最近、「知的生産術」的なことを話す機会が増えてきました。

私にとっては「術」というほどのものとは思ってませんし、ただ単に私が日々やっていることを淡々と話しているだけですが、皮肉なものでIFRSのセミナーよりも反応が良いのです。

ですので、これから何回か、「知的生産術」を連載していきます。ブログで連載するのは初めてなので、どこまで続くか分かりませんが、マンネリ感があったので良いかなーと。
繰り返しますが、私は「術」とは思ってませんし、ノウハウでもなんでもないです。パクれるものはパクって下さい。



まず、「知的な生産ってなんぞや」というところから話を進めます。

正確な定義があるのかどうか知りませんが、私は、
「知的生産とは、情報をインプットして、編集して、アウトプットすること」
と考えています。

「情報入手→編集→情報発信」ですね。



「知的生産」を、「編集」のところだけを指して定義している方もいるようですし、「編集」ではなく、「整理」や「再構築」といった用語で説明している方もいます。確か、知の巨人である齋藤孝教授が「整理」や「再構築」といっていたように記憶してます。

まぁ、用語はどうでもいいのですが、私は「編集」という言葉を使います。
知的生産には、この「編集」という作業が必要になります。
「編集」とは、集めて、編む、という作業です。世の中にあふれる情報を集めてきて(インプットして)、編むわけですね。

では「編む」とはどういう作業なのかということになりますが、これは一言でいうと「付加価値を付ける」ということだと考えています。
A、B、C、D、E・・・・と情報があふれている中で、AとBや、BとCとの「関係を発見する」ことにより、個々の情報が知識に変換するということも付加価値だと思います。AとBを「組み合わせる」ことにより、別のXという情報・知識が生み出されることも付加価値だと思います。CとDを「重ね合わせる」ことにより、別のYという情報・知識が生み出されることも付加価値だと思います。
このように、個と個、部分と全体、既知と未知を足したり、引いたり、換えたり、移したり、繋いだりしながら、情報に付加価値を付けていくことが編集ではないかと思います。



そうすると、「編集力」ってものが必要になるわけですね。
これは一つの鍛えるべき能力であり、誰もが先天的に備わっているものではないと思います。

どういう能力が必要かと考えると、まず「鳥瞰力」が必要です。全体を見渡せる力が必要です。編むという作業には「思考力」も欠かせません。他に「整理力」「発想力」「解決力」「表現力」なども必要になるでしょう。特に、体系的に整理する力が不可欠かと思います。



なーんてことを書くと、編集って特殊な能力がいる難しいものだと思われる人がいるかもしれませんが、そんな大層なもんじゃないです。「好きな人に、気持ちをまとめて、伝えること」と何ら変わりません。
だから、編集とは無意識の世界なのです。



次回からは、もっと砕けた内容でいきます。


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