エピソードで読む松下幸之助 (PHP新書)エピソードで読む松下幸之助 (PHP新書)
著者:PHP総合研究所
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(2009-01-16)
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松下幸之助の数々のエピソードを、PHP総合研究所が編集したもの。
とても面白く、吸い込まれるように読んだ。
改めて、松下幸之助は偉大なる経営者だと思った。

個人のためや、会社のためではなく、業界のため、社会のため、国家のためを思う姿勢は見習いたい。

特に、以下の、ラジオの特許を無料で公開したという話は感動。
『昭和初期のことである。特許魔といわれる発明家がいて、アメリカの特許を先に読み取っては日本で登録し、それを売るというようなことをしていた。ラジオの重要部分の特許権もその人が所有し、高周波経路で多極管を使用するラジオは、すべてこの特許に抵触するため、各メーカーはラジオの設計に大きな支障を受け、業界の発展ははなはだしく阻害されていた。松下電器も昭和六年にラジオを開発し、七年になって、いよいよこれから大いに生産販売しようとしたときに、この特許に抵触した。

事態を憂慮し、わが国ラジオ業界発展のために実に遺憾であると考えた幸之助はついに意を決してその発明家のところへ出かけ、「特許を売ってほしい」と申し出た。

発明家は三十歳半ばくらい、少し傲慢な感じの人であった。その態度に怒りを覚えつつも、幸之助は、売る気のまったくないその発明家と我慢強く交渉し、結局二万五千円という大金で買い取った。それは当時の松下電器の規模からすれば、法外な金額であった。

特許を買い取った翌日、幸之助は、それを無償公開する旨を新聞で発表した。“こういうものは業界のみんなで使うべきもの。業界の発展のために使われるべきだ” という考えからの行為であった。

この特許の公開は業界にたいへんな驚きと賞賛をもって迎えられた。”業界始まって以来の大ホームランである” と、業界各紙で、壮挙、美挙として賞賛の言葉が与えられたほか、ラジオ業界全体の発展に大きな貢献をしたとして、各方面から感謝状や牌が贈られた。』

斎藤一人さんもオススメ本として本書をあげてます。

■目次
1  きみならできる!―人を見る眼
2  電池が語りかけてくる―仕事を見る眼
3  企業の発展は社会が決める―経営の姿勢
4  雨が降ったら…―繁栄への発想
5  みんなお得意さん―共存共栄への願い
6  一人も解雇したらあかん―情を添える
7  おまえはどっちの店員か―人生断章