そこで本書は、ビジネス書読書歴50年の鎌田教授が、人を幸福にするための道しるべとして書いた『超・自己啓発』書。

たまにみる自己啓発批判書ではなく、予想外・想定外のことが起こりうる中で、例外を認めながら、しなやかに生きることを提言してくれてます。

そういえば、かつて勝間和代ブームが旋風した時に、努力すれば彼女のようになれると信じた”カツマー”が現れ、その多くが金属疲労を起こすというような奇妙な社会現象が起きましたね。そして、”カツマー”以外までもが一斉にビジネス書や自己啓発書をバッシングするという・・・。ビジネス書や自己啓発書から学ぶものを誤ってるとしか思えません。前にも書きましたが、自己啓発に批判的な人は既に自己啓発が出来ている人が、永久に自己啓発が出来ない人ではないかと思います。ちょっと話が反れましたので、このへんで。