前リッツ・カールトン日本支社長の高野登さんの新刊書。
LINEで四六時中だれかとつながっていたり、facebookで「友だち」と何千人とつながっていたり・・・、これは、本当のつながりなのだろうか?
幻想なのではないだろうか?
幻想であれば、あえて断ち切る勇気をもとう。
高野登さんは言います。
もしも余命宣告を受け、「100人としか会う時間がない」としたら、あなたは誰に会いたいと思いますか。あながたつながっているはずの人たちは、あなたに会いに来てくれますか。反対に、あなたは、友人たちが選ぶ100人に入る自信がありますか。どうでしょう。考えてみる価値はあると思いませんか。(P41)
・自分を支えてくれる人
・一緒にいると成長できる人
・喜怒哀楽を共有できる人
・自分を慕い頼ってくれる人 ・・・
自分にとってかけがえのない人は誰なのでしょか。
100人も書き出せないと思いますが、ここで書きだした人が本物のつながりがある人です (P39〜参照)。
つながることは人間関係を豊かにする手段のひとつです。しかし、つながることが目的となり、つながったことで満足してしまい、その先に進めずにいる人が多いのです。これでは、世のため人のために一歩を踏み出すことができません。(P179〜)
これまで様々な高級ホテルの現場で人とのつながりを大切にしてきた著者が、自身の人間関係の棚卸しをしてみる機会を与えてくれ、かつ、「ひとりの人間としての自立」を提唱してくれる一冊です。
【関連図書】
東浩紀著 『弱いつながり』
藤原智美著 「ネットで『つながる』ことの耐えられない軽さ」
中島義道著 「『対話』のない社会―思いやりと優しさが圧殺するもの」