転職・独立・起業の相談は相変わらず多いのですが、
私が彼らに言うことはいつも同じなのです。

「今やっている仕事で、もう得られるものはないのか? 成長はないのか?」

「ある」ならば、それをやれ。
「ない」ならば、直ぐに辞めろ。

以上。



先日、ある方と久しぶりに食事しました。5年間勤めた職場を来月退職し、独立するとの報告でした。

この方、3、4年前に転職の相談を受けたことがあるのです。
その時にも、上と同じことを言って、
「ある」ならば、それをやれ
と答えたんです。

すると、「分かりました」と、転職を白紙撤回されました。

それから数年、目の前の仕事に没頭し、成果を出してきたようで、自分の中で「プロ」といえる領域まで行ったようです。

「あの時、武田さんに相談できたから、今の仕事をここまで続けてこれました。」と御礼を言ってもらえました。



何度か書いているように、プロフェッショナルとは、「私は◯◯で日本一」といえるものを持っていることだと思っています。

ジェネラリストとして生きていくのであれば、隣の芝を見ながら、年収の高いところにホッピングしていけばいいと思いますけど、プロフェッショナルを目指すのであれば、日本一といえる技量や知識やノウハウを身に付けなければなりません。

それは資格の学校に通うことではなく、MBAを取得することでもなく、目の前の仕事を極めることです。「1万時間の法則」です。「そのことだけに集中し専念したたゆまぬ努力」を1万時間やった人間は、転職しても、独立しても、結果を出せるのではないでしょうか。



公認会計士の資格を持っていても、何年も勉強しておらず、ジェネラリストに成り下がった人間はゴロゴロいます。顧客から見たら一発で分かりますよ。誰がそんな人に仕事を頼みますか。



天才! 成功する人々の法則
マルコム・グラッドウェル
講談社
2014-01-29