先日19日は、母校関西学院大学の卒業式だったようだ。
同日、日経新聞に「今日、関西学院大学を卒業するあなたへ。」という一面広告が掲載されていたのには驚いた。

井上琢智学長の式辞が関西学院大学facebookページに掲載されていた。
「われわれのミッションは人間をつくることです。純粋な心の人間、芯の強い人間、鋭い洞察力を持つ人間、真理と義務に忠実な人間、嘘偽りのない誠意と揺るぎない信念を持った人間、寛大な人間です。このなかでベーツ院長が最も重視したのは『寛大さ』で、関学の教育理念とスクール・モットーを端的に示すことばです。大学での学びは今日をもって終わりますが、これから新たな学びのスタートに自らの手で漕ぎ出しましょう」

●純粋な心の人間
●芯の強い人間
●鋭い洞察力を持つ人間
●真理と義務に忠実な人間
●嘘偽りのない誠意と揺るぎない信念を持った人間
●寛大な人間

『寛大』とは、
『度量が大きく、思いやりがあり、むやみに人を責めないこと。また、そのさま。』(大辞泉より)

素晴らしい式辞だと思う。

しかし、世の中、寛大な人間なんてほとんどいない。

人を不幸におとしいれても自分だけが満足できれば良いと思う人間はいる。
悪意をもって嫌がらせをする人間もいる。
悪意がなくても誠意がない人間もいる。
自分の前では良いことを言いながら、陰で悪口を言っている人間もいる。
人の気持ちなんて考えたこともない人間もいる。
寛大さのない人間、倫理観の欠落した人間なんて多くいるのだ。

これから社会に出る人にはそういうことも知っておいて欲しい。
世の中不条理だ。
契約社会だ。
信じるものはバカを見るのだ。

だから、
才能が0.9の人と付き合うな

まずは、自分のインスピレーションを信じて
青雲の志をもって、一人で突き進むべきだ。

学長の言うように、自らの手で漕ぎ出すべきだ。

朋あり遠方より来たる。
「人間」なんて、そういう友朋と酒をくみかわすことで磨かれるし、
それが亦た楽しからずやである。

式辞を読みながらそんなことを思った。
ひねくれたおっさんになったもんだな。