公認会計士武田雄治のブログ

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■「王様のブランチ」のブックガイド200 /松田哲夫

「王様のブランチ」のブックガイド200 (小学館101新書)「王様のブランチ」のブックガイド200 (小学館101新書)
著者:松田 哲夫
販売元:小学館
発売日:2009-06-01
おすすめ度:4.0
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●編集長が本当にオススメする本

折角なので、昨日に続き、ブックガイド本を紹介します。

関西の方は知らないかもしれないが、土曜日にTBSで「王様のブランチ」なる情報番組がある(関西では「よしもと新喜劇」を放送している時間帯である)。

この番組の中で、コメンテイターの筑摩書房顧問(元専務取締役)松田哲夫氏が毎週一冊の本を紹介する「てっちゃんのBOOKナビ」というコーナーがあった(残念ながら、昨年9月にこのコーナーは最終回となった)。このコーナーは私のお気に入りで、特に松田哲夫氏のコメントがとても気に入ってたのだが、このてっちゃんのコメントがそのまま掲載されているブックガイドがこの本。

今まで13年間続いたこのコーナーで約800冊の本が紹介されたらしいが、この本はその中から200冊をピックアップした本。
多くが小説であるため、小説好きの方にはオススメ。


▼サイン本を持っているのだー
松田哲夫





■人間力を高める読書案内/三輪裕範

人間力を高める読書案内 (ディスカヴァー携書)人間力を高める読書案内 (ディスカヴァー携書)
著者:三輪 裕範
販売元:ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日:2007-12-15
おすすめ度:4.5
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●類稀なる読書案内

昨日もブックガイド的な本を紹介したので、もう一冊ご紹介。

現役の伊藤忠の商社マンでありながら、何冊もの書籍を執筆されている三輪裕範氏の『人間力を高める読書案内』

その名の通り、人間力を高める書籍を厳選して紹介してくれている本であり、安岡正篤や森信三、セネカやカーネギーなどの名著も紹介されている。ひとつ一つにかなり詳細な著者の感想やコメントが添えられており、それを読んだだけでもかなり勉強になる。おそらく本書の執筆には相当な時間と労力を要したのではないだろうか。

今から2年以上前に出た本であるが、私は今でもこの本はトイレの中においてあり、繰り返し読んでいる。ここで紹介されている34冊の人間力を高める本はすべて読もうと思っているが、なんせすべてが濃い過ぎる内容であり、未だあと数年はかかりそうだ。

■「知の巨人」と「知の怪物」の対談/立花隆・佐藤優「ぼくらの頭脳の鍛え方 」

ぼくらの頭脳の鍛え方 (文春新書)ぼくらの頭脳の鍛え方 (文春新書)
著者:立花 隆・佐藤 優
販売元:文藝春秋
発売日:2009-10-17
おすすめ度:4.5
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「知の巨人」立花隆と「知の怪物」佐藤優による空前絶後のブックリスト

本棚の作り方が大好きで定期的に通っている神戸の海文堂書店で、うまいこと棚に並べていたので買ってみた本。

ブックガイド的な本もたくさん買うが、この本はちょっと趣が違う。

ブックガイドというよりも、「知の巨人」と「知の怪物」の対談集のようなもの。読み始めたとたんに知の世界がぐわぁーーーーっと広がっていき、一気に最後まで読んでしまった。新書にしてはブ厚い本だが、読み終わった時に「えっ、もう終わり?」と思ったほどに引き込まれた(是非続編がほしい)。

話題は、政治、社会、経済、戦争、歴史、天皇、科学、宗教、思想、哲学、古典、文学など非常に幅広い。
知的興奮が呼び起こされる本であった。

『教養というのは別の言葉で言えば、人類の知的遺産です。その場合、教養教育とは、知的遺産の財産目録を教えることになります。しかし、いかにしてその全体像を教えるか。私は、知の世界の果てがどうなっているか、それが想像できるような地点へ学生を連れていくことだと思っています。』(立花隆、P240)


▼こちらもおすすめ
東大教師が新入生にすすめる本 (文春新書)東大教師が新入生にすすめる本 (文春新書)
販売元:文藝春秋
発売日:2004-03-20
おすすめ度:3.5
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東大教師が新入生にすすめる本〈2〉 (文春新書)東大教師が新入生にすすめる本〈2〉 (文春新書)
販売元:文藝春秋
発売日:2009-03
おすすめ度:5.0
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東大生が選んだ一冊東大生が選んだ一冊
著者:東大家庭教師友の会
販売元:PHP研究所
発売日:2009-08-27
おすすめ度:4.0
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■なぜ日本人は学ばなくなったのか

なぜ日本人は学ばなくなったのか (講談社現代新書 1943)なぜ日本人は学ばなくなったのか (講談社現代新書 1943)
著者:齋藤 孝
販売元:講談社
発売日:2008-05-20
おすすめ度:3.5
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私は毎週新幹線で東京・新大阪間を往復しているので、年間約100回新幹線に乗っていることになる。片道2時間半、往復5時間の時間は、メールも見ない、電話も出ない、誰にも話しかけられない、最高に集中できる書斎である。

