大人げない大人になれ!大人げない大人になれ!
著者:成毛 眞
販売元:ダイヤモンド社
発売日:2009-11-20
おすすめ度:4.0
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●実におもろい! 人生をクリエイティブに面白く生きよう!

35歳という若さでマイクロソフト日本法人の社長となり、現在様々な会社の役員や顧問を兼職し、早稲田大学の客員教授も務める成毛眞(なるけ・まこと)さんの新刊書。

ビル・ゲイツや孫正義をはじめ大成功した経営者や、ノーベル賞を受賞した研究者のような世間の注目を集めるような飛びぬけた功績を残す人の要素として「大人げない」ことを挙げる。

「大人げない」とは、子供のまま大人になったような人物であり、好奇心旺盛で、熱狂的で、頭のネジが何本か外れたような人のことをいう。

例えば、こんな話が載っている。
成毛眞氏が初めてマイクロソフトの米国本社を訪れた時の話。
オフィスに足を踏み入れるなり目に入ってきたのは、口から血を流して廊下に倒れている社員の姿。
「この会社は大丈夫なのか・・・」と不安になったが、気を取り直して、ビル・ゲイツを探す。
しかし、オフィスのどこにもビル・ゲイツがいない。
「まさか」と思って廊下に戻ると、先程血を流して倒れていた社員がビル・ゲイツだった。血に見えたのは実はハンバーガーのケチャップで、食事をしながら廊下で寝てしまったらしい。。。

実に大人げない。というか、まるで子供だ。

成毛眞氏自身の大人げない話も載っている。
成毛氏は、大学卒業後、日産自動車の系列会社で勤務していたようだが、「なぜうちの会社は日産に納めていて、トヨタとは取引がないんだろう」と不思議に思い、上司になんの相談もせずに、トヨタに電話をかけて営業し、会いに行き、試作品の受注までとりつけたらしい。「これは、おそらく日本の自動車業界で最初の、系列を超えた取引だったのではないだろうか」(P77)というが、なんとも大人げなく、唖然とする話である。

そして、自身のブログに、本書の出版社をボロクソ書くあたり、大人げないったりゃ、ありゃしない(笑)。

最近は書評ブロガーとしても有名な成毛眞氏だけあって、末尾には「人生を大人げなく楽しむための本」が紹介されている。タイトルだけ見ても「大人げない」と思うような本ばかりであるが、一度読んでみようと思う。