ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)
著者:中川淳一郎
販売元:光文社
発売日:2009-04-17
おすすめ度:4.0
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本書の表紙裏に書かれているこの言葉になんとなく共感し、購入した。
著者はニュースサイトの編集者をやっている関係で、ネット漬けの日々を送っているが、とにかくネットが気持ち悪い。そこで他人を「死ね」「ゴミ」「クズ」と罵倒しまくる人も気持ち悪いし、「通報しますた」と揚げ足取りばかりする人も気持ち悪いし、アイドルの他愛もないブログが「絶賛キャーキャーコメント」で埋まるのも気持ち悪いし、ミクシィの「今日のランチはカルボナーラ」みたいなどうでもいい書き込みも気持ち悪い。うんざりだ。


聞くところによると、私はブログを7年前からやっているらしい。7年もやり、読者数もかなりなものになってきたから、変なコメントも多い。今は承認しなければサイト掲載できないようにしているため、多くのコメントはUPしていないが、気持ち悪いコメントも少なからずある。でも、そんなことをいちいち気にしていたら、ブログなんて書けない。

意外かもしれないが、他の人のブログはほとんど見ることはない。RSS購読した会計関連等のブログ・サイトを20くらいチェックするのみ。無意味なネットサーフィンも、意味無い書き込みも原則しない。

それは、電話やFAXにそれ以上のものを求めず、便利な道具として今でも重宝しているのと同様に、ネットにもそれくらいの期待値で接していこうよ、という本書の結論と同じ考えである。

ネットは暇つぶしの道具ではない。

あくまでリアルの世界があって、ウェブは単なるツールにすぎない。だから、ウェブに対する過大な幻想や期待は捨てるべきだ。ウェブが単なるツールにすぎないという話は、将来、情報革命が進んでも変わらないはずだ。だから、リアルの世界で良いモノをつくり、良いサービスを提供し、良い評価を得るべきであり、それなしにウェブでモノが売れたり、ブランドが構築されたりするということはない。
著者が本当に言いたいことは、こんなことなのではないだろうか。