しかし、周りをみると、2時間半の旅に出るというのに、信じられないくらい小さなカバンを持って、2時間半まるまる携帯電話をいじくっていたり、携帯ゲーム機で遊んでいたり・・・という人を見かけることがある。
私には理解できん。

齋藤孝教授は、『知性や教養に対するリスペクトのなさは異常』(P54)という。さらに、『「自らの無教養に対する羞恥心のなさと開き直りの態度」は、そのまま「バカ」と言い換えることができる』(P155)とまで書かれている。

昔の人のことはよく分からないが、吉田松陰や安岡正篤などの過去の偉大なる人物が活躍した年齢を見れば、現代の(私を含めた)人物の教養がいかに幼稚かということは推測できる。

齋藤教授が学生の頃、一週間分の食費を切り詰めて、西田幾多郎などの本を買ったというようなことが書かれている(P22)。私も小学生や中学生の頃から近所の書店へ通い、書籍を選ぶことや教養を広げることの楽しみというかワクワク感というものが少なからずあった。今でもそのワクワク感が快感なので書店は週に数回は必ず行く。現代のようなインターネット社会において、情報が無料でいくらでも取れる時代となったため、教養をリスペクトする精神は失われてしまったのかもしれない。

ただ、教養や学びに対するリスペクトやあこがれは持ち続けたい。
そういう学びの心の伝統というものは持ち続けたいし、次の世代へも受け継いでいかなければならないと思う。

『人の生は、飛ぶ矢に似ている。希望やあこがれに向かって飛んでいる時に、生きている実感を感じることができる。矢は推進力を失ったならば、地に落ちる。
はたして日本人は今、あこがれを目指して飛ぶ矢であると言えるだろうか。』
(P210)


【関連本】
齋藤孝『勉強力』
福原義春『だから人は本を読む』

■頭がよくなる魔法の速習法/園善博

頭がよくなる魔法の速習法頭がよくなる魔法の速習法
著者:園 善博
販売元:中経出版
発売日:2009-11-20
おすすめ度:4.0
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●1年に500冊読めるにはワケがある!

以前、このブログでも紹介した『本がどんどん読める本 ―記憶が脳に定着する速習法!』の著者、園善博氏の新刊書。

どちらも似たような内容なので、園善博氏の本を読んだことがない方は、この『頭がよくなる魔法の速習法』を読んでもらえれば十分だろう。

私は、製造業であれ、知的生産であれ、「インプット→加工(製造or生産)→アウトプット」という流れは同じだと思っている。
企業でも、個人でも、より多くの高品質なアウトプットが必要となるが、そのためには多くのインプットが不可欠である(注)。

しかし、個人の場合、1ヶ月で1冊の本しか読めない人もいれば、1日に10冊の本を読める人もいる。どちらが、より多くの高品質なアウトプットができるのかは言うまでもない。

では、どうやって多くのインプット活動を行うことができるのか、というところを書かれたのが本書。
といっても、本書は「速読法」の本ではない。「速習法」だ。「速読法」は、速く読めるが、知識が定着しにくいことがある。しかし、著者の薦める「速習法」は、速く読めて知識が定着する方法。

具体的な方法は本書の第2章〜第4章あたりをご覧頂きたいが、ここに書かれていることを実践すれば、年間500冊くらいは軽く読めるはずだ。


(注)このように書いたが、誤解しないで頂きたいのは、多くのインプットをすれば、多くの高品質なアウトプットができるようになるということが言いたいわけではない。
むしろ逆で、アウトプットが増えれば増えるほどインプットが増えるはずであるし、アウトプットしないのであればインプットが増えるわけがないと思っている。


【関連本】
齋藤孝『勉強力』
福原義春『だから人は本を読む』

■世界でいちばん好きな場所

Pen ( ペン ) 2010年 2/15号 [雑誌]Pen ( ペン ) 2010年 2/15号 [雑誌]
販売元:阪急コミュニケーションズ
発売日:2010-02-01
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現在発売中の雑誌『PEN』(2010年 2/15号)の特集「世界でいちばん好きな場所」は非常に良い。雑誌を見ながらこんなに感動したのは珍しい。

旅の達人といわれる80人が、自身のいちばん好きな場所を紹介するというもの。80人のとっておきのスポットの紹介と壮大なる“絶景”の写真。ヤバいです。

【関連本】
安居良基著『世界でもっとも阿呆な旅』

■「図」で理解する!

平成22年度の新会計基準『旬刊経理情報』(中央経済社)において、新会計基準を、文章ではなく、図表のみで解説するという企画の原稿を書き上げました。昨年結構好評でしたので、今年もニューバージョンでやることになりました。写真はゲラなので白黒ですが、本誌ではカラーでお届けします。2月20日発売予定。お楽しみに!

■「税務弘報」(2010年3月号)に掲載されました!

税務弘報 2010年 03月号 [雑誌]税務弘報 2010年 03月号 [雑誌]
販売元:中央経済社
発売日:2010-02-05
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中央経済社の税務専門誌「税務弘報」において、
「This is IFRS !」というタイトルで、IFRSの解説コラムを執筆しております。

第3回目の今回は「IFRS適用に向けて最も大切なこと」というテーマで書いてます。

この「税務弘報」、毎号毎号届く度にその内容の濃さに驚かされますが、今回もすごいですな。付録の「平成22年税制改正」の解説はとてもわかりやすい!

■「会計人コース」(2010年3月号)に掲載されました!

会計人コース 2010年 03月号 [雑誌]会計人コース 2010年 03月号 [雑誌]
販売元:中央経済社
発売日:2010-02-03
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「会計人コース」の2010年3月号が発売されました。
「情熱会計士日記」の第7話を執筆しました。

今回は、私が公認会計士として関与したクライアントの中で、最大の規模のクライアントでの出来事を紹介しました。
おそらく、時間的に最も働いていた頃で、自分のあらゆる限界点を超えた時でもあったと思います。
そんな話を書いてます。

裏のページでは、パートナーの松本佳之も載っちゃってます。私のことにも触れられています。
似たような考えというか理念を持っているからビジネスパートナーなんですけど、自分で書いたのかと錯覚してしまうような文章ですな。

田中克樹先生の今回の付録は力作ですね!(あっ、間違え見つけたけど…最後の方。笑)



■Googleの正体

Googleの正体 (マイコミ新書)Googleの正体 (マイコミ新書)
著者:牧野 武文
販売元:毎日コミュニケーションズ
発売日:2010-01-23
おすすめ度:5.0
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私もインターネットを通して情報を提供することをビジネスとしているが、何故これがビジネスになるのか理解してくれる人は本当に少ない。
同じように、googleが何をしている会社なのか、理解している人は少ないのではないか。

Gmailや、グーグルカレンダーや、ストリートビューや、グーグルアースや、クロムOSや、いろんなものを提供しているが、ほとんどが無償だ。

図書館の書籍を全部スキャンしたり、You Tubeを買収したり、一体何がしたいのか??

googleの収入源のほとんどは、検索画面の横についている三行広告(アドワーズ広告)だ。
これで売上高2兆円を稼いでいる。

この三行広告で、電通の売上高を超えている。それどころか、日本のテレビ広告費が約1兆9000億円であり、googleの売上高はそれを超えているのである。

googleは、1997年にスタンフォード大学の学生だったラリーとサーゲイの2人が検索エンジンを作ったことから始まった。しかし、「広告は検索結果を腐敗させる」とサーゲイは論文を書くほど、検索エンジンにとって広告は「悪」だと考えていたらしい。2000年頃に検索エンジンのシェアで10%を超えたが、2001年になっても未だに収益化の方法を見い出せないでいたという。
しかし、この数カ月後に検索連動型アドワーズ広告を公表し、そこから約8年で年間売上高2兆円のマンモス企業となったのである。

この8年間、いろんなことをやってきたし、これからもいろんなことをやっていくが、原則として消費者からお金と取ることはない。無料である。収益モデルすら確立していないものもある。まずサービスを始めてみて、問題点は後から考える的な強引なやり方で、どんどんとやっていく。ストリートビューのプライバシー問題も、ブック検索の著作権問題も、後から出てきた問題である。これは旧態依然とした会社では出来ないことだろう。
しかし、私が思うに、これは何も新しいやり方というわけではない。「量質転化の法則」という、圧倒的な量の追求が質をも凌駕するというヘーゲルの弁証法で言われていた古代からの論理的な「法則」を2人の若者が難なくやってしまったのである。

『グーグルが何を考えて行動しているかは、グーグルの経営陣にしかわからない。しかし、閉塞したメディアの状況に大きな風穴を開けるには、この方法しかないのかもしれない。』(P184)


結局、この会社がやっていることは、愚直に自らの使命を遂行しているだけだ。

つまり、
『世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにする』ということ。
利益を追求するのではなく、ユーザーに焦点を絞ることにより、他のものはみな後からついてくる。


ついでに、私がやっていることは、
『世界中の会計情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること』ということ。
利益を追求するのではなく、経理担当者に焦点を絞ることにより、他のものはみな後からついてくる。



■目次
第1章 不気味なグーグル
第2章 富が湧き出す仕組み
第3章 拡大・成長のための最強の戦略
第4章 成り立ちから読み解くグーグルの姿
第5章 グーグルと私たちの未来
新刊書
公認会計士


プロフィール
公認会計士 武田雄治


●武田公認会計士事務所 代表
●関西学院大学 非常勤講師

武田雄治


■武田雄治本人によるコンサルティング、セミナー、執筆、取材等のご依頼は、武田公認会計士事務所のHPよりお願いします。
■業者様からの営業はお断りしております
■ブログのコメント欄に、コンサルティング等のご依頼や、個別案件についてのご質問・お問い合わせ等を書かれても、回答出来ませんのでご了承ください。

